心のアーカイブ 伊波伴准

正統派の歌うたい

民謡のことを沖縄では「島唄」と表現することがあります。
島唄という言葉があるように、沖縄は歌を歌うことが盛んです。
定かではありませんが、沖縄出身者は音楽大学にピアノ科や器楽科では行けないが
声楽科なら大丈夫ということを聞いたこともあります。

歌うたいの中には、沖縄だけではなく全国へ羽ばたいた人もいます。
中でも印象的なのは、私が中学生の時にデビューした「仲村知夏」という歌うたい(歌手)です。

当時よく見ていた「ザ・ベストテン」のスポットライトというコーナーに登場し、
わあ、沖縄の人もベストテンに出られるんだあ、と感激したことを覚えています。

さらに1988年の日本レコード大賞の新人賞にもノミネートされました。
強烈に覚えているのは、そのときの新人賞には大和さくらという歌手もいて、
最優秀新人賞は仲村知夏か、大和さくらかとドキドキテレビの前で待っていたら、
結果、男闘呼組だった、ということです。
仲村知夏を応援している私は、とてもガッカリしたことを覚えています。

その後、高校生になってからも気になる歌うたいのひとりでしたが、
徐々にメディアに登場することはなくなりました。

ところが。今年7月に「パーフェクトベスト」と題したCDが発売されたのです。
数年前にインターネットで調べても、既にCDは廃盤になっていたため、
すぐに買い求めました。

改めて聞いてみると声の伸びが良く、滑舌も明瞭な歌い方。
まっとうな、正統な歌い方だなと今でも感じます。

思い起こすと、私の10代の夢や希望と重なる歌ばかりでした。
「Dream Town」という歌では、夢をかなえるために大都会へ、という内容が
当時、東京に住みたいと思っていた私の気持ちと重なっていましたし、
「89番目の星座」という歌は、88の星座の次に自分が89番目の星座となって輝きたい、という内容で
勘違いしていた高校生の私は「俺だっていつかは」と
歌を聴きながらひとり気持ちが高ぶっていました。

30代も後半となり、改めて聞いてみても、正統派の歌は色あせていないと感じます。
CDの発売でまた注目が集まるといいな、と感じます。

2010 年 9 月 22 日 17 時 00 分 02 秒