心のアーカイブ 伊波伴准

カシオペアFMの活躍

2011年が始まりました。
年末、クリスマスの時期の大雪のあと、年越しも大雪となり、
岩手県内の各地で停電が発生し、お正月どころではなかった方も多かったと思います。
停電のために、二戸周辺で県内のテレビ放送が一時中断することもあり、
本当に申し訳なく思います。

特に、二戸周辺ではテレビ放送が受信できない以上に「停電」の影響を受け
多くの人が、不安と寒さの中で過ごすことになってしまったのですが、
そんな中で大活躍だったのが二戸市のカシオペアFMです。
カシオペアFMの開局前から取材をしている私にとって、
今回のカシオペアFMの動きは、本当に成長を実感する素晴らしいものです。

カシオペアFMの関係者の情報によると、
大みそかからの停電で、周辺地域では1万2000世帯以上で電気が使えなくなり、
場所によっては80時間以上も電気が使えなかったそうです。

そんな中、元日の1日に、二戸市からの要請を受けて
午前11時40分頃からカシオペアFMは災害緊急放送を始めたそうです。
市役所も、東北電力も、被害状況をなかなか把握できない中、
カシオペアFMの放送を聞いたリスナーから情報が集まり、
それを聞いて災害対応にあたった、という所もあったそうです。

その後、2日になると、停電のためにテレビ放送に障害が発生。
県内のテレビ放送が中断してしまいます。

二戸の方に聞くと、テレビが映らないことに気づき、
さらに外に出て近所の人に聞いて、同じようにテレビが映らないことを知ったそうです。
雪のせい?二戸の送信所で停電が起きているの?…と、
住民同士が不安に陥ってしまったそうです。

お正月にテレビが見られない茶の間、
さらにその原因が分からない・・・加えて停電が続いている家も・・・。
想像しただけでも胸が苦しくなります。

そんな中で送信設備・スタジオともに停電がなかった唯一のメディア・カシオペアFMは
1日は夜9時まで。2日は早朝5時から夜9時まで。
休みながらも緊急放送を断続的に続けたそうです。
今分かっている被害の状況、停電のためにテレビ放送が中断していることなど
災害を少しでも減らすために、放送を続けました。

その間に100通を超えるメールが寄せられ、反応の多さに驚いたそうです。
内容は、身の回りの停電情報に加え、カシオペアFMを激励するものだったそうです。
周辺住民は、唯一のメディア・カシオペアFMでお互いを励まし合いながら、
停電の不安を吹き飛ばしていたことになります。

カシオペアFMはきのう3日から通常の放送に戻ったそうですが、
きょう、パーソナリティーも務める中村誠さんに電話で聞いたところ、
朝の放送で、リスナーからの「がんばれカシオペアFM」というメッセージを読みながら、
涙で声が出なくなってしまったそうです。

大雪の被害はとても不運なことですが、
それをきっかけにカシオペアFMは「地域の為に」という存在意義を
示すことになったのです。

その中村さんは、きょう東北電力にリスナーからのメールを持っていったそうです。
大雪の中、復旧作業をしてくれた東北電力に感謝するメールが沢山届いたので
「そのメールは、東北電力に持っていくべきだと思ったんです」と
電話で明るい声で話していました。

そんな心遣いが、地域メディアたるコミュニティーFMの心意気なのだ!
…そう思うと、胸が熱くなります。

私たちIATは、今年10月で開局15周年。
原点を見つめ直し、これから前に向かって進んでいく原動力を
カシオペアFMから、たくさんもらった気がします。

2011 年 1 月 4 日 16 時 41 分 56 秒