心のアーカイブ 伊波伴准

いわてデスティネーションキャンペーンに求められるもの

今年度の「いわてデスティネーションキャンペーン推進協議会」の第3回総会が開かれ、
そのキャッチコピーとして
「イーハトーブいわて物語 ~そういう旅に私はしたい。」が選定されました。

宮沢賢治の造語「イーハトーブ」という言葉を使っています。

これまでのキャンペーンと違い、「食」や「文化」という言葉をうたわず、
震災後の復興という課題の中、「心」が重要なテーマとなること。
”物語”という言葉でそれぞれの物語と作って欲しいという思い。
さらに「そういう旅に私はしたい」という言葉に様々な思いを重ねやすい
などの理由で選定されました。

そういう旅、とはどんな旅なのか?
東日本大震災以後、いま復興に懸命な地域の人々と、旅行者との間で
ひょっとすると”旅”について隔たりがあるかもしれません。
まず行き先の一つとして岩手が選ばれるのかどうか…?

しかし、いま「観光」が岩手にとって復興の大きなきっかけ・要因であることは言うまでもありません。

岩手の独自性(岩手らしさ)を感じ取る領域は様々なものがあると思います。
単純に「じゃあ、沿岸地域に行こう」ということが復興につながるわけでもないでしょうし
逆に、今だからこそ復興の姿を見てもらいたいというところもあるでしょう。

「そういう旅」というキャッチフレーズに込められた岩手の思いを
ぜひ多くの皆さんに感じ取ってもらいたいと思います。国内外問わず、です。

今回のデスティネーションキャンペーンは岩手県内の市町村にとっても大きな復興の契機です。
きょう開かれた総会でも、八幡平市や宮古市からの出席者から
このキャンペーンが復興のきっかけになってほしいという期待する発言がありました。

さらに、観光関係者の期待を集めているのは、
平泉の文化遺産について、世界遺産登録が決定したことです。
世界から注目される場所となった「平泉」を軸として観光が展開されるのは間違いありません。
JR東日本盛岡支社は”いわてDC”のプレキャンペーンの実施を決め、その中心は平泉です。
また、平泉駅の内外装改修をする、駅のリニューアルも決定したそうです。

”イーハトーブ(桃源郷)いわて物語”をどのように形作るのか、
観光業界のみならず、岩手に住む私たちがどんな情報を他地域の人々に伝えていくか、
PR能力、発信する方法、ベースとなる地域愛、
今回のキャンペーンは見つめ直す大きな契機になればいいなと感じます。

これまでの観光キャンペーンとは、違います。
一つひとつが、岩手にとっての日常を取り戻すための、重要な一歩なのです。

この日も会場に「そばっち」が。

2011 年 6 月 29 日 15 時 15 分 12 秒