心のアーカイブ 伊波伴准

サッカーが好き!な子どもたちからもらう元気

子どもたちのための8人制サッカーの祭典、
創造電力キッズサッカーフェスティバル2011が
2日、3日にわたり、盛岡南公園球技場で開かれました。
岩手県サッカー協会と岩手朝日テレビが開いたこの大会は今回で6回目で、
U-8に44チーム335人。U-10には40チーム503人という
過去最多の人数となりました。

 

もともと「キッズサッカー」は、2002年の日韓合同開催のワールドカップを契機に
U-10(小学校4年生以下)の選手育成を目的に全国で展開されている活動です。

岩手では、小学校5・6年生が出場できる大会はこれまでもありましたが、
小学校4年生以下の全県大会は無かったことから、
6年前から始まったこのキッズサッカーフェスティバルは
低学年の子どもたちにとっては非常に重要な大会です。
なんと言っても盛岡南公園球技場の芝のピッチで思い切りプレーできる機会が
とても貴重だ、ということです。

初日は、順位を付けないU-8の試合と、U-10の予選(リーグ戦)。
2日目は決勝トーナメントがありました。

U-10で、沿岸からも参加したチームがありました。
FCサン・アルタス大船渡は、これまでは週4回の練習をしていたそうですが、
3月11日の地震以降は、練習場所のグラウンドに仮設住宅が建設されるなどして、
4月13日からようやく週1回の練習再開。
現在では週3回まで増やしたそうです。

予選リーグでは、元気よく、大きな声を出す黄色のユニフォームがとてもまぶしく感じました。

メンバーには、被災して家族を失ったという選手もいます。
地震のために例年3月の「卒団式」も4月4日に遅れ、既に中1になったメンバーを
ようやく送り出すことが出来たそうです。
池田淳監督は、それでも「4月8日は、元日本代表の都並敏史さんが来てサッカー教室をしてくれて、とても有り難かった」と話していました。
予選リーグの結果は、グループ5位で、決勝進出はならず。
しかし、絶望的な津波被害の後、この大会に出られるまでこぎ着けた関係者の努力と子どもたちのがんばりは、
勝利以上の価値があるのではないかと感じました。

決勝トーナメントでは、飯豊FC、花巻ギャラクシーJr.FC、MIRUMAE FC U-10、ヴェルディーサッカースクール岩手花巻U-12が、ベスト4に。


特に、準決勝のMIRUMAEとヴェルディーの対戦では、
小学校4年生以下のチームとは思えないほど、
ボールに向かっていく意欲、ドリブルで相手をかわす技術、パス回しの連携など
両チームともにとてもセンスとレベルの高さを感じる試合でした。
結果は1-0でヴェルディーの価値。たった1本のフリーキックが試合の明暗を分けました。
MIRUMAEの多くの選手が涙が止まらない様子を見ると、とても胸が熱くなります。
スタンドの応援も素晴らしいものばかりでした。

決勝は、花巻ギャラクシーJr.FCとヴェルディーの対戦。
前半は花巻の8番阿部耀仁(あべあきひと)選手がゴールを決め先制。
後半は、ヴェルディーの11番佐藤玄侍(さとうげんじ)選手のシュートで1-1とします。

その後、両チームは拮抗した試合運びで、点数は動かず、PK戦に。
結果、4-2で花巻ギャラクシーJr.FCが初出場で初優勝となりました。

8人制サッカーはコートが通常より狭いため、攻守の入れ替わりが激しく、
1対1のせめぎ合い、シュートの機会の増加など、
キッズ世代が楽しくサッカーを学ぶことができるよう工夫されています。
きょう出場した多くの子どもたちが、このあと高校サッカーやJリーグなど
さらに大きな舞台で活躍するといいな、と思いました。

そもそも、どのチームも地震のあとに思うように練習ができない中で
大会が開かれ、子どもたちが技術を磨いてきたことを考えると、
関係者や、大会運営に協賛してくださった企業・団体などの協力に
心から感謝したいと思います。
そしてなにより芝生のピッチで楽しそうに、懸命にボールを追う姿に
沢山の元気をもらったような気がします。

この模様は8月6日(土)10:45から、IATで放送します。お楽しみに!

2011 年 7 月 3 日 17 時 47 分 45 秒