心のアーカイブ 伊波伴准

がんばろう岩手 子どもたちの笑顔~大船渡(猪川・立根)

Go!Go!子育て応援宣言!!での絵本読み聞かせ活動で大船渡を訪れました。
真夏…と思ったら立秋を過ぎて涼しくなってきました。

大船渡市猪川町にある猪川保育園は、少し小高い丘にあって
160人の子どもたちが集う大きな保育園。
海岸線からは遠かったものの、通っている園児たちにとって
あの震災は大変な経験だったことに、変わりありません。
3月の卒業式で使う卒業証書も頼んでいた所が被害に遭い、すっかり流されたそうです。

通ってくる子どもたちも、大きな影響のあった地域からの転入もあれば、
仮設住宅が近いという理由での転入、
さらに市内中心部ではぜんそくがひどくなるから(埃が多いため)
と、転入してきた園児もいるそうです。
確かに園舎の周りは緑に囲まれ、高台の落ち着いた場所にあります。

今回持っていった絵本は、
きゃべつくん(長新太/文・絵)
うんこ!(サトシン/文、西村敏雄/絵)
まどからおくりもの(五味太郎/作・絵)
ねずみくんのチョッキ(なかえよしを/作、上野紀子/絵)
よくばりすぎたねこ(さとう わきこ/作・絵)
だるまさんの(かがくいひろし/作)
の6冊。

4歳児5歳児の子どもたちおよそ70人がおゆうぎ室に集まり
大型絵本専用の台を使って読み聞かせ。
特に「きゃべつくん」は、私の想像以上にみんなが大笑いです。
キャベツが次々と出てくる物語は、子どもたちは大好きのようです。

いつも4冊程度を読むのですが、今回は子どもたちが
「もう終わるの?」
「みーじーかーいー!」
「もっと絵本、ある~!」
と、これまでにないお願いの大合唱。

つい、5冊を読み聞かせ。
子どもたちも徐々に落ち着きを取り戻し、絵本を楽しめるようになっているようで
とてもうれしく感じます。

続いて向かったのは、同じ大船渡市内でさらに山手に入ったところにある立根保育園。

立根保育園も、他の地域からの転入や、近くの仮設住宅からの子どもたちなど
102人の園児が通っています。

震災後に比べれば子どもたちはかなり落ち着いてきたそうですが、
ここしばらく続く震度3から4程度の余震がくると、表情は一変するそうです。
保育士たちが「守ってあげるから大丈夫」と落ち着かせるよういしているそうですが
特に5歳児のクラスの子どもたちは敏感に反応するそうです。
子どもたちのこころの中では、震災がまだ完全に消え去っていないのです。

立根保育園の子どもたちが目を輝かせながら、集中して絵本の物語に入っていくのがわかりました。
そしてなぜかここでも
「短い!」
「絵本がもっとある!」
「もっと~もっと~」
の大合唱となり、
結局持っていった6冊全てを読むことになりました。

終わった後に、保育士の皆さんに聞くと、
いつも以上に絵本に集中していたのが驚きだった、と話し、
さらに「そもそも男性の絵本の読み聞かせは新鮮だったと思います」とのこと。
そういえば、男性の読み聞かせって新鮮なのか…と実感。
絵本をもってあちこちにお邪魔している私にとって絵本はだんだんと日常になっています。

子どもたちの笑顔を見ることができて、子は宝、と改めて思いました。
この子どもたちの為にもいま復旧・復興のためにこころを一つにしなければ!
そのパワーももらった気がします。

2011 年 8 月 22 日 19 時 57 分 33 秒