心のアーカイブ 伊波伴准

ミュージカル アテルイ

わらび座ミュージカル「アテルイ」を県民会館で見ました。
東日本大震災の復興を願い、県内のテレビ局が協力して実施した舞台です。
これまでに何度も上演されているミュージカルですが、
私は初めて見ることが出来ました。

どの地域でもそうですが、歴史のとらえ方は様々です。
同じ出来事でも、とらえる側が違うと全く別の出来事のように見えます。

かなり前は、アテルイは一般的には朝廷に逆らったとされるものもありましたが、
ミュージカルを見ると、アテルイは間違いなく東北の英雄であった、と感じます。

舞台では、何度も「蝦夷(えみし)は人ではない」など野蛮な存在として扱われることに対して
「蝦夷だって同じ人だ!」という場面が出てきます。。

地域や価値観が違うと対立することがこんなにも悲しいことなのか、と感じ、
次第に物語に引き込まれていきます。
そしてアテルイの仲間たちは心を一つに団結します。

不思議と、
乗り越える困難を「震災」、団結する力を「今の東北」に置き換えてしまいます。
胸が苦しくなるような思いがします。

しかし、最後まであきらめず生き抜くアテルイが、舞台の上で輝くように登場。
後半の全員で歌う歌に、私は思わず涙がこぼれました。
状況も時代も全く違いますが、いま東北が、東日本が、国全体が
見えない困難に立ち向かい、必ず乗り越えなければならないー。
そんなメッセージに感じられたからです。
多くのことを学ぶことができたような気がしました。
公演を成功させた関係者の皆さん、本当にありがとうございました。

2011 年 9 月 5 日 22 時 18 分 26 秒