心のアーカイブ 伊波伴准

豆腐日本一は岩手か、沖縄か

豆腐日本一を決める、2回目の「豆腐バトル」が盛岡で開かれました。

主催者資料によると、2009年家計統計で那覇市が豆腐購入金額が日本一、
一方の盛岡市が豆腐消費丁数で日本一、だったために
どちらが本当の日本一かを決めよう、というのがきっかけだったそうです。

1回目の対決は、那覇市にあるNPO「はなまちづくりネット」が、
去年10月に那覇市の繁多川公民館で開いたそうで、
この時は、315対336のわずかな差で、沖縄が勝利。

豆腐好きの人たちによる対決が、あまりに互角だったために
2回目は、ぜひ盛岡で、ということになったそうです。

対決は盛岡駅ビル・フェザンで開かれ、
特別審査員4人と一般審査員30人が参加。
ラウンド1とラウンド2の2試合があり、
それぞれ、特別審査委員5点(合計20点)、一般審査員1点(合計30点)で
岩手か、沖縄か、に投票します。
1ラウンド50点、2ラウンド合計だと満点が100点。
この100点を岩手と沖縄で奪い合う形で実施されました。

 

対決は、審査員に、生の豆腐を食べてもらうラウンド1。
そして豆腐料理を食べてもらうラウンド2があり、
「ゆし豆腐」対「寄せ豆腐」、
「豆腐チャンプルー」対「ぬっぺ汁」でした。

ゆし豆腐は、塩味が効いていて舌触りがざらっとしているのが特徴で、
沖縄では、温かいものを買ってきて、しょうゆやネギ、鰹節など
薬味程度に味付けをして食べることが多いものです。

よく似た寄せ豆腐は、舌触りがなめらかで豆乳本来の甘みを感じる優しい豆腐。
ざるなどにのったものが多く、豆腐店やスーパーでも人気の豆腐です。

豆腐の良さを伝えるために参加した「選手」は、
岩手チームは、もりおか歴史文化館の畑中美耶子館長と、
豆腐製造の平安商店平野隆代表取締役の2人。
畑中さんは、独特の盛岡弁で岩手の良さをPRします。

一方の
沖縄からは、石垣島からやってきたマルサン豆腐店の宮良幸男(みやら・ゆきお)社長、
そして沖縄本島の池田食品、瑞慶覧宏至(ずけらん・ひろし)社長。
会場が岩手で、かつ審査員がほぼ全員岩手関係者という完全なアウェイの中で
沖縄からはるばるやってきました。

対決、とはいえ、豆腐が大好きという意味では、会場は心がひとつ。
豆腐の話をしながら、いろいろなことがわかりました。

たとえば、沖縄の豆腐は、だいたい塩が入っていて、それが味のベースになっていること、
それは、暑い地域なので食品が悪くならないように塩が入っているそうです。

また、沖縄の「ゆし豆腐」は熱々のものを買ってくるように!と私も幼い頃に言われた記憶がありますが、
実は、温かいまま豆腐を売って良いのは沖縄だけだそうで、
瑞慶覧さんによると、沖縄が本土復帰後に日本の法律をそのまま適用されたのに反対し、
1974年に熱いまま豆腐を売って良いように沖縄の豆腐業界が働きかけ、
制度を変えた、という経緯があるそうです。

集まった岩手側の人も、みんながうなずく、ためになる話が沢山聞けました。

判定のための試食はもちろん、沖縄からはアウェイということで島豆腐2種類と豆腐の薫製ももちこまれ参加者に振る舞われました。これが得点の上積みになるのでしょうか。

イベントを盛り上げようと盛岡のシンガーソングライターの田口友善さんも駆けつけ、
じゃじゃ麺や冷麺、沖縄と岩手をテーマにした曲を披露しました。

また、盛岡の豆腐を盛り上げようと「よせ豆腐小僧」も登場。
豆腐小僧を盛岡風にしたそうです。


ちなみに、豆腐小僧はもともと妖怪なのですが、かわいい感じになっています。

審査員に、豆腐と豆腐料理を食べ比べてもらい、最終的に投票したところ、

結果は、54対46で、沖縄の勝ち。
盛岡はホーム戦でまさかの負けを喫してしまいました。

しかし、沖縄から来た宮良さん、瑞慶覧さんともに、
岩手の畑中さん、平野さんに対して
「来年、沖縄でごちそうしましょうねえー!」というあたたかい言葉がかけられました。
3回目は、沖縄で開催!?
盛り上がったところで、沖縄の瑞慶覧さんが小さい声で、こう言いました。
「家計統計の最新のものでは、購入金額も盛岡が那覇を抜いていますけど・・・」

なんと!!
盛岡は今回のバトルでは負けていますが、統計上は日本一でいいのではないですか!?

何となく両者がそれぞれの良さを認め合いつつ、これからも豆腐バトルというトークバトルは何年も続きそうな予感がします。
関係者のみなさん、お疲れ様でした!

2012 年 5 月 12 日 16 時 05 分 09 秒