心のアーカイブ 伊波伴准

”サヨナラの”場面~2012夏

花巻球場ではきょう3試合がありました。
特に印象的だったのは第3試合の黒沢尻北と大野の対戦。

学校の規模を比べると、黒沢尻北が全校生徒749人、大野は205人。
野球部員も、黒沢尻北が40人、大野は32人です。
いわゆる古豪で大規模校の黒沢尻に対し、沿岸地区の大野が向かっていく構図です。

大野は2回、フォアボールのランナーを3塁まで進めて、
打順は7番の林郷慎。
打球はショートの頭を越えてレフト前タイムリーとなり、1点を先制。

一方、黒沢尻北は3回、フォアボールのランナーを2塁まで進め、
3番佐藤凌(しのぐ)が右中間を深々と破るタイムリーを放ち、
1対1と、追い付きます。

このあと、4回、5回にも黒沢尻北は得点を重ねて3対1とリードを広げます。

そして6回ウラ、大野がふんばります。フォアボールとヒットで2アウト2塁1塁。
8番長代(ちょうしろ)良太、9番内沢拓哉がどちらも相手のエラーを誘う内野ゴロで、
あっという間に3対3の同点になります。
この後、黒沢尻北は8回に、ヒットで出塁した星誉哉(たかや)が、二盗。
ここで守りに乱れがでて、続けて三塁まで進みます。
さらに守大野バッテリーにエラーが出て、その間にホームイン。4対3。
9回ウラ、後がない大野は、
1番の三本木孟人(はやと)と2番の中田雄也が連続のセンター前ヒット。
続くキャプテン小林雅史はフォアボールを選んで1アウト満塁。

同点、サヨナラのランナーを出した中で、登場するのは4番の諏訪洋介。
諏訪は、レフトへ運ぶタイムリーで4対4の同点。

流れを完全につかんだ大野は5番馬渕龍大(たつひろ)が
センター前へサヨナラタイムリー。
劇的なサヨナラ勝ちで、大野が夏の一勝を手にしました。

試合後に黒沢尻北の亀田拓弥キャプテンに話を聞きました。
悔しさをにじませながらも、
「最後までみんな全力でやってくれて、最高でした」と話していました。

高校野球の歓喜と悔しさが最も高まるサヨナラの試合。
改めて、球児たちの野球への純粋な思いに、身が引き締まる思いです。

2012 年 7 月 9 日 19 時 02 分 09 秒