放送番組審議会

1月(第94回)

概要

 岩手朝日テレビの第94回番組審議会が平成18年1月26日(木)、盛岡市盛岡駅前通のホテルメトロポリタン・ニューウィングで開かれた。

合評番組は「ふるさとCM大賞2005」。

  • 司会の山本晋也監督と樋口アナウンサーの役割が、控えめな樋口とそれを引っ張ってゆく山本晋也監督の関係がとてもよかった。
  • 参加市町村が増える何か工夫して欲しい。
  • 番組最初の方の市町村紹介のテロップが早すぎた。
  • 入賞作品は、故郷に対する熱いもの随所にあり心に伝わってくる作品であった。また作品の制作レベルも上がっている。
  • 審査員の選定もよく、また審査会での審査委員のコメントも的確で素晴らしかった。
  • 作品の制作に高校生がかかわっていたことは刺激的でよかった。
  • 各賞のありかたに少し工夫してみたらどうでしょうか。

という意見が出た。

出席委員は、増子義孝委員長、石井三郎委員、笠川さゆり委員、高橋真裕委員、松本直子委員、松尾正弘委員、宮野裕子委員、村田久委員の8名。欠席委員は、小田島利昭委員の1名。

議事録

1.開催日時 平成 18年 1月 26日(木)午後4時~

2.開催場所 ホテルメトロポリタン・ニューウィング11階

「マーキュリー」

3.委員の出席

委員総数 9名

出席委員数7名

委員長 増子 義孝

委員 石井 三郎

委員 笠川 さゆり

委員 高橋 真裕

委員 松本 直子

委員 松尾 正弘

委員 宮野 裕子

委員 村田 久

欠席委員数1名

委員 小田島 利昭

会社側出席者名

代表取締役社長 川崎 道生

常務取締役 辻 一成

報道制作局長 小椋 和雄

報道制作局次長 大島 具視

報道制作局 中嶋 勝則

編成業務局次長 渋谷 知行

技術局長 佐々木 正樹

番組審議会事務局長  佐藤 清一

4.議題

(1)2月単発番組について

(2)番組合評

「ふるさとCM大賞2005」

(3)次回の審議会

開催日:平成18年2月23日(木)

合評課題: 「楽茶間」

5.概要

* 司会の山本晋也監督と樋口アナウンサーの役割が、控えめな樋口とそれを引っ張ってゆく山本晋也監督の関係がとてもよかった。

* 参加市町村が増える何か工夫して欲しい。

* 番組最初の方の市町村紹介のテロップが早すぎた。

* 入賞作品は、故郷に対する熱いもの随所にあり心に伝わってくる作品であった。また作品の制作レベルも上がっている。

* 審査員の選定もよく、また審査会での審査委員のコメントも的確で素晴らしかった。

* 作品の制作に高校生がかかわっていたことは刺激的でよかった。

* 各賞のありかたに少し工夫してみたらどうでしょうか。

6.議事の内容

佐藤事務局長

 第94回放送番組審議会を始めます。

増子委員長

 それでは川崎社長、お願いします。

川崎社長

 旧年中は大変お世話になりました。今年は岩手県でもデジタル放送が民放4社一斉に10月1日より放送開始となります。デジタルに関しては、現在の放送マスターという主要部分をアナログからデジタルへ切替え、さらに万全を期すということで、6月から試験電波を発信します。今秋より放送スタートへ向け、動いている状況です。

 また、おかげさまで、当局も今年開局10周年を迎えます。地域密着でもっともっと頑張っていきたいと思います。今年はいろんな意味で基本をしっかりしていきたいと思っております。番組審議会の先生のご指導、またご鞭撻が何より一番です。今年も地元密着でいきたいと思っておりますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。

増子委員長

 2月の番組についてお願いします。

渋谷編成業務部長

 それでは、2月の番組についてご説明申し上げます。

 2月4日に放送される「アジアへGO」こちらは九州朝日放送制作の番組で、毎年、アジアの国々をテーマに制作されている番組です。今年は韓国、北朝鮮になっております。同じ日の夜に放送される、「橋田寿賀子ドラマスペシャル・家族」こちらは、橋田・石井のゴールデンコンビが復活し、さわやかな感動を呼ぶドラマです。

 2月5日放送のKHB制作番組「遥かなるオイスターロードの旅」こちらは日本の牡蠣をめぐり、アメリカ、ヨーロッパを総力取材のスペシャル番組です。

また、2月11日はトリノオリンピック開会式、21日まで生中継を含めて放送してまいります。また27日には、「トリノ冬季五輪総集編」の放送があります。

 2月18日13:25から、自社制作の単発番組は「おらほの冬はあったかい」こちらは、岩手県の冬の生活、冬ならではの暮らしを紹介する番組を放送してまいります。同日夜19:00~「キリンチャレンジカップ 日本×フィンランド」戦を放送いたします。

 24日はドラえもんスペシャル、深夜には「朝まで生テレビ」また、25日に「STAR LIGHT カシオペアFMの挑戦」こちらは、2005年12月、二戸駅前のスタジオで産声をあげた、カシオペアFMの開局までの苦労などをドキュメンタリーで放送いたします。

 25日の16:00からと26日同じく16:00に「フィールズオープンゴルフ」今期から始まりました、アメリカ女子プロゴルフの中継放送がございます。

同日夜になりまして、「ワールドベースボールクラッシック」の放送を予定しております。27日には「トリノ冬季五輪総集編」の放送があります。単発番組は以上です。

 視聴率についてご説明申し上げます。報道ステーションは12月第一週平均16.3%、月平均16.1%ともに番組開始以来最高記録を更新しております。

増子委員長

 それでは「ふるさとCM大賞2005」の合評に入ります。

村田委員

 今回、27市町村の参加で、山本晋也監督と樋口アナの司会は最初は、どうかな?と思いながら見ていましたが、樋口アナの控えめなやりとり(コメント)で、山本監督が引っ張っていく感じがかえってよかったと思います。

 一番感心したのは、審査員のコメントが実に的確で、個性が良く出ていて「凄いな!」と思いながら聞いていました。

 各地域のプレゼントのところで、「ふるさとCM大賞2005」の文字が、右端に出たり、左に出たり、少し邪魔に思えました。

 腹を抱えて笑えるような作品はありませんでした、また奇抜なアイデアもあまり感じませんでした。イラストやアニメのようなものが、斬新で面白く、これからは、ああいうものが多く出てくるのかな。と感じました。

 プロ的なコマーシャルがなくて、まじめに取り組んでいると思い好感がもてました。

 今回大賞を受賞した、岩手町は、セピア色の作品で、もうちょっと違うものでも良かったのでは。と思いました。

 今回の作品は一般的に面白くできていて、山本監督が場を盛り上げているのが伝わり、子供たちと話す姿を見て、彼の人柄の良さがわかりました。

 今年はもうちょっと参加市町村が増えれば良いな。と思いました。合併がらみもあり、予算が取れないなどの問題もあることと思いますが、今年あたりには落ち着くと思うので、たくさんの参加市町村が出れるよう、いいアイデアがあればお願いしたいものです。全体的に今回は、おとなしい作品が多かったように思いました。

宮野委員

 いつも楽しみに見させてもらっている番組です。まず、全体の流れとしては、最初に27市町村をの紹介するテロップが流れましたがそれが早すぎて、気になりました。画面がぐるっと消えるところも気になりました。

 それと途中に、昨年の作品が流れましたが、今年のものなのか、前回の作品なのか。そこもちょっとわかりずらかったように思いました。

 全体の流れとしては良い番組だったように感じました。

 よく27市町村も集まったなぁ。と感心しました。

 合併の問題などで市町村にお願いに行くのは、現状ではなかなか無理です。そんな中、東山町はよく出たな!と思い、今回大賞をとった岩手町は土地柄を含め、非常に誇りを持っている町です。地元に根ざすところは、合併の問題が出ても、町や村に誇りを持っています。歴史が消えるといったことがなく、今までの歴史的な部分を大事にしているのですね。

 今回参加していない市町村にもたくさん良いところがあり、出なかったことを非常に残念に思います。

高橋委員

 全体感として、年々、今年で3回見させて頂いた訳ですが、レベルが上がっていて非常に楽しく拝見しました。また、入賞した作品は良くできておりまして、故郷に対する熱いものが随所にあり、心に伝わってくる作品が多かったように思いました。

 入賞作以外では、衣川村が非常に面白かったと思います。

あの作品にも何かの賞をあげても良かったように感じました。

 今回で合併して最後になる市町村もあり、合併前の最後にかける思いが作品に出ていて、何か賞をあげても良いのでは・・・。など考えました。そういう良い市町村が合併により、なくなっていくのが残念です。

 また、山本晋也さんのコメントも辛口と同時に温かみもある。二つが混ざり合って、会話そして、コメントがとても良く、会場を盛り上げる効果として非常に良かったと感じました。また、審査員も的確なコメントで非常に優れていました。

 最後、プレゼントのところでせっかくのプレゼント紹介が、平板でアピールがなかなかできないような仕組みでしたので、もう一工夫あれば特産物がもう少しみんなの目に触れて、紹介できたのではと思いました。

笠川委員長

 今回は市町村合併などもあり、制作者側のいろいろな思いが作品を通して伝わりました。参加した数は少ないものの、内容としては、ある意味「想い」が濃くも感じました。

 そんな中、黒沢尻、大槌、田野畑の作品は高校生が制作していましたね。あれはすごく良いことですね。役場の方々が制作するものとまた違った意味で、高校生が自分達の視線で調べ、作成したものが映像を通して、よく感じ取れました。

 黒沢尻が今回、入賞しましたが、今後いろいろな意味で、良い刺激になるのではないでしょうか。

 また、大迫、葛巻などは制作風景が映されていましたが、これまでの企画とか、撮影とか、大変な思いがあったことが伝わりました。

 作り上げてゆくまでの臨場感がよくわかりました。

 そういった制作風景を映すことは、これから参加する市町村が増えても制作風景の様子の放送は続けて欲しいと思います。

 山本監督と樋口アナの身長のバランスがありすぎましたが、最近いろんな番組で見慣れた光景でしたので、おかしくは思いませんでした。

 審査員の方々の選び方、またコメントも、その場ですぐ話す事が難しい中、的確だったと思います。

 CM大賞を見て、これのどこがおもしろいのか。一回だけじゃわからないようなものもありましたが、何回か見ているうちにおもしろさが感じられるのでは。と思います。

 私の個人的な思いですが、いつも盛岡市のものはつまらない。と思っていました。しかし今回は、ちょっとだけおもしろいと感じました。

石井委員

 今回拝見して、審査員のコメントが非常に的確でした。

 また、審査の結果もそれなりの結果になったなと思いました。

 審査結果は的確な判断だったと思いました。

 やはり、入賞作品は味わいのあるもので、選ばれなかった作品はそれなりかな。と感じました。

 大賞、金賞、銀賞の賞のつけ方については、人によって感じ方も違います。

 また、市政(市町村)は何をアピールしたい作品なのか。観光か、あるいは産業か、特産物なのか。或いは、まったくそういうのではなく、演技を見せたいだけなのか。市町村によって、さまざまですが、いまその市町村に何が必要なのか。かける予算は各々違ったと思いますが、番組を通して自分の市町村に対する姿勢が良くわかったように思いました。

 それと、出演する市町村の順番はどうやって決めているのでしょうか?自分の見たい市町村がどのへんで出てくるのかがわかればもっと見る側にとっては見やすいと思います。また、地区単位で何かの賞をあげるのも良いのではないでしょうか。そしていくつかに構成を区切ったほうが見やすいのではないでしょうか。

 最後のプレゼントの仕方ですが、出し方が唐突過ぎたのでは。と感じました。

地元の人にその特産物の説明をしてもらうとか、写真だけのPRではもったいないので、もう一工夫があればよかったと思いました。

 CMを1回見ただけでは、作品のおもしろさはわからないと思うので、ビデオなどに録画して繰り返し見ているうちにおもしろさが増して味が出てくるのではないでしょうか。特別賞以上のところは2回上映されたので理解力はありましたね。

 各市町村まじめに取り組んでいると実感いたしました。次回はもっとたくさんの市町村が参加するよう、そして全市町村が参加して取り組んで欲しいと思います。

松本委員

 こういう視聴者参加型、そして一般の方々が出演する番組は参加する側から話をしてしまうのですが、今回、合併の問題などで、新市町村で参加していたところ、また旧市町村で参加していたところなどさまざまでした。宮野先生がおっしゃっていましたが、よく27市町村も参加したなぁ。と思いました。

 プレゼントの紹介のところで、せっかくプレゼントを提供して頂いているのにも関わらず、「矢巾町のまんねんけん」です。と名前だけ言われてもピンときません。一体それは何なのか?食べ物なのか。何なのか。そこで一つ説明を加える事でまた変わってくると思います。

 樋口アナの役割は何なのでしょうか?山本監督とは別の役割がある訳で、せっかく一年間、時間があるのですから、市町村の下調べをして、一言活きるコメントがあれば、良いのにな。と思いました。例えば、黒沢尻北高校の応援団が出ていましたよね。その時インタビューする際、ラクビーが花園に出ましたね!と一言があれば、その地域の方や、出演している方々も喜ぶと思うのです。

 それと、今回も会場の空席が目立ちました。事前に呼びかけて、市町村などの広報に載せてもらうとか、その日が一大祭典のようにPRすれば、バスを貸しきって会場に来るとか。そうなれば会場も人数が入るように思います。

 また、ステージに呼ばれて上がるまでの時間が長すぎて、周りの人は飽きてしまうと思うのです。そこをもう少し工夫したほうが良いと思います。

 参加市町村のミニ物産展コーナーといったような場所があれば特産物を手に取ったり、見てみたりその地域の良いPRにもなると思います。

 いずれにしても、今回も楽しく見ることができました。

松尾委員長

 番組審議会を抜きにしても、毎回楽しみに見ている番組の一つです。

 毎回参加する、衣川の助役さんなど、今年も、家族で楽しく拝見しました。

 今回見て感じたのですが、番審で取り上げられた意見が改良されたところもあり、例えばステージに上がるまでの時間ですとかは、以前よりスムーズになったと思います。プレゼント品の紹介の時、かなりあっさりしていたように思いました、素人さんですから、上手下手はありますが、少し、もどかしさを感じました。長い事話すのではなく、ちょっとした一言で良いと思います。

 今回の作品は、登場する人が男性も女性も皆さん魅力的でした。

 コンセプト、技術、演技とも進歩していると思いました。

 制作会議の様子や前回の作品、などを放送していましたが、前回の作品をみて、あーこういうのがあったな。と思い出したり、この作品ができるまでにはこうなっているんだ。と実感したり、とてもよかったと思います。また番組に対しての編集は、ある程度見る側にとってもスピーディーに、ストレスがないように見れるし良いことと思います。

 ステージ上の代表者のコメントに歯切れがなかったのが少し気になりました。これも素人なので仕方がない事とは思いますが、事前にこういう質問が出ますよ。と予め言っておくほうが良いのではないでしょうか。

増子委員長

 まず、感心したのは、素晴らしい審査員が素晴らしいコメントを述べられる。こういうふうに言って、誉めないといけないのかなと思ってしまいました。

 監督さんは、一年目の時は、相手に対しての気配りなどあまり感じませんでしたが、監督の役割と言うか、一時間以上ある番組をあー言うふうに、引っ張ってゆくところはすごいですね。絶妙な薬味になり、すごい要素になっていると思いました。ポンポンと出てくる言葉が、キチッと計算され、よく勉強されているんだと感じました。

 技術的なレベルはもう確実に着々と上がっていますね。

 出演する順番について先ほども話に出ていましたが、出演順の説明は事前にされたほうが良いですね。こういう順番で放送されますよ!というのは説明したほうが良いと思います。

見ているほうは見たいところがいつ出るのかわかりませんからね。

 昨年より参加市町村が13ヶ所も減ったと聞きましたが、これは合併の影響なのでしょうか?

小椋報道局長

 今回は、合併の作業でもって、職員もなかなか手が回らなかったようです。

 また、今年は、国勢調査もあったので、なかなか難しかったようです。

 小さな村や町は国勢調査も同時でしたので、職員がバタバタしていたんですね。

増子委員長

 今回も拝見して、毎回良い番組で楽しかったと思います。

佐藤事務局長

 次回は2月23日(木)です。

 合評番組は「楽茶間」です。

増子委員長

 それでは終了します。ありがとうございました。

7.審議機関の答申または改善意見に対してとった措置

特になし

8.審議機関の答申または意見の概要の公表

系列各局に議事録を送付。

本社受付に議事録を常備、閲覧に供す。

インターネットホームページに掲載。

9.その他の参考事項

特になし

10.配布資料

◎ 2月度単発番組編成予定表

◎ 1月岩手地区視聴率

◎ 12月視聴者応答記録

◎ 第4回ふるさとCM大賞inIWATE大賞受賞報告会式次第(岩手町)

◎ 31人31脚滝沢第二小学校6年1組担任千葉郁男先生よりのお礼状