放送番組審議会

11月(第133回)

概要

 岩手朝日テレビの第133回番組審議会が平成21年11月26日(木)、盛岡市盛岡駅西通の岩手朝日テレビで開かれた。

 合評内容は「人生の楽園」

  • 人生の楽園は、ナレーションも素晴らしく、毎回楽しみに見ている。
  • 男性から見たつくりが多いので女性に視点を置いた作品もつくって欲しい。
  • 西田さんのナレーションは、一緒に会話をしているような語り口なので好感がもてる。
  • 世代的に見て、若者や子育て中の家族にはピンとこない番組かもしれない。
  • 自分の両親に見て欲しい。
  • 冒頭で、日本の地域のどこか説明しているのだから、番組の最後にも欲しい。
  • 悠々自適な生活に見えても、奥さんは介護のパート、夫は夜警のアルバイトと楽でない経済的な面も覗かせている。
  • 清流熊の川の風景とふるさとの良さ、そこに息づく人情、仲間との友情に恵まれた夫妻の暮らしぶりが良く表現されている。
  • 新天地に移り住み、実家に戻った背景で、正に人生の絆の大切さが映し出されている。

という意見が出た。

出席委員は、増子義孝委員長、小田島利昭委員、笠川さゆり委員、そのだつくし委員、弭間俊則委員、村田久委員、吉田政司委員の7名。

議事録

1.開催日時 平成 21年 11月 26日(木)午前 11時~

2.開催場所 本社3階 会議室

3.委員の出席

委員総数  7名

出席委員数 7名

委員長 増子 義孝

委員 小田島 利昭

委員 笠川 さゆり

委員 そのだ つくし

委員 弭 間 俊 

委員 吉 田 政 司

委員 村 田  久

会社側出席者名

代表取締役社長 富永 健治

常務取締役 辻 一成

編成業務局長兼放送番組審議会事務局長

小林 直紀

報道制作部局長 佐々木 貴

報道制作部課長 奥原 史子

番組審議会事務局 佐藤 清一

4.議 題

(1)番組合評

合評課題:「人生の楽園」

放送日時:毎週土曜日18時~

(2)12月単発番組について

(3)次回審議会

開 催 日:平成22年1月28日(木)16時~

ホテルメトロポリタンニューウィング3階「桂」

合評課題:「語り継がれる星に~菊池雄星18歳の真実」

5.概要

◎ 社長あいさつの後、編成業務局長から12月単発番組と11月の視聴率を説明した。

◎ 人生の楽園は、ナレーションも素晴らしく、毎回楽しみに見ている。

◎ 男性から見たつくりが多いので女性に視点を置いた作品もつくって欲しい。

◎ 西田さんのナレーションは、一緒に会話をしているような語り口なので好感がもてる。

◎ 世代的に見て、若者や子育て中の家族にはピンとこない番組かもしれない。

◎ 自分の両親に見て欲しい。

◎ 冒頭で、日本の地域のどこか説明しているのだから、番組の最後にも欲しい。

◎ 悠々自適な生活に見えても、奥さんは介護のパート、夫は夜警のアルバイトと楽でない経済的な面も覗かせている。

◎ 清流熊の川の風景とふるさとの良さ、そこに息づく人情、仲間との友情に恵まれた夫妻の暮らしぶりが良く表現されている。

◎ 新天地に移り住み、実家に戻った背景で、正に人生の絆の大切さが映し出されている。

6.議事の内容

小林事務局長

 それでは、只今より、第133回岩手朝日テレビ放送番組審議会を始めます。

 それでは、増子委員長、議事をお願いいたします。

増子委員長

 それでは富永社長、一言お願いします。

富永社長

 本日もお忙しい中、お集まり頂きましてありがとうございます。

 2009年度、「俺たちの盛岡冷麺」が東北6県で他系列を含み、優秀賞を獲得しました。またアナウンサー部門では、ANN系列で原稿のないものの部門で優秀賞を頂きました。アナウンサーとしては弊社では7年ぶり2度目の賞を頂きました。

 これが今後の励みとなればと思っております。

 今年はいろいろな賞を獲得できよい1年となりました。また今回の課題である人生の楽園も忌憚なご意見を頂戴できればと思います。よろしくお願いいたします。

増子委員長

 1位はどこの作品でしたか。

小林事務局長

 秋田放送さんの作品でした。

弭間委員

 今回は何作品の中での優秀賞だったのでしょうか。

小林事務局長

 57作品の中での優秀賞でした。

増子委員長

 ありがとうございました。では12月の単発番組と視聴率をお願いいたします。

小林編成局長

 年末を迎え、12月20日を過ぎますと年末特別番組に入ります。12月4,5日は、フィギュアのファイナルグランプリ戦の模様を放送いたします。浅田真央が今回は残れず、安藤美姫、キムヨナ、男子では小田、高橋が出場します。浅田真央が出場しない放送ですと、視聴率がぐっと下がる傾向がありますので何とか視聴率につながって欲しいところです。

 また、12月6日は福岡女子国際マラソン、12日には30人31脚全国大会の模様をお送りいたします。

 視聴率についてですが、昨年のように女子フィギュアの視聴率が高い数字が取れません。

 「相棒」「交渉人」等も前回のような数字が取れていないところが困惑しています。

増子委員長

 「大改造!劇的ビフォーアフター」の視聴率がすごいですね。

小林事務局長

 年明けにスペシャル番組の放送を予定しています。岩手の小民家が出るらしいですので、是非お楽しみにしてください。

増子委員長

 ありがとうございました。何かご質問ございますか。

 ないようですので、それでは合評課題に移ります。

小田島委員

 「人生の楽園」は毎回楽しみに見ている番組の一つであり、ナレーションもすばらしく、男のロマンを感じる番組です。

 内容は旦那さんが早期退職や定年を迎えた方が、第二の人生を奥さんがバックアップして人生を送っている風情がうまく映し出されていますね。

 今回の作品の内容は、旦那さんがサラリーマンを退職して、実家に一度戻り、農家をするといった内容でしたが、遊びがメインな感じで、あまり共感をもてませんでした。男性から見たつくりが多いので女性に視点を置き、主役のようなつくりの作品も良いのではないでしょうか。

 前回の作品は、お人形を作りながら楽しんだ人生が映し出されていました。こういった楽しい人生を送っているものは見ていて共感できますね。こういった作品に仕上がるともっと視聴率が上がるのではないでしょうか。

 最後に西田さんのナレーションは一緒に会話をしているような語り口なので好感が持てます。とても良い番組ですので長く続く事を期待しています。

笠川委員

 人生の後半をどのように暮らすのか、第2の人生をどう楽しく生きていくのかが映し出されている番組ですね。今回の作品は、背景の自然もすばらしく、内容的にもまとまりがあってとても良かったです。

 番組自体はとても良いとおもっています。しかし世代的に見て、若者や子育て中の家族にはピンと来ない番組かもしれませんね。視聴率も年代が高い方には高視聴率を取れているのではないでしょうか。

 また、男性が好む内容ですが、先日いい夫婦の日のアンケートで生まれ変わってもまた今の人と結婚しますか。という内容のものでしたが、男性と女性ではまるっきり違った答えが出ていました。この番組は視聴率や好みがハッキリする番組だと思います。

そのだ委員

 定年までまだ年数があるので、あまり見ない番組です。

 今回の作品を見て国広さんの人生を拝見して自分の主人も高生きて欲しいと思いました。

 奥さんがあまりお話をしない方だったので、とても苦労しているように見えました。何かあったのかな。と考えてしまいました。

 自分の両親に見て欲しい番組です。

弭間委員

 久しぶりに番組を拝見しました。真面目に見たのは今回が初めてかもしれません。人生の楽園というタイトルどおり、夢があって、改めて前より興味がわいた番組になりました。

 見方によれば奥が深い番組ですね。今回のテーマは、山、海、人の生き様等、自分の人生と対比しながら見ていました。

 西田さんと菊池さんの駄洒落がきついところもありますが、楽しい番組だと思います。一回見ただけでも視聴率がついてくる番組だと思います。冒頭で、日本でこの地域はどこかを説明しますが、番組の最後にも説明があると親切ですよね。そうする事によってもっと印象が深くなると思います。

村田委員

 老後はどう過ごすのか、どうあるべきか、今一番問われる事であり、一つの社会問題ともなっています。年金では暮らせない人たちが多い中、この番組は夫妻の定年退職後はまさに、楽園の暮らしを写しています。

 この番組を見た人々の中には、現実の暮らしと言うより、理想の世界と捉える方も少なくないと思いますよ。一方で羨ましく思う方もいるに違いないでしょう。誰もが憧れる生活を映していますね。まさに「人生の楽園」というタイトルにふさわしい番組と言えます。

 しかし、夫妻は悠々自適な生活に周りからは見えても、奥さんは介護の仕事のパートに出て、夫は夜警のアルバイトとけして楽ではない経済的な一面も覗かせていました。

 また、清流熊野川の風景とふるさとの良さ、そこに息づく人情、仲間との友情に恵まれた夫妻の暮らしぶりが良く映し出されていました。

 「めはり寿司」「もくず毛がに」「カクエビ」「鮎」等の郷土料理と三反帆の案内、「楽園通信」による特産品の紹介等盛りだくさんで、観光的要素もある番組といえるでしょう。

 気になった点は、夫妻の会話、地元の人たちの話が聞き取りにくくわかりづらい箇所がありました。

 何より、西田敏行さんの軽妙な語り口がこの番組を盛りあげ、見る側にホッとさせる安らぎを持たせる番組だと思います。

吉田委員

 この番組を見るときはゆっくりのんびり見たい番組の一つです。一方で、家族の生き方、生きざまを考えさせられる事もあります。

 主役は二つに分かれると思いますね。一つは、主人公と奥様。もう一つは広大な自然。風景はデジタル化に伴ってきれいに映し出されていますね。また西田さん、菊池さんのコンビな司会も好感が持てます。

 新天地に移り住みますが、今回は実家に戻った背景で、まさに人生のきずなの大切さが映し出されていました。

 このような方々を制作者側はどうやってお探しになるのでしょうか。是非お聞きしたいところです。

増子委員長

 この番組は毎回、ため息をつきながら見ています。こんな人いっぱいいるのでしょうか。出演する方を探すのは、苦労はないのでしょうかね。夢の夢みたいに人生を生きている方が出演していますね。羨ましく思います。

 このテーマに選ばれたのは何なのか。合評にこの回をしたのはどんな理由からか。お聞きしたいです。

 旦那さんが自分の人生を楽しんでいるけれど、社会的なつながりが浮き出ていませんでした。自分のふるさとだからすんなり入っていけるけど誰も知らない新天地だったらどうなのでしょうね。他の回であれば新天地でどのように生きていてどんな暮らしなのか。そのような内容での合評課題なら議論しやすいと思いました。

小林事務局長

 21日のラインナップを確認していなかったため、先生方には議論しにくい内容でしたことお詫びいたします。

 視聴率ですが、4月から9月まで平均で10%台をとっている番組です。また10月以降は、視聴率が伸びておりまして、この状況はいったい何かと考えている次第です。

 また、プロデューサーに確認したところ、年齢層のターゲットは、50代~60代に絞っているという事で、生活、人柄旅の要素等を考えた作りにしています。しかし内容によっては20代の視聴率も高い回もあります。

 制作会社であるテレビ朝日映像であります。取材にも突っ込んだ取材のときもありますね。

 今回の内容は、平板であったため、なかなかご意見しにくい内容でありました。今回の内容であった、Iターンの成功事例も思うほど良くないようですね。

増子委員長

 Iターンが少ないのはわかりますね。しかし、この番組は癒し系な番組であり、男からすれば、ロマンを感じる番組だと思います。

 他に何かございませんか。では、次回についてお願いします。

小林事務局長

 では次回についてですが、12月は休会です。年明け1月28日ホテルメトロポリタンで開催いたします。「語り継がれる星に~菊池雄星18歳の真実」を合評課題にしております。是非ご覧になって貴重なご意見をお願いいたします。

増子委員長

 それでは終了します。ありがとうございました。

7.審議機関の答申または改善意見に対してとった措置

ご指摘頂いた点を、今後の番組作りの参考とすることとした。

8.審議機関の答申または意見の概要の公表

朝日新聞12月4日付岩手県版に審議概要を掲載。

系列各局に議事録を送付。

本社受付に議事録を常備、閲覧に供す。

インターネットホームページに掲載。

9.その他の参考事項

特になし

10.配布資料

◎ 12月単発番組編成予定表

◎ 11月岩手地区視聴率