放送番組審議会

3月(第66回)

概要

 岩手朝日テレビの第66回番組審議会が平成15年3月27日(木)、盛岡市盛岡駅西通の同社会議室で開かれた。

合評番組は、「銀幕のイーハトーブ 岩手・映画の大地」。

  • ナレーションも含めて構成がしっかりしていた。
  • これだけほめられると、県内に住む地元の者としては、照れくさいが、なかなかいい番組だった。
  • 映画文化水準の高い町という。そうであれば住んでいてよかったし、もっといい町にしたいと思った。
  • いい番組だったし、非常に内容があり、岩手のよさを再発見させられた。ビデオにもとって、繰り返し見たが、見れば見るほど味わいのある番組だった。県外でも放送してほしい。
  • しかし、きれいなところばかりでなく、「にごり」にも光を当てれば、もっと深みが出てきたのではないか。
  • 岩手県は映画の文化水準が高いことを改めて認識させられた。自主制作映画祭も無料でないところが、すごいと思った。しかし、「それは知っていることだよ」と思って見てしまった。そんなに珍しいと思えなかったので、この程度の感想しかいえない。映画を見る人も、作る人も魅力を感じていることはよく伝わってくるが……。
  • 出だしの、岩手山、山田洋次監督の顔、分校、藤原の郷、盛岡の映画館通りなど、素晴らしい導入部だった。そしてラストの寺尾聰のナレーションは、暮らし、人々、絆、出会い、情熱、夢など、内容に即した言葉を並べていてよかった。
  • 内容が豊富すぎるぐらいだと思ったが、羅列的になっていなかった。
  • 山田監督の「同胞」は照明係の人を来させて、「イーハトーブの赤い屋根」は、主演の丘みつ子さんを連れてきて、映画を支えた地元の人たちと交流させる。人間のドラマが息づいている、そんな思いがした。
  • 懐かしい時代の映画から現在のものまで、岩手と映画のかかわりをよく伝えていたと。
  • 「同胞」を語る山田監督の話のなかに、「岩手だから、松尾村だからできたんじゃないかな」という言葉が出てくるが、岩手県人にとってうれしい一言だった。
  • 大変いい作品で、他局にはない番組だと思う。しかし、途中から、理屈っぽくなったのではないか。「大地」の部分をくっつけたからおかしくなったのではないか。「銀幕」だけにした方が、よかったのではないか。
  • 内容が多すぎて、つかみどころがなかったような気がする。場面も次から次へと変わるので、ついていけない部分もあった。

という意見が出た。

出席委員は、増子 義孝委員長、及川 和男副委員長、笠川 さゆり委員、松尾 正弘委員、石井 三郎委員の5名、欠席委員は、大坊 忠委員、宮野 祐子委員(レポート提出)、小川口 柳太郎委員、松本 直子委員(レポート提出)、植本 花子委員の5名。

議事録

1. 平成15年3月27日(木)午前11時~

2. 岩手朝日テレビ本社・会議室

3.委員の出席

委員総数 10名

出席委員数 5名

委員長 増子 義孝

副委員長 及川 和男

委員 石井 三郎

委員 笠川 さゆり

委員 松尾 正弘

欠席委員数 5名

委員 植本 花子

委員 小川口 柳太郎

委員 大坊 忠

委員 松本 直子(レポート提出)

委員 宮野 裕子(レポート提出)

会社側出席者名

  代表取締役社長 川崎 道生

取締役営業本部長補佐 横舘 英雄

  取締役業務局長 河邊 喬

報道制作局長 星井 孝之

  報道制作局部長 吉田 孝幸

  報道制作局 阿部 哲也

番組審議会事務局長 末吉 正憲

4.議題

(1)4月の番組編成について

(2)番組合評

「銀幕のイーハトーヴ~岩手・映画の大地~」について

(3)次回の審議会

開催日:平成15年4月24日(木)

合評課題:「大改造!!劇的ビフォーアフター」

(4)その他

5.概要

「銀幕のイーハトーヴ 岩手・映画の大地」について

* ナレーションも含めて構成がしっかりしていた。

* これだけほめられると、県内に住む地元の者としては、照れくさいが、なかなかいい番組だった。

* 映画文化水準の高い町という。そうであれば住んでいてよかったし、もっといい町にしたいと思った。

* いい番組だったし、非常に内容があり、岩手のよさを再発見させられた。ビデオにもとって、繰り返し見たが、見れば見るほど味わいのある番組だった。県外でも放送してほしい。

* しかし、きれいなところばかりでなく、「にごり」にも光を当てれば、もっと深みが出てきたのではないか。

* 岩手県は映画の文化水準が高いことを改めて認識させられた。自主制作映画祭も無料でないところが、すごいと思った。しかし、「それは知っていることだよ」と思って見てしまった。そんなに珍しいと思えなかったので、この程度の感想しかいえない。映画を見る人も、作る人も魅力を感じていることはよく伝わってくるが……。

* 出だしの、岩手山、山田洋次監督の顔、分校、藤原の郷、盛岡の映画館通りなど、素晴らしい導入部だった。そしてラストの寺尾聰のナレーションは、暮らし、人々、絆、出会い、情熱、夢など、内容に即した言葉を並べていてよかった。

* 内容が豊富すぎるぐらいだと思ったが、羅列的になっていなかった。

* 山田監督の「同胞」は照明係の人を来させて、「イーハトーブの赤い屋根」は、主演の丘みつ子さんを連れてきて、映画を支えた地元の人たちと交流させる。人間のドラマが息づいている、そんな思いがした。

* 懐かしい時代の映画から現在のものまで、岩手と映画のかかわりをよく伝えていたと。

* 「同胞」を語る山田監督の話のなかに、「岩手だから、松尾村だからできたんじゃないかな」という言葉が出てくるが、岩手県人にとってうれしい一言だった。

* 大変いい作品で、他局にはない番組だと思う。しかし、途中から、理屈っぽくなったのではないか。「大地」の部分をくっつけたからおかしくなったのではないか。「銀幕」だけにした方が、よかったのではないか。

* 内容が多すぎて、つかみどころがなかったような気がする。場面も次から次へと変わるので、ついていけない部分もあった。

6.議事の内容

末吉事務局長

 第66回番組審議会を開催致します。今回は年度末ということもありまして、欠席された方も多いですが、本日もよろしくお願いします。それでは、議事進行を増子委員長、お願いします。

増子委員長

 はい、まず川崎社長から一言、お願いしたいと思います。

川崎社長

 それではご挨拶させて頂きたいと思います。事務局長も言いましたが、年度末でございますので弊社の業績について一言申し上げますと、最終結果ではございませんが、前年比で95~96%にとどまる感じです。ただし、利益は何とか確保できそうです。今、当社は県内最後発のテレビ局ですが、小ぶりでも他局とは違う存在感を示そうということをモットーに頑張っておりますので、新年度も先を読みながら進んで行こうと考えております。どうぞよろしくご指導下さいますよう、お願い致します。

増子委員長

 ありがとうございました。次に、4月の番組編成についてご説明をお願いします。

河邊業務局長

 それでは簡単にご説明させて頂きます。

 まずは月曜から金曜の18時17分から18時55分で編成しております「IATスーパーJチャンネル」は、3月31日からは19時までに枠を拡大致します。現行、18時55分からはお天気情報を編成しておりますが、これをJチャン内に包括し、更に魅力ある番組作りをしていこうという趣旨です。

 またゴールデンタイムにつきましては、人気大物司会者を起しましたバラエティーを2番組編成します。金曜21時からは、みのもんたを起用した「サムズアップ」、土曜の20時からは「ビートたけしの!こんなはずでは!!」です。詳細は資料をご覧下さい。

 また、スムーズな視聴の流れを考えまして、レギュラー番組の枠移動を実施しております。「TVのチカラ」が土曜から月曜の20時に、また「運命のダダダダーン」が金曜から火曜20時に移動します。また期待感あるドラマもラインナップしております。詳しくはお配りした資料をご覧下さい。

 また春の期末期首スペシャルにつきましても資料をご覧下さい。以上です。

増子委員長

 ありがとうございました。番組編成について質問などございませんか。

 それでは「銀幕のイーハトーヴ~岩手・映画の大地~」の合評に入ります。

 笠川さんからお願いします。

笠川委員

 この番組に関しては、これといった感想を持ちにくかったです。何故かなと先ほどまで考えていたのですが、盛岡に住んでいますと、この人口にしてこの町にあれだけの映画館が一ヵ所に連なっていることが、珍しいとか、映画文化の水準が高いとか、そういったことは私たちが小さい頃から聞かされていますから、それを改めて番組で見ても、それは知っていることだよね、という感じで全てを見てしまったからじゃないかと思ったんです。あまりにも普通のことというか、「うんうん、そうそう」という感じで見てしまったので感想を持ちにくかったんです。

 今回はビデオ録画もしたので、改めて見直して、結局この番組は、岩手は映画を見る側も作る側にも魅力的で、映画文化の水準が高い地であるということを改めさせる番組、と考えれば良いのかなと思いました。映画館通りと国際ミステリー映画祭も改めて番組で見ると、見る側の映画に対する思いが伝わってきましたし、学生たちの自主制作映画祭も決して無料ではない点が凄いなと思いました。こういった催しものは、人を集めるために無料にすることも多いのに、この地だから有料にして自信作を上映するんだという気持ちが伝わってきました。

 山田監督が撮る側としてお話をされていた中で、岩手に対する撮る側の思いは、憧れとか普通持っている東北弁というイメージではない、岩手の言葉を上品と表現しておりました。岩手の人柄について話した時に、人間臭いという表現、これは褒め言葉として言っておられるのは十分承知しましたが……。それが岩手の地であり人であり、そういったものを全て受けて思った時に、映画人として、撮る側からしての魅力的な地であるということも、山田監督の言葉からうかがえました。岩手でロケをした映画に携わった、松尾村や葛巻町の方々との今だに交流があるということを、番組の最後のくくりとしてナレーションで「映画は関わった人たちの心に常に大きな足跡を残して行くんだ」という言葉でまとめられていました。これを聞いて、この番組はこの言葉を伝えたくて作ったのかな、上手なまとめ方だなと思いました。この地に住む者としては、改めて見る側も映画好きが多いし、作る側からも魅力的な地であるから、盛岡広域フィルムコミッションも活動したりしているんだよ、ということはよく伝わってくるのですが、自分にとっては、そんなに珍しいことでは無かったので、この程度の思いしか持てませんでした。

 それから「イーハトーブの赤い屋根」について丘みつ子さんが葛巻町の方とお話をされている途中のCMが、ふるさとCM大賞の葛巻町の作品が映って、その流れで映画での葛巻の映像につながっていったのですが、私は作る側の意図があまりにも見え過ぎて良い感じは持てませんでした。

 それから映画「同胞(はらから)」について山田洋次監督とディスカッションする場面がありましたが、映画本編の音と監督の声が被っていて、せっかくの監督の言葉が聞き取れなかったのが残念だったなと思いました。以上です。

増子委員長

 ありがとうございました。それでは小川口さんお願いします。

小川口委員

 外から見て、岩手盛岡は映画文化の水準がそんなに高かったのかと思いまして非常に良い番組でした。やはり自分の住む土地を改めてテレビを通して外の目から見るのは嬉しいものですね。笠川さんの話にもありましたが、寺尾聰の語り口はだんだんに親父に似てボソボソとなってきまして、やはり岩手には彼のような人が合うのかなと、ずっと落ち着いて見ることが出来ました。寺尾聰はよく見ますと映画にいろいろと出ていますね。「同胞(はらから)」でも出ていますし、「イーハトーブの赤い屋根」にも郵便局員としてさり気なく出ているんですね。ですから彼をナレーションに選んだことは的を得ているのかなと思います。また、ちょっと速かったのですが、岩手や盛岡を主題にした映画の場面が流れますと、当時のロケを実際に目の当たりにした自分の記憶が沸々と蘇ってきまして、よくもここまで作品を選んで流してくれたなという思いがしました。また現在、映画館通りには各館で上映中の映画紹介がされている掲示板がありますが、結構それを覗き込む人の姿がいつも見かけられます。これにも盛岡人の映画に対する興味の強さを感じさせられます。

 それから、こんなに岩手を褒める内容の番組は、岩手の人なら照れくさくて作れないのかなとも思いました。私自身、あまり自分が自分がとは思わないものですから。トップが岩手の人だったら、こんなアイデアは出ないと思いました。

 また「壬生義士伝」の滝田監督がおっしゃっておりましたが、「あまり地元地元という意識を前面に出されると、映画そのものの内容は乏しくなると。人間もそうですが、自分が、自分がとあまり前面に出しすぎると、その人の価値が減るというか、面白みが無くなるといいますか。そのようなことも地元として意識しなければ。あの地もこの地も映画に入れて欲しいということはやはり……」というような意味深なことを言われておりました。この辺りは慎重なんだな、やはり芸術家だなと思って見ておりました。

 わが家では、夫婦でテレビ番組の嗜好が全く違っておりまして、いつもなら違う番組を別々に見ておるのですが、この番組に関しては、珍しく一緒に見てしまいました。家内は盛岡の人間ですので懐かしさもあるし、よくこんなものまで探したなと褒めていました。単純に面白かったと言っておりました。しかしここまで褒められると照れくさい部分もありますね。本当に盛岡の映画文化の高さは、全国的なレベルで比較した時に、果たしてどうなのかなと思ったりもしましたが、もっともっと盛岡を良くしていきたいなという気持ちが沸いてくる内容でした。以上です。

及川副委員長

 映画は見る人がいて、それに支えられて作り手が存在し良い映画が生まれていく関係にあります。日本映画の現状はテレビにかなり押されて、かつての映画人口が激減していましたが、また少しずつ増大しつつある中で、やはり良い映画を作らなければこのジリ貧は克服できないということで、日本映画復興会議などが出来て、山田洋次監督らが一生懸命やられておるようです。作る側もそれを支える見る側も、作品を中心にして出会うわけです。そういう日本映画における岩手、盛岡を中心としたトポス、場所をよく描き上げたドキュメンタリーだったと思いました。その成功は、非常に構成がしっかりしていたこと、それはナレーションを含めた台本作りがちゃんとしていた成果だと思いました。

 番組が始まって導入部は、岩手山の遠景がありロケ風景があり山田監督の顔が出て、葛巻の分校の光景が出て、そして藤原の郷、盛岡の映画館街、現在映画作りをしている若者、そして今の新型の映写装置、そしてタイトルが出てくる。その後に「風の又三郎」などの戦前の名画から始まって、かなり早く流れましたが現在の「壬生義士伝」に至る数々の映画作品のタイトルを流して、そして山田監督のインタビューに入っていくという。もう視聴者を最初から捉えた、映画好きだったらもう離れられなくなるという、素晴らしい導入部だったと思います。

 そしてラストも寺尾のナレーションで、暮らし・人々・絆・思い出・出会い・技・情熱・エネルギー・夢というように、内容に即した言葉を並べて、「映画の大地いわて、新しい映画の物語はきっとここから生まれていくだろう」というナレーションで、内容を思い返しながらしみじみと胸に染みてきたと私は感じております。

 この導入部とラストに挟まれた内容が非常に豊富で、豊富すぎたのですが、よくメリハリを付けて羅列的にならずに良かった、やはりこれも構成がしっかりしていたと思います。そしてメリハリを付けて、お終いには若者たちの映画作りの成否が懸かる観客動員のハラハラ感も持たして、盛り上げもあって実に良くまとめていたと思いました。

 それから山田監督の語りはかなり岩手を持ち上げて下さっていると思いますが、決してあの方は嘘を付かない人で本当の気持ちだろうと思います。そういう語りと随所にコメントがありましたが、それが非常に素晴らしい。これがこの番組の背骨になっていたと思っております。メリハリという点では「同胞」と「イーハトーブの赤い屋根」にウェイトを置いて、「同胞」の照明をやった青木さんと「イーハトーブの赤い屋根」の丘みつ子、この二人をビジターとして、そして映画作りを支えた人々との交流会を描く。そしてその中にそれぞれの作品の非常に大事なシーンを見せながら、映画作りを支えた岩手の人々を捉えたと思います。ですからドキュメンタリーでありながら、何かその中に人間ドラマが息づいている、そう言うべきでしょうか、そんな思いを持ちました。

 山田監督が「同胞」の撮影が終わって帰る時のことを「通常のロケーションとは全然違う。松尾村を去る時のバスでスタッフたちが泣いていた、見送る人たちも。あんな光景は二度とない。そういうことで特別な映画になった」とコメントしておりました。これは本当に真実のことで、こういったコメントが、映像を更に我々の中に深く食い込ませる役割を果たしたんじゃないかと思います。丘みつ子も女優としてではなく、先生として過ごした日々だったと。小さな子供たちとのかかわり合いでは本当にそうだったと思います。

 この二本柱があってメリハリがあり、その後若手監督のコメントやフィルムコミッションの動きを紹介していますね。これはすでにあちこちで起こっていて、何も盛岡に限った動きではないでしょうが……。それから先駆的な藤原の郷、江刺市という小さな町にロケ対策室があることとか。その中で小田島さんという大工さんがセット作りであちこちに引っ張られていることとか。そして、あの映画館通りとミステリー映画祭、若手の岩渕君の自主映画作りと手作り映画祭と運んでいく。まあ本当に映画好きの人間にはたまらない魅力ある作品になったと思います。そして私はこの作品には、長い生命力のようなものが生じたように思ったんです。ロケなどを引っ張って、そこで映画作りも支えてといったことは、地域起こしや地域作りに繋げたいという地域住民の切ない思いがあるわけです。それを有難く生かす作り手もいますし、適当に利用してしまうというところもあるのですが、ここに紹介されたものは、一生懸命に地域住民が映画作りを支えたという姿が見えてくるわけで、そこに岩手に生きる人々の真心を発信したドキュメンタリーにもなっているのではないかと思いまして、これは繰り返して見ていくことが出来る作品ではないかと思いました。

 一つ気になったことは、中央劇場が1935年に設立されたことは事実だと思うのですが、丁度トーキーに移行していく時期ですよね。その前にも盛岡には無声映画だったろうとは思うのですが、映画館があるんです。ですから、映画の演芸も遡ればもっと前に小屋はいくつもあったわけです。その点が歴史的事実との関連でどうかということが気になりました。それから、一番気になったのは、過去の映画を取り込みますと、美しい盛岡の風景を撮ってきた映像と比べて、急に汚れがあったり画面が暗くなった点です。これは技術的な限界もあるとは思いますが、現在は技術も発達していますからもっと綺麗に取り込めなかったのかのでしょうか。お金と手間を掛ければどうにかなったのかも知れませんが、ちょっとその点が残念だったと思いました。以上です。

増子委員長

 ありがとうございました。それでは石井さんお願いします。

石井委員

 はい。結論から言いますと非常に良い番組だったと思います。

 私自身、映画ファンですので、映画ファンとしても内容のある番組だったという点と、私は盛岡で生まれ育っていないよそ者ですので、盛岡の良さを再発見した点という、二重の意味で楽しめました。

 個々についてコメントしていきますと、まずは大げさに言いますと、この番組の「テレビ論」とでも言いましょうか。本は目次があり前書きがあり第一章、第二章……といきますので、読む前にだいたいこんな内容が書いてある本だということを予めザッと頭に入れて読むことができます。テレビの場合は始まって終わるまで油断ならないなと強く感じた番組でした。冒頭で2、3の映画紹介があったので、こういった内容で1時間終わるのかなと思ったら、途中で細かいテーマに入り、最後は内容のあるコメントで締めくくられている、終わってみて初めて、こういう番組だったのかというのが分かりましたし、ビデオに録画していたものですから、繰り返して見てみますと、見れば見るほどに味わいのある良い番組だったのかなと思いました。ですから見始めて番組が終わるまでどんな番組かなかなか分からないという、ある意味では一種の期待感をテレビ番組は持たせるものかも知れないし、或いは途中で、もういいやと思って、途中で止める人もいるかも知れない。ですから前書きや目次に相当するものがあれば、最後まで安心して見ることが出来たと思います。

 ですが、結果としては、幅広い内容が詰め込まれていた素晴らしい番組だったと思います。ただ先ほどもご意見がありましたが、盛岡・岩手を褒めてばかりで、盛岡の人はナルシストかいなとも思いましたが。ここまで褒められて大丈夫か、逆に言うと汁粉に塩を入れるくらい、一つ二つは盛岡をけなすコメントがあったほうが現実味があって良かったのかなという感じもありました。「テレビ論」といいますか本と比較してそういう感想がひとつです。

 もうひとつは「映画論」。他の町はシネコンが大幅に進出しておりますが、盛岡はシネコンが出来ないからこそ、映画館通りが成り立っているのだと思います。ですが今の映画館通りのあり方がそのまま良いとは言えないので、もう少し工夫をしなくてはいけないと思いました。番組評とは違うかも知れませんが、私が物心付いた頃はテレビが無くて、いろいろな情報を得るには映画しかありませんでした。親や親戚に幻灯機や8ミリ映写機を買って貰って胸がときめいた思いがありますし、今でも時間があれば映画をはしごして見るほど映画好きです。ですから観点を変えても結構ですので、映画に焦点を当てた番組をもう1本は作って頂きたいと思います。私自身、映画文化をもっと育てなくてはならないと思っておりますので、映画文化の振興にテレビ番組も一役買って欲しいと思います。

 3つ目は「盛岡論」になると思いますが、この番組の登場人物のコメントが、岩手についての人柄や土地の綺麗さを褒めています。私が生まれ育ったのは山口・広島でして、工場の煙突から煙が出ていたり、広島はまだ原爆のスラムが残っていたり、同級生でヤクザの娘がいたりと、非常に猥雑な汚い部分が人間関係も含めてあったわけです。そういった自分の原体験と比較した場合に、この盛岡はお世辞抜きに、真面目な、綺麗な、上品な土地柄と思います。ですから映画関係者がコメントされているのは決してお世辞ではなく、本当にそう思って言っておられるのだと思います。しかし良い土地柄、人柄ではありますが、盛岡或いは岩手は本当に映画やドラマを撮るのに適した土地なのかということを言いたいわけです。あまりに綺麗すぎて、真面目すぎて、人間ドラマ的なものを作ると、どうしても薄っぺらなものになってしまいかねない。綺麗な所だけを撮って完結してしまうようなことになりかねないと思っています。今さら盛岡の人に、それを変えろと言って変えられるものではありませんが。岩手は綺麗だ、盛岡は綺麗だとばかり言わずに、こういった側面もあるという深みと言うか濁りというか、そういった部分にも光を当てて再発見出来るような番組を、逆説ではありますが、あるべきではないかと思います。綺麗なところばかりでは進歩が無いのではないか、それとは正反対なものに挑戦することも心がけるべきではないか、そんな気がします。

 最後に「観光振興論」、仕事柄、観光振興の立場に立った場合ですが、新幹線が八戸まで延びて私共の駅ビルやホテルに影響が全くないとは言えません。このままでは駄目でして、映画でも何でも結構ですので、地元を挙げて観光を強調し、そして全国に情報発信することが必要です。それが出来るのは何と言ってもマスコミをおいて他に無いわけです。この番組を地元の人が見て面白かった、ということにとどめるのではなく、首都圏や関西等に有効に放送をして、観光振興という立場で盛岡・岩手の良さをアピールするために活用して欲しいと思いました。ですが残念なことに、盛岡は自然も人間性も素晴らしいのですが、不来方(こずかた)城に行っても城が無いとか、時代劇を撮ろうにも昔の町並みがあるようであまり無いとか、様々な問題があり、フィルムコミッションが出来たからと言っても安心してはいられない、もっと街を挙げて映画の振興、ひいては観光の振興に行政と民間が力を合わせてもっと頑張らなくてはいけないと、この番組を見て連想した次第です。

 とにかく、この番組の内容が幅広くて様々なことを考えさせてくれた、その意味で面白い番組だったと思います。ですからこういった番組をもっと作って頂きたいというのが私の感想です。以上です。

 

増子委員長

 ありがとうございました。それから本日、欠席された委員の方からレポートが提出されたようですので、末吉事務局長に読み上げて頂きたいと思います。よろしくお願いします。

末吉事務局長

 それでは読み上げたいと思います。

松本委員:

 番組を観終えて「あー、いい番組だったな」「よい時間をすごすことができたな」と嬉しくなり、ペンをとりました。

 なつかしい時代の映画から、いま現在のものまで、いわてと映画の関わりをとてもよく映していたと思います。「壬生義士伝」もよく触れて下さったと感心しました。ともすれば、他局の影響が大きい作品なので、この企画からははじき出してしまうのだろうかと少々興味がありましたので。

 「同胞」を語る山田監督の言葉の中に「岩手だから、松尾村だから出来たんじゃないかな」。岩手人に嬉しい一言です。

 「イーハトーブの赤い屋根」を懐かしむ中で、当時子役だった佐々木さんが、丘みつ子さんに「まだ先生やってんだろうなって……」と言う場面が収録されていました。よく、この一言を拾いあげ、オンエアに採用したなぁと感心するとともに、拍手を送りたい心境でした。どの番組にも言えることだと思うのですが、特にこのように素人さんの言葉を拾う時には、よほど優れた耳と感性を持っていないと、こんなキラリと光る言葉を見つけることは出来ないのではないでしょうか。そして、それが出来た番組作りと、出来ない番組作りとでは、雲泥の差が出ると思います。それは、視聴者に訴える力の差のみならず、おそらくは取材された素人さん(この場合、佐々木さん)にとっての喜びの差に出るのです。佐々木さんもきっと、今回の企画に登場できて、喜んでいらっしゃると確信できるシーンでした。

 映画と、今の映像を行ったり来たりしましたが、どれもすんなりと美しく見ることができ、大変心地良い番組でした。岩手の映画のかかわりを、あますところなく、わかりやすく伝え、決してゴチャゴチャした印象は無く、上手く出来ていたと思います。よい番組をありがとうございました。

 余談ですが、岩手で撮影された作品の一覧を映したテロップと「壬生義士伝」での中井貴一さんの姿を見ながら、大学生の時、渋民の啄木記念館の前でロケに参加した「息子」を思い出して懐かしかったです。学生服を着た中井さんと、階段ですれ違うシーンのエキストラでした。

宮野委員:

 番組の予告時、「イーハトーブの赤い屋根」の丘みつ子さんが出演されると聞いておりましたので、映画の一部分が放映されるのではないかと期待しておりました。「イーハトーブの赤い屋根」は、私が大学生の時、東京で見ました。一緒に見た友人に岩手はこんな田舎なのかと大変驚かれ、是非行ってみたいとせがまれた思い出深い作品です。

 ですから、銀幕のイーハトーヴも「イーハトーブの赤い屋根」の25年後と、自分で勝手に番組のイメージを作っていたのかも知れません。

 番組は過去の岩手にちなんだ映画作品から、壬生義士伝まで、はたまた、みちのく国際ミステリー映画祭、ムービンスリーと盛りだくさんで、私の描いていた田舎の分校は瞬きをしている間に終わっていました。内容が多すぎてつかみ所がなかったように思います。場面も中身も次から次へと変わるので、私の年齢の人にはついていけない部分があります。若い方々にはテンポがあっていいということになるのでしょうか?

 見方を変えると、小一時間にあんなに内容を詰め込まなくても、あれだけの項目を3つ位に分けて3本の番組をつくることを考えてもいいのではないかと思ったくらいです。もっとも、スポンサーがつくかは非常に疑問がありますが……。

 内容につきましては、私が尊敬する山田洋次監督に「岩手の言葉が好き」と言われてはズーズー弁の宮野といたしましては八幡町の未だ元気な昔のおねいさん(芸者さん)にご教授願わねばと強く意を決した次第です。

 また「同胞」の場面では、出演した地元の方々の28年後の姿が映し出されていましたが、できれば、名前と年齢のテロップがあれば良かったと思います。多分私ぐらいの歳だと思いますが、若い日の良き思い出を持って生きていけるということは善いことです。

 「イーハトーブの赤い屋根」では、前述のとおりもう少し映画の場面が映し出されても良かったのではという思いです。若い頃は恥ずかしいと思った田舎の景色が懐かしく、誇りに思え、もう一度見たい映画の一つであり、子供達にも、理解できなくてもいいから見て欲しい余り遠くない岩手の昔です。これはこの番組の主旨ではないでしょうから、私個人の主観です。

 最後の「ムービンスリー」の件ですが、あのように熱意のある若者はこの番組に限らず、少しずつでも取り上げていってほしいものだと思います。

 先日、とある会合で知事のがんばらない宣言が話題になりました。集まったメンバーがある程度の年齢だったこともあるでしょうが、がんばらないとは何事かという話になり、がんばっている若者を助けようと一致団結した次第です。番組審議委員の私としては、岩手朝日テレビの番組が話題に上がったことが大変嬉しかったです。

大坊委員の電話コメント:

 映画と映画のつなぎの部分が少し気になったが、素晴らしい番組だった。何も言うことはない。映画監督が岩手県の良さ、人がら、人々の協力などについて話していたが、こうした番組は是非県外でもやって欲しい。

増子委員長

 ありがとうございました。私も一言申し上げます。

 結論として非常に良い作品だったと思います。川崎社長もおっしゃっておりましたが、他局とは違う個性を出すテレビ局になろうということで、これが少しずつ形になってきた、コクのある番組が出てきたことは非常に嬉しいことだと思います。

 ここから先は私の好みの問題だとは思いますが、私もかつては映画少年で、今では忙しくてそうはいきませんが、学生時代は1日に何本も映画を見るという暮らしをしていました。その立場から一言申し上げますと、冒頭の過去の映画を軸にしてそれにまつわる人々とのエピソードを絡めながら、しかもナレーションが良かったですね。とても自然な形で番組が流れていて、素晴らしいなと思いながら見ていましたら、途中から、国際ミステリー映画祭やいろいろなものが入ってきて、番組が途中から真っ二つに分裂してしまったなと思いました。つまり、タイトルの「銀幕のイーハトーヴ」だけに集中した番組にしたら良かったと思うんです。「岩手・映画の大地」が後ろにくっついたから、力ずくの理屈っぽいものになってしまった。前半はとても自然な形で、自分の人生を重ね合わせたり、自分の体験を重ね合わせたり、或いは岩手の自然の美しさを再認識したりしながら、非常に素晴らしいなと思っていた。それなのに途中から国際ミステリー映画祭にしろ何にしろ、これはもう既にニュースで報道されているわけで、何も新しい内容が入っていない。つまり宮野さんのレポートにもあるように、それぞれが一つのテーマとして、作品として視野を変えて取り上げても十分なものだと思うわけです。それが何となく「岩手・映画の大地」を言わんがために、これでもかこれでもかと出てきた、というところが何かがっかりしました。「同胞」「イーハトーブの赤い屋根」といった過去の映画だけで最後まで番組を1本作ったほうが、作品としては質が高いものになったと思います。

 それから滝田さんが「あまり地元地元と言うな」と言った。あの人は別の文脈で言ったのだと思うけれども、私はこの作品全体に対する私の気持ちを代弁しているような感じがしました。私も岩手の人間だから思うのですが、何となくどこかにコンプレックスがある、岩手を打ち出そう、他所よりも低い位置にいてそうじゃないんだと、少し力を入れすぎるところがどこかにあるんじゃないかなと。もっと淡々と作ってもいいのじゃないか、別に岩手だ、岩手だと言わなくても、良いものは良いものなのだから。と臍曲がりなことを思いまして。確かに良い番組で、私も家内と最後まで惹き込まれて見たのですが、これも意見が一致したのですが、番組の後半は理屈っぽくて力ずくでやってしまったという感じを受けた、ということです。言い足りなかったことがありましたらどうぞ。

 

小川口委員

 担当されたディレクターさんのお話が聞きたいですね。出身はどちらですか。

阿部ディレクター

 私は岩手県北上市の出身です。私も個人的には大変映画が好きでしたので、盛岡の映画環境に世話になったという思いがあり、いつかそれを番組にしたいなと考えておりまして、それが今回の番組になったということです。

小川口委員

 そうですか。よく題材を探して、本当に上手にまとめた番組だと思いました。

川崎社長

 皆さんに大変によく評価をして頂きまして、担当ディレクターも舞い上がっていると思いますのでここで申し上げておきたいと思います。

 及川先生がおっしゃるように、構成はとても良く出来ており、ナレーションに寺尾聰さんを起用したのと同時に良い選定をしているのですが、それに寄りかかり過ぎたと思います。

 番組の最後のまとめもナレーションで語らせていて、すべてナレーションに寄りかかっている、ナレーションが全編にありすぎて辟易してくる。石井委員もおっしゃいましたが、岩手・盛岡の良さだけではない、濁りや深みがどこかにあれば……というご意見を聞いた時にまさにそれだと思いました。確かにそういったものが出ていれば、この作品はもっと良かったという気がしました。

 またご意見がありましたように、我々は県内だけではなく全国に発信していかなくてはならないのです。そうであれば地元を自賛してもちっとも構わないと思います。ただ自賛の方法の問題だと思いますので、プロデューサーは番組の縦軸をどう立てていくかをまだまだ模索しなくてはならないと思いますので、この手の作品を第二弾、第三弾と形を変えて作っていけばいいのかなと私自身は受け止めております。

 それからご意見があった音声が重なる、山田監督のコメントと映画の声が重なって聞きづらかったということに関しては、この作品のプロデューサーはそれほどでもありませんが、今の若手たちは常に音がしていないと落ち着かない、音が途切れないようにして視聴率につなげるという作り方をし勝ちです。バラエティーなんかは殆どですね、まるでゲームセンター感覚で。これは番組づくりを長年してきた我々の世代がもっと議論をして、作り方の幅を広げてやらなくてはいけないと感じております。

及川副委員長

 このドキュメントは、山田監督のインタビューとコメント、それから丘みつ子が登場したり寺尾がナレーターを務めるという、外からの視点で作られているから、岩手って素晴らしい所だとなるのは当然でして、全国区のドキュメントになっていると思います。大都会の人から見た東北岩手、そして映画という一つのテーマとして見ることが出来る。そういう意味では単に岩手県内向けではない視点で作られたと思います。逆に課題も残したという部分もありますが……。

 それから音については私も気になる方ではありますが、映画の特質を究極的に突き詰めていけば、画面だけになる、音楽も音も台詞も何もいらないわけです。けれどもそういう映画はそもそも作られていない。音だけであれば放送劇であろうと思います。テレビの場合はどうしても画面も音もと総合的なものを必要としてくるところはあると思いますが、最近はあまりにも猥雑な音が多すぎるのは気になるところではありますが……。

 いつかの番審でも申し上げましたが、障害者の子育てのドラマを放送しました時に耳が聞こえない主役の側に立った演出で、ドラマ中に1分にも満たないかと思いますが、全く無音になるシーンがありました。その時のフレッシュさ、凄い迫力を生じました。あれは大変なヒントを持っている映像だったんじゃないかと思います。

 それでもよく頑張ってこの作品を作ったと思いますよ。岩手以外の人たちが見て、岩手に対する魅力みたいなものを併せて持てる作品だと私は思います。

増子委員長

 私ももう一言。私は新聞記者あがりなもので、やはりニュースじゃないと人に見てもらえない。つまり後半部分について言うと、国際ミステリー映画祭にしろその他にしても、いったんニュースとして取り上げられた素材をまた取り入れる時には、以前の内容をそのまま平べったくつなげるのはなくて、誰も知らない側面を取り込まなくては、先ほど笠川さんがおっしゃったように「そんなことは知っているよね」ということになってしまう。それはものすごく難しいことではあるけれども、常にそういう気持ちを持っていなくては良いものは出来ないという信念を私は持っているわけです。

及川副委員長

 ミステリー映画祭は、かなり続いていますが、最近は右肩下がりになってきていますね。一生懸命やっている当事者たちも何とかしなくてはという段階を迎えていますね。当初は華やかなパレードをしてタレントも来る、市民たちもワッと沸いたのですが、結局は何となくくすぶってきている状態です。ですからミステリー映画祭を取り上げる時には、そういう事も少し突っ込んでいくと、ミステリー映画だけでしかもどれだけの良いものなのかという問題との関連で、市民がソッポを向き始めたということにもなるわけですよね。

石井委員

 ソッポを向き始めたのもありますが、行政からの補助金が減らされてきているという問題もありますよね。その辺りも番組で触れて頂きたければ行政に訴えかけることも出来ましたね。

及川副委員長

 斎藤純さんが、そのあたりの厳しい現状をよくご存知だと思いますよ。

阿部ディレクター

 実は彼のお話の中にも、そういう部分が多々あったわけなのですが、今回私はあえてファンタジーの方を優先したといいますか、幻想を描いているわけです。

及川副委員長

 映画館通りはホール数が14であって、映画館数ではないですよね。

阿部ディレクター

 はい、そうです。

及川副委員長

 ですからそのへんも館数という点では減ってきていますしね。これまでの映画作品を番組に取り込むには、やはり許可をとって著作権を払ってということになりますか。

阿部ディレクター

 そうです。私も最初は分かりませんでしたので、各映画会社に相談してやりました。やはりどこの映画会社さんも版権で稼ごうという意識がありますので、秒単位の料金で、勿論、高い料金のものもありました。ただ今回、松竹さんの作品を多く使っておりまして、松竹さんが非常に良心的に値段を下げてくださったので助かりました。もっと他に番組で取り上げたかった作品もあったのですが、料金的に折り合いがつかずに断念したものもあります。そして及川先生から過去の映画の映像が汚れた感じを受けるというご指摘がありましたが、私も映画会社さんが遅れているなと感じた点でもありまして、映画の素材を業務用のテープで貸してくれるわけではなくて、いわゆる普通のテープ、VHSテープからどうぞ録って下さいということなので、どうしても画質が良くないものを放送せざるを得ないということになってしまいました。

河邊業務局長

 それから他県でも放送をというご意見がありましたが、東北6県では既に作業をしております。その他の地域につきましてはまだですが。

増子委員長

 他にご意見はございませんか、よろしゅうございますか。それでは次回の開催についてお願いします。

末吉事務局長

 次回は4月24日、合評番組は「大改造!!劇的ビフォーアフター」です。

増子委員長

 それでは本日の審議会を終了します。ありがとうございました。 

7.審議機関の答申または改善意見に対してとった措置

特になし

8.審議機関の答申または意見の概要の公表

朝日新聞岩手県版に審議概要を掲載。

系列各局に議事録を送付。

本社受付に議事録を常備、閲覧に供す。

インターネットホームページに掲載。

9.その他の参考事項

特になし

10.配布資料

◎ 4月度単発番組編成予定表

◎ 期末期首編成予定表

◎ 4~6月タイムテーブル