放送番組審議会

5月(第18回)

概要

 局側から6月の番組について説明があった。「ル・マン24時間レース」(6日)「大相撲カナダ公演」(11日)「’98全米オープンゴルフ」(20日)などのほか、自主制作ものとして17日から「甲子園へ夢のせて」(ぼくらが作る学校紹介)など。

 奥寺委員長がVチップ導入問題について、最新の動きを伝える資料を各委員に配布した。今回のテーマは「最近の放送番組について」だったが、間口が広すぎて焦点がしぼりにくく、番組の印象を述べたにとどまった。その中で、

「バラエティー番組で字幕を出すことが多いが、タレントのしゃべりがしっかりしていればその必要がないのではないか」

「プロ野球中継の延長時間が局によってまちまちなのは次の番組を楽しみにしている視聴者に迷惑」

「ニュースステーションの女性キャスターに中高年令者を入れてはどうか」

「子供を話題にした番組は暗いものが多い。明るく楽しく活動も取り上げるべき」

などの意見が目立った。

議事録

1.開催年月日     平成10年5月27月(水)

2.開催場所      株式会社岩手朝日テレビ本社演奏所会議室

3.委員の出席     

            委員総数   12名

            出席委員数  10名

          

  出席委員の氏名

    奥寺一雄委員長、大橋瑠璃子副委員長、大島正蔵委員、大堀勉委員、

    佐々木明子委員、佐々木友江委員、箱崎敬吉委員 箱崎安弘委員、

    三好京三委員、盛内政志委員、

  欠席委員の氏名

    瀬川理右ェ門委員、山口徳治郎委員

  放送事業者側出席者名

    桑折常務取締役、横舘報道制作局長、菊地技術局長、升谷営業局長、         河邊営業局次長

4.議 題

  (1)6月の番組編成について

  (2)最近の放送番組全般について

  (3)次回の開催日および課題について

  (4)その他

5.議事の概要

 局側から6月の番組について説明があった。「ル・マン24時間レース」(6日)「大相撲カナダ公演」(11日)「’98全米オープンゴルフ」(20日)などのほか、自主制作ものとして17日から「甲子園へ夢のせて」(ぼくらが作る学校紹介)など。

 奥寺委員長がVチップ導入問題について、最新の動きを伝える資料を各委員に配布した。今回のテーマは「最近の放送番組について」だったが、間口が広すぎて焦点がしぼりにくく、番組の印象を述べたにとどまった。その中で、「バラエティー番組で字幕を出すことが多いが、タレントのしゃべりがしっかりしていればその必要がないのではないか」「プロ野球中継の延長時間が局によってまちまちなのは次の番組を楽しみにしている視聴者に迷惑」「ニュースステーションの女性キャスターに中高年令者を入れてはどうか」「子供を話題にした番組は暗いものが多い。明るく楽しく活動も取り上げるべき」などの意見が目立った。

6.議事の内容

◎桑折事務局長

 それでは定刻になりましたので、第18回番組審議会を始めさせていただきます。

 今日は社長、専務ともはずせない用事の為、欠席させていただきます。本日は「最近の放送番組全般について」ということでお話を伺うことになっています。来月の4日にテレビ朝日系列の番組審議会の代表者会議がありまして、今回は盛内委員に出席願いまして、このテーマでお話していただくことになっています。

 それから私どもの会社のことですが、先日初めて通年の決算をしました。平成9年度の大変厳しい情況の中でしたので、売り上げは予定どおりにいきませんでした。約27億900万円の売り上げでしたが、経費その他でこれ以上かかっていますので、赤字ではありますが、予定よりも2000万円ほど赤字の額が下回りました。今のところ順調にきているのではないかと思います。

◎奥寺委員長

 それでは議事に移らせていただきます。最初に6月の番組について営業局長さんから説明願います。

◎升谷営業局長

 それではお手元の6月の単発編成のプリントをご覧ください。

 スポーツのシーズンということもありまして、色々なスポーツ番組が編成されています。6日(土)「ル・マン24時間レース」。テレビ朝日が毎年この「ル・マン」のレースの模様を追っています。今年もサルテサーキットから中継します。

 7日(日)「リゾートトラストレディスゴルフ」。山梨のメイプルポイントゴルフカントリーというところで行ないます。それから10日(水)プロ野球中継「ゴールデンナイター阪神対巨人」。

 11日(金)「大相撲カナダ公演 カナダで実現!力士たちの夢」。今回はカナダのバンクーバー場所に同行しまして、その模様をリポートします。

 13日(土)「田原総一郎スペシャル第3弾追いつめられたニッポン頭のないクジラ7」。参議院選が近付いてきましたが、今政治に何が問われ何をすべきかということで各党のリーダー格の人に参加してもらって、徹底討論を行ないます。これから日本の政治経済等に各党がどういう心構えで挑むのか。今のところの予定では自民党からは野中広務氏、河野洋平氏、社民党は土井たか子氏、さきがけが武村正義氏、民主党は菅直人氏、羽田孜氏、自由党が小沢一郎氏、共産党が志位和夫氏、公明は浜四津敏子氏が出演する予定です。生放送ですのでどういう展開になるか楽しみです。

 14日(日)「第14回じゃがいもの会チャリティーショー応援歌’98」。黒柳徹子の世界の難民キャンプのリポートや森進一のカンボジア視察の報告などを紹介します。

 それからいよいよ夏の甲子園の時期が迫ってまいりましたが、岩手県大会の模様は今年から岩手朝日テレビが独占中継することになりました。昨年はハイライトとかダイジェスト版などについては先発局さんに譲っていましたが、今回からはIATの独占ということでやっていきます。

 岩手県下の高校野球ファンに充分楽しんでもらおうという意味合いを込めまして、17日(水)から「甲子園へ夢のせて!」ということで岩手県下の高校野球参加校に自らの手で学校紹介を作ってもらって、それをIATスーパーJチャンネルのコーナーのなかで放送します。参加校90校全部そろえたかったんですが、只今のところ68校が参加することになっています。

 それから全米オープンゴルフの模様を19日(金)から22日(月)までハイライトを含めまして放送します。

 「プロ野球中継 広島対横浜」が20日(土)にあります。

 20日(土)16時25分からは「これがワールドカップサッカーだ!フランス大会の裏側」。ワールドカップフランス大会に至るまでの裏方さんの苦労などをドキュメントでお伝えします。

 それから21日(日)15時30分からの日曜ワイド「近藤真彦のフィジーで挑む究極のフィッシング」。美しい南海のフィジーの風景も見所です。

 21日(日)は「ゴールデンナイター阪神対巨人」、23日(火)は「ゴールデンナイター広島対巨人」をお送りします。

 28日(日)はサンデープレゼント「大相撲カナダ公演 熱狂!興奮!カナダの大相撲」。バンクーバー場所の模様を地元の子供たちとの相撲もあわせながら、紹介していく番組です。それから15時30分からは「たけしの世紀の祭典 超アナザーワールド」。

 大まかではありますが、6月の単発番組編成は以上の通りです。

◎奥寺委員長

 次の議題にまいります。「最近の放送番組全般について」。IATのプラスになるような発言をしていただきたいと思います。

 もしよろしかったらマスメディアで今どのようなテレビの議論をされているか、コピーをしてきましたのでどうぞお回しください。

◎桑折事務局長

 どうもありがとうございます。

◎奥寺委員長

 それではこの議題についてまず私の方から申し上げます。アメリカではテレビを消そうという運動が出てきている時代ですから、テレビが悪いとうわけではなくて、番組の質を云々言っているんだと思います。新聞にしても同じことを言えると思います。大新聞だってひょっとしたらスポーツ新聞と同じようになっているのではないかと思います。いづれそういう意味でのグローバルな立場からご意見をいただきたいと思います。       今お渡ししたプリントに書かれている中で最近よく話題になるのは、Vチップの早期導入の動きでありますのでご参考になればと思います。

 それでは大島委員からお願いします。

◎大島委員

 さきの日曜日(24日)は専念して番組を見ようかと思いましたら、非常に関心のあるいい番組が3つありました。まず10時からの「サンデープロジェクト」。テレビ初対決石原慎太郎と小沢一郎。それから14時からの「21世紀への伝言 サラリーマンに捧げる」。さらにゴールデンタイムの「超マジ 独身女性がプロポーズ」。この3つを関連づけながら、ちょっと感想を述べたいと思います。

 まず、石原慎太郎と小沢一郎の初対決。特に石原慎太郎は現役の国会議員をやめましたので、言うべき所はズバズバ言いますし、小沢一郎は自由党の党首として言えないところもあるんでしょうが、二人の見方が非常に面白かった。短期資本がアメリカからアジアにどっと入って、どっと出ていく。これは阿片と同じだと石原氏は言っていましたね。これはゲームをやっている感覚で、武力ではなく頭で、大国が世界の国々を支配していくといった見方をしていました。何れにしてもこの2人の対談が非常に面白かった。田原さんは皆さんご存じのとおり結構ばんばんやるわけですね。私ども聞いている人間にとってはもうちょっと落ち着いてテーマを絞り込んだのならば理解しやすいのかなと思いました。半面、ああいうふうにやって、本音を探る手法かなとも思いました。何れにしてもこの二人の対談は面白かったので、多くの人に見せてあげたかったなと思いました。

 それから2番目の「21世紀への伝言」ですが、これは主にソニーの成功、あるいはソニーを辞めて独立した人、サラリーマンの生き方ともう一つはソニーという会社の成功を絡めてサラリーマンはいかにいくべきかということでした。これも中身が非常にすばらしかったです。もう少しこの番組を宣伝して多くの人に見てもらうような形をとってもらいたかったと思います。

 最後に19時からの番組です。女優さんが世界の大富豪にプロポーズするというものでしたが、これはやらせでありますし、見ていてただ面白いだけですので、本当は先程の番組「21世紀への伝言」をゴールデンタイムに出したならば、もっとテレビの評価が高まるのではないかと思いました。

◎大堀委員

 「最近のテレビ番組について」というのはたいへんな問題でありますね。テレビだけではなく、新聞、ラジオも含めまして我々は色々と教えられることが多いですのでなくてはならない存在になっています。それだけに人間に与える影響は計り知れないものがあるのではないかと思いました。

 テレビについて申しますと、各局とも番組を朝から晩まで色々と考えて編成しています。これはすごいことですね。番組作りにあたっては視聴者、視聴率の関係もあるでしょうし、経営の面もあるでしょうし、しかも見ている人の為になるようなということを考えますと、大変なことだと思います。ただ欠点が感じられることもないわけでもありません。見る人、聞く人、読む人にとって、それぞれ考えが違いますので、ひとりの考えだけで良い、悪いをなかなか言えないわけですが、一般的に何かすぐ悪いことが起きると、教育が悪い、学校が悪い、家庭が悪いということになりがちですが、こういうことに対するテレビ、新聞の影響といったものもおろそかに出来ないと思っています。

 今、委員長さんからいただいたプリントでも色々なことが言われていますね。テレビで放映されたことをすべての人が真似するということはないですが、知らず知らずに影響されていくということがありますので、注意しなければならないと思います。

 それから例えば「世界の車窓から」などといったもののようにこの場所にいながらにして、世界の景色とか文化とか様々な問題を知ることが出来ることは有り難いと思いますね。以上終わります。

◎佐々木(明)委員

 テレビ番組全般についてということで、気になっていたことがあったので、ちょうどいい宿題をいただいたなと思いました。今回4点ほど申し上げたいことがあります。

 まず第1点ですが、朝日テレビにかかわらず、全部のテレビ局に流行していることなんですが、バラエティ番組で多く見受けられることなんですが、タレントですとか出演者がしゃべっていることがそのまま画面に文字で出てくる。しゃべったことがそのまま文字でも出てくるんですね。最初の頃は気にならずに見ていたんですが、ある時テレビはつけていたんですが、背中を向けていたので耳だけで要はテレビのタレントさんのしゃべりを聞いていたんですが、何をしゃべっているか聞き取れなかったんですね。お笑いタレントがなんやかんやとしゃべっていることが耳だけでは聞き取れなかったんです。エッと思って画面を見ましたら、例のごとく字幕スーパーがしゃべった内容をちゃんと文字にしていまして、もしかしたらばこれは視聴者へのサービスなのかなと思いました。色々なタレントさんの中にはほとんど素人の方もたくさんいまして、例えば私がいきなり30分番組でしゃべってやるといった感じのタレントさんもいます。訓練されていないしゃべりの人がいっぱいいて、一つの番組を構成していると、ある程度それを補佐する字幕などがないと視聴者に正しく内容が伝わらないところがあるからこういう字幕スーパーの類が流行しているのかなと思いました。それはそれでもいいんですけれど、本末転倒でテレビにでてそれでお金をもらっている限りは、しゃべり方とかアクセントとかをある程度訓練してでていただきたいなと思いました。スーパーがあって分かりやすいという部分もありますが、スーパーがなくても分かる番組作りも必要ではないかと思いました。

 2つ目ですが、野球中継というのはたいてい2時間の枠をとっていても試合が終わらないじゃないですか。局によって延長時間がまちまちなんですが、私のようにあまり野球に興味のないものには野球のあとの番組が見たくてビデオをセットしていたのにいざ見てみると野球中継が入っていて、肝心の番組が取れていなかったということがあります。ほとんどの場合、延長するとわかっているなら、最初から3時間とか3時間半とかきちんと時間をとって見せるようにした方が逆にいいのではないかと思います。これも人によってまちまちだと思うんですが、ただ後にひかえていた番組がどんどんずれていく場合がありますので、これもどうかなと思います。

 3点目ですが、近ごろIATのホームページを開いてみたら、以前とは打って変わってなかなか整理された濃い内容になっていました。驚いたことに番組審議会の内容もすべて入っていました。だんだんホームページが充実してきたようで、色々努力されているんだなと思いました。

 それから4点目なんですが、昨日岩山の動物公園に東京からキリンが一頭来たんですが、どうやって運ばれてきたかとても興味がありました。たまたまテレビをつけたらIATスーパーJチャンネルでそのキリンが運ばれてきて、木箱に入れられたまま下ろされているところをやっていまして、すごいなと思いました。到着したキリンが動物園の中で歩いているところを紹介するのが普通の切り口なんですが、運ばれてくるのを見せるというのは普段見ることの出来ないところなので、そういうところを取材したのはいいなと思いました。以上です。

◎佐々木(友)委員

 今回は、自然にしていたらどれだけ働く女性がテレビを見られるんだろうかということで、考えてみました。どの番組が一番見易くて、どの辺が見づらいかを考えてみました。本当に働く女性は土、日休みといってもテレビを見るのは日曜の午前中がちょっとと普段の日ですと「ニュースステーション」の時ぐらいにやっと座れるといった感じです。皆から聞いてもだいたいそんなところでした。これが見たいといったものについては座って見られるんですけれど、なかなかじっくりテレビを見ることはないですね。

 こういう番組は見なくてはいけないと思って、会社にいる間、「徹子の部屋」をずっと音だけ聞いていたんですが、若い人からお年寄りまでに対してどれだけ色々なことを聞きだしてわたしたちに伝えてくれるかを音だけで聞いていたんですね。そうしたら結構すごくてテレビっていうのは見るものだけではなくて聞くこともできるんだなと思いました。 それからニュースステーションの女性の方が変わりましたね。若い方に変わられたようですが、こういう番組に30代、40代、50代、といった年齢別の主婦の意見も入れてくれたら、また違った角度からニュースが見られるのではないかなと思います。以上です。

◎大橋副委員長

 一つはニュースの取り上げ方でうまいと思ったのがありました。先程佐々木さんもおっしゃいましたが、キリンを運んできたことなどもそうですが、「ニュースステーション」に細川元首相が議員を辞職したその日に出ていて、色々聞いていましたね。本当にグットタイミングでした。ああいう素早い取り上げ方はいいですね。ニュースはああありたいものだなと感じました。

 それから「旅サラダ」の中で、「大分一人旅」というのがありました。あの番組もよく見ますが、温泉に入って、おいしいものを食べてという感じの典型的な番組だったわけですが、あの回は全く知らない場所、田舎の紹介で、非常に新しい気分で感銘深く見ることが出来ました。県内にも私たちの知らないものがたくさんあるんじゃないかと思います。あるいは我が町の名物とか一番の物とかそういった形で各市町村の何かを紹介する番組があったらどうかなと思いました。

 それから5月5日は子供の日でどこの局でも子供のことを取り上げていましたけれど、その日が過ぎますと、子供のことはほとんど取り上げられていなかったと思います。NHKは「こどもニュース」、テレビ岩手では「ジョガドール」というサッカーの番組もやっていますよね。このごろ子供のことというと暗いニュースが多くて、学校も家庭もすっかり疲れきっているようなイメージになっていますが、もっと明るい学校の話題があってもいいと思います。色々と楽しい活動をやっている学校がたくさんあります。暗いイメージをこわす明るい子供の番組があってもいいんじゃないかと思います。「ウイークリーいわて」などの番組に取り上げたり、またはちょっとしたそういう明るい話題を常時取り上げるような番組があったらどうかなと感じました。

 最後にこの前の「サンデープロジェクト」を大変興味深く見ました。というのは、2時間の枠をふたりだけでやるものですから、深くゆったりとできるということだと思うんです。私はあの手の番組は好きでよくみるんですが、人数が多いと皆が主張してばかりで、本当はどう思っているのかもっと聞きたいというところで終わってしまいます。そういう意味ではこの番組は二人(小沢、石原)の考えがよく分かりました。他の番組でももっとゆったりした感じでやる番組があってもいいと思います。以上です。

◎箱崎(敬)委員

 番組全般と申しましてもこれまでの講評番組が中心になりますが、その限りでは評価できる番組が多いと思いました。見たい番組、好みの番組は私の場合はニュース、報道、スポーツ番組というところです。定期的によく見るのは久米宏の「ニュースステーション」、田原総一郎の「サンデープロジェクト」、「宇宙船地球号」、「驚き・ももの木・20世紀」。それからスポーツ番組はほとんど見ます。岩手朝日テレビ制作のものは「トークいわて人」、「ウィークリーいわて」。いづれどの局も特徴のある番組、目玉になる番組をいかに作るかということにかかっているのではないかと思います。例えば「ニュースステーション」とか「サンデープロジェクト」とかニュース報道は誰にも負けないといったもの、あるいは「宇宙船地球号」のように自然環境を守る番組は我が局というような、インパクトの強い番組を持つことだと思います。

 なおこのプリントにありますように、ドラマでも何でも過激な極端な暴力シーンはぜひやめてほしいと思います。以上です。

◎箱崎(安)委員

 私が一番好きな番組というのは「サンデープロジェクト」なんですね。以前この番組で「業界で3位までに入らない番組はつぶれる」という話が出ていまして、それではテレビ朝日は潰れるのかと言ったら、テレビ朝日にはこういう番組があるじゃないかといったような話が出ていましたね。私はこの番組に惹かれてほとんど毎週見ています。この番組の中で、日本で大きな問題となっている、少子高齢化を取り上げていたのですが、それに関連にして、4月26日に環境ホルモンを取り上げた回がありましたね。5月10日にはSIDS・乳幼児の突然死症候群を取り上げていました。それでなくても結婚する男女が少ないとか、子供を産みたくない女性が多いとか言われてきていますが、それはよくないと指摘していました。これはタイムリーで大きな問題を相当奥の方まで深く取り上げたという感じがしました。こういうことをマスコミが国民に知らせていくというのは非常に大事なことではないかという感じがしまして、今後ともこういう問題については掘り下げていってくれればいいなと思います。

 それから先月ご説明のありました、「みかんの森の歌」。これもよかったですね。まさに芸術とか人のつながりということから見れば国境のない人間の世界という考えは相当古くからあるんだなと思いました。ですからああいうふうに活躍している日本人を積極的に取り上げてほしいなと思いました。

 委員長から渡されましたプリントにはVチップのこととかでていますね。これからはますます多チャンネル化になってきて、見るほうにも選択権が広がるわけですけれど、そういうときにマスコミ界のスタンス、コンセプトは非常に難しいという感じを持っています。出来るだけ自分たちが生きている社会を自覚するような視聴者を作ってほしいと思います。

◎三好委員

 番組審議委員にしてもらってから「徹子の部屋」のファンになりましたし、「上沼恵美子のおしゃべりクッキング」を初めて見ました。

 それから「人気者でいこう」を見たんですが、私が嫌いな芝居がかった解説がありまして、ああいうのはどのような番組でも不必要だと思いました。でもその後にたすきのかけ方とか十二支人形ならべとかアジの見分け方など、ばかばかしいと思われそうですが、私自身がたすきのかけ方を知りませんから、常識テストみたいな感じで楽しかったです。日本人の常識のレベルが分かると同時に自分の常識不足もわかって、楽しい中にも常識を引き出してくれてとてもいい番組だと思いました。

 朝は私はいつもはNHKしか見ないんですが、今朝はIATの「やじうまワイド」を見ました。なんか朝から松田聖子がでていてゲンナリしました。

◎盛内委員

 肝心なところは皆さんのご発言の中にありましたので、ニュース番組、解説番組、特集番組、教養番組につきましては非常に教えられることがありまして、勉強させられることがしばしばあるわけです。ただアナウンサーのかたとか、ことにリポーターのかただと思いますが、アクセントがちょっと違うという場合がありますね。無論訓練していることと思いますが、実は先程バスに乗っていましたら、「お降りの方はボタンを押してお知らせください」とアナウンスするんです。ちょっとこれはアクセント違いだと思います。テレビのアナウンサーやレポーターのなかでも、ちょっとこのアクセントはどうかなと疑問を持つときが何回かありました。

 それから娯楽番組についてですが、娯楽番組といえばサスペンス物がありますが、こちらの局にもいくつかありますね。刑事物では「はぐれ刑事」、「はみだし刑事」、「さすらい刑事」、それから時代物では「必殺仕事人」など。前にも話したことがあるんですが、タイトルに「~殺人事件」という言葉があまりにも出すぎるきらいがあるのではないかと思います。うちの家内がお付き合いしている人がお孫さんに「おばあちゃんて殺人事件のテレビが好きなんだね」と言われてギクリとしたっていうんですね。殺人という意味が分からない子供もこういうことを言うんですね。何かもうちょっと捻った題名をつけてほしいです。

 「はみだし刑事」というのは柴田恭兵がやっているものなんですが、これは犯人に対する格闘、乱闘を楽しんでいるような感じでちょっと行き過ぎではないかと感じます。「必殺仕事人」に至っては出てくる悪者も非常に悪者なんですが、それを殺す仕事人の殺し方が少し残虐すぎるのではないかと思います。見ている方も背筋が寒くなるような殺し方をしますね。これはいただけません。以上です。

◎奥寺委員長

 ありがとうございました。

◎桑折事務局長

 次回の開催日ですが、6月25日(木)、講評番組はテレビ朝日の看板番組にもなっております「やじうまワイド」でお願いしたいと思います。中身は芸能物ばかりではなくて堅いものもありますので、ぜひご覧いただいてご意見をいただきたいと思います。

 以上番組審議会を終わらせていただきます。どうもありがとうございました。

7.審議機関の答申又は改善意見に対して取った措置及びその年月日

 議事録をキー局と系列各局及び関係機関に送付した。

8.審議会の答申又は意見の概要を公表した場合におけるその公表の内容、方法

 30日付の朝日新聞岩手版に審議の概要などを掲載。

 インターネットホームページ(http://www.tv-asahi.co.jp/network/IAT/)に審議の概要を掲載。

9.その他

 特記事項なし。

速報

株式会社岩手朝日テレビ番組審議会(委員長・奥寺一雄盛岡タイムス社長、委員12人)の五月定例会が25日午前11時から、盛岡市盛岡駅西通の同本社で開かれた。

6月の単発番組

「ル・マン24時間レース」(6,7日の深夜帯)

「田原総一朗スペシャル第3弾」(13日午後1時55分)

「甲子園へ夢のせて」17日から毎日夕方6時45分)

などについて、局の編成責任者が説明をした。

このあと、最近の放送番組全般について、各委員が感じていることを述べた。

「まじめな番組はゴールデンアワーに放送すべきだ」

「画面にスーパーが多すぎる」

「働く主婦が楽しめる番組が少ない」

「暴力番組が相変わらず多い」

などの指摘があった。

次回開催日は6月25日。