放送番組審議会

7月(第60回)

概要

 岩手朝日テレビの第60回番組審議会が平成14年7月25日(木)、盛岡市盛岡駅西通の同社会議室で開かれた。

今回は、「やじうまプラス」について合評した。

委員から、

  • キャスターは若くてさわやか。親近感も持てるし、好感が持てる。
  • 少し眠そうな感じの女性、きちんとした男性。司会の2人は好感が持てる。
  • コメンテーターも若い人で、歯切れがいい。
  • コメンテーター毎日変わるが、ニュース言葉と話し言葉がゴチャゴチャになっている。「こうなっちゃっている」なんていわれると、違和感がある。
  • 朝の忙しい時間だけに、画面を見ていないので音が大切。アナウンサーやコメンテーターの言葉は注意してほしい。
  • 新聞を徹底的に利用していて、ある意味ではすごい。
  • トップ記事紹介というのがあるが、駅であの新聞を買ってみようということになるかもしれない。
  • 内容はタイムリーなニュースが凝縮している感じだ。
  • 世論はこんな番組から作られるのかという気がする。
  • 休刊日の日がネタ的に大変だ。何か工夫が必要ではないか。
  • 多彩な情報がコンパクトに詰まっているが、やや総花的。明るさというか、楽しさというか、何か今日も頑張るぞという感じがほしい。
  • あさの出勤前なので、何時からこれがあるというような予告がほしい。
  • 新聞の紙面を使っているが、アンダーラインを引いたり、もう少し見やすい工夫がほしい。
  • 天気の地図が見にくい。
  • 各局占いのコーナーを設けているが、星座ではなく干支でやってはどうか。

などの意見が出た。これに対して局側からは、

  • これまでの「やじうま」の視聴率が落ちてきて、リニューアルということになった。
  • 4週間たったが、目玉がないとかはしゃぎ過ぎとか、これまでかなり批判の声が多かった。しかし、最近になって、本日の委員さんのような意見が増えてきた。
  • ターゲットを20~30代にも広げようと思うが、広げすぎると、個性が薄まってしまう。
  • 休刊日の対策としては、スポーツ新聞をうんと取り上げていきたい。
  • 天気もさらに見やすいようにしたい。
  • リニューアルの意図は、「やじうま」を変えていこう、情報を増やそうというプラスを狙ったもの。

との回答があった。

出席委員は、増子 義孝委員長、及川 和男副委員長、大坊 忠委員、宮野 祐子委員、松本 直子委員、笠川 さゆり委員、石井 三郎委員、松尾 正弘委員の8名、欠席委員は、小川口 柳太郎委員、植本 花子委員の2名。

議事録

1.開催日時

平成14年7月25日(木)午前11時~

2.開催場所

岩手朝日テレビ本社3階会議室

3.委員の出席

  委員総数    10名

 出席委員数     8名

    委員長 増子 義孝

   副委員長 及川 和男

     委員 石井 三郎

     委員 大坊 忠

     委員 松尾 正弘

     委員 笠川 さゆり

     委員 松本 直子

     委員 宮野 裕子

 欠席委員数     2名

     委員 小川口 柳太郎

     委員 植本 花子

 会社側出席者名

  取締役営業本部長補佐 横舘 英雄

     取締役業務局長 河邊 喬

      報道制作局長 星井 孝之

        技術局長 山口 孝

      業務局長代理 佐々木 瑞夫

       常勤相談役 桑折 勇一

取締役番組審議会事務局長 末吉 正憲

テレビ朝日情報番組センター長 藤ノ木 正哉

4.議題

  (1)8,9月の番組編成について

  (2)合評番組

     「やじうまプラス」

  (3)次回の審議会

     開 催 日 9月26日(木)

     合評 番組 「素材もオリジナル 北の自然派レストラン」

           <8月13日(火)午後7時~>

  (4)その他

  (5)閉 会

 

5.概要

 「やじうまプラス」について

* キャスターは若くてさわやか。親近感も持てるし、好感が持てる。

* 少し眠そうな感じの女性、きちんとした男性。司会の2人は好感が持てる。

* コメンテーターも若い人で、歯切れがいい。

* コメンテーターは毎日変わるが、ニュース言葉と話し言葉がゴチャゴチャになっている。「こうなっちゃっている」なんていわれると、違和感がある。

* 朝の忙しい時間だけに、画面を見ていないので音が大切。アナウンサーやコメンテーターの言葉は注意してほしい。

* 新聞を徹底的に利用していて、ある意味ではすごい。

* トップ記事紹介というのがあるが、駅であの新聞を買ってみようということになるかもしれない。

* 内容はタイムリーなニュースが凝縮している感じだ。

* 世論はこんな番組から作られるのかという気がする。

* 休刊日の日がネタ的に大変だ。何か工夫が必要ではないか。

* 多彩な情報がコンパクトに詰まっているが、やや総花的。明るさというか、楽しさというか、何か今日も頑張るぞという感じがほしい。

* 朝の出勤前なので、何時からこれがあるというような予告がほしい。

* 新聞の紙面を使っているが、アンダーラインを引いたり、もう少し見やすい工夫がほしい。

* 天気の地図が見にくい。

* 各局占いのコーナーを設けているが、星座ではなく干支でやってはどうか。

(局側の回答)

* これまでの「やじうま」の視聴率が落ちてきて、リニューアルということになった。4週間たったが、目玉がないとかはしゃぎ過ぎとか、これまでかなり批判の声が多かった。しかし、最近になって、本日の委員さんのような意見が増えてきた。

* ターゲットを20~30代にも広げようと思うが、広げすぎると、個性が薄まってしまう。

* 休刊日の対策としては、スポーツ新聞をうんと取り上げていきたい。

* 天気もさらに見やすいようにしたい。

* リニューアルの意図は、「やじうま」を変えていこう、情報を増やそうというプラスを狙ったもの。

6.議事の内容

末吉事務局長

 ただいまから第60回番組審議会を開催いたします。本日は小川口委員と植本委員が所用のため欠席です。また弊社社長の川崎も社用で出張し、欠席致しました。テレビ局にとって、番組審議会は非常に重要な存在で、誠に申し訳なく、委員の皆様にくれぐれもよろしく伝えてほしいと話していました。お詫びのメッセージも残していきました。今後こうしたことのないように致しますので、よろしくお願いします。それでは増子委員長、進行のほうをお願い致します。

増子委員長

 それでは、8月と9月の番組編成についてのご説明をお願いします。

河邊業務局長

 それでは説明させて頂きます。レギュラー番組についての変更は特にございませんので、単発番組についてご説明致します。8月8日から高校野球の甲子園大会が始まります。5日には抽選会がございますので、その結果で岩手代表の試合日程も決定しますので、それ次第で編成を検討したいと思います。7日には岩手大会優勝校特番も編成しております。また恒例ではございますが、甲子園の期間は「熱闘甲子園」を深夜帯に編成し、その日の試合をダイジェストにして放送します。また、8月13日には系列東北ブロック6局共同制作番組として19時から「素材も味もオリジナル!『北の自然派レストラン』」を放送します。今年の担当局はKFB福島放送でして、現在作業を行っております。豊かな自然が残る東北6県の海と山の幸を生かした農家・漁家レストランのこだわりと、訪れた人々とのふれあいを体験リポートするという内容です。24日に16:30から「ファッション甲子園」という番組が編成されております。これは、青森朝日放送が制作、系列東北ブロックソフト開発プロジェクト「P6」の番組でございます。また、8月24日から29日まで「パンパシフィック水泳」が始まりますので、ご期待下さい。9月はゴルフ番組が多く編成されております。また大相撲がございますので恒例の「大相撲ダイジェスト」も編成されております。また、レギュラー番組ではありますが、「新婚さんいらっしゃい!」は9月8日と15日は2週に渡りまして岩手版が放送されます。これは8月9日に弊社隣りの盛岡市民文化ホールで収録いたします。是非見て頂ければと思います。以上でございます。

増子委員長

 ありがとうございました。番組編成についてご質問その他ございますか。

及川副委員長

 東北ブロックソフト開発プロジェクト「P6」についてもう少し説明が頂きたいのですが。これはどういった趣旨で行っているのでしょうか。

河邊業務局長

 番組を企画するには、ローカル局ではどうしても営業が優先される企画番組が多いのが実情でございます。「P6」は制作が中心となり、こういった番組を撮ってみたい、営業で売れるかどうか分からないがやってみたいという企画を育て、企画力を付けて行こうという取り組みです。今年で2年目の取り組みですので共通テーマ等はまだございません。例えば弊社では昨年、小岩井農場の番組を制作いたしましたし、今年は映画をテーマにした番組を企画しております。東北ブロックの各局が企画制作をして、その番組を必ず東北6県ネットで放送しております。営業的にどうかという問題はございますが。またその番組を全国に流そうということで行動しております。各局200万円の拠出金を出し、表彰システムを作り、各局の制作能力を付けようという試みでございます。

及川副委員長

 地方局からの発信をより強化していこうということなんですね。

河邊業務局長

 そうです。これからのデジタル化に対して、地方局ではまだまだソフトが不足しておりますので、そのソフトを貯めて行こうという意図もございます。

増子委員長

 IATは今年は映画関係の番組を企画されているのですね。

河邊業務局長

 銀幕のイーハトーブというタイトルで、盛岡市は映画館通りに代表されるように、映画に関して非常にユニークな地域ですので、何故こんなに映画館があるのに成り立っているのかだとか、そこで働く人をドキュメントしたりして、全国に発信したいなと思っております。年末の放送を予定しております。

増子委員長

 ありがとうございました。それでは「やじうまプラス」の合評に移ります。

松尾委員

 7時を境に前半後半殆ど同じ内容を繰り返していましたので、出勤する時間に合わせて6時台を見るなり7時台を見るなりして下さいということなんだなと思いました。キャスターが皆若くて爽やかな人を揃えていると思いました。良くも悪くも強い個性が無いとも思いました。チャンネルを変えながら、各局比べて見るのですが、主なニュースはどのチャンネルも同じなんですよね。その中でどう違いを出すか、訴えていくかというのが難しい所だなと感じました。例えば、ニュースステーションの久米さんは非常に好き嫌いが分かれて、なかなか芯が通っているから好きだという人も多いですし、一人よがりで嫌だという人も多いのですが、強烈に好きだという人を掴んでいることも事実ですので、誰からも好かれるものを目指すことは大事ですが、もう少しターゲットを絞ったほうがいいのかなと思いました。各局いろいろ見ましたが、やはり落ち着いた雰囲気で朝のニュースが見たいという人はNHKなり露木アナが出ているTBS系を選ぶでしょうし、フジ系は海外タレントが来日しますと芸能ニュースで独占インタビューをしていますから、それが好きな人は見るでしょうし、日テレ系列では今日の気温と天気をずっと画面に表示しておりますから、私の家内は子どもが小学生ですのでその日の子どもの服装などの参考に見ていますね。天気情報が常時見られるのでテレビ岩手だという人もいると思います。ある歯科開業医の話としまして、腕ではなくて受付嬢の見栄えではやるかどうかが決まるということを言っておりまして、案外、ニュースにしても内容ではなくてそういうところで選ばれてしまうのかなとも思いました。それから、番組の最後に視聴者の要望を聞くあたりに良い姿勢が現れているなと思いました。あまり大きな変更はないようですが、占いの星座を漢字からひらがなにするとか、CMに入る前に現在時刻を言うとか、そういった細かいことを結構取り入れているなと思いまして、その辺りは感心しました。それから、以前の「やじうまワイド」の「やじうま」の部分を継承しているので、以前からの視聴者は「やじうまワイド」の内容でどうしても見てしまって、変更した点にまだ戸惑いがあると言っているのを聞きました。朝の番組ですので、このコーナーが始まったらトイレに行ってだとか時計代わりに活用している人が多いですので、まだ始まったばかりですのでこれから良くなっていくと思います。最後に、ニュースに対するコメントの内容が薄いような気がしました。コメンテーターが話しをするのは良いのですが、それ以外でひと言ふた言キャスターの方がするコメントですね。例えば、USJの水飲み場で工業用水が使用されていたニュースに対して、「子どもも飲みますから気をつけて欲しいですね。」「そうですね。」という当たり前のコメントをしたり。私が審議のためにじっくり見たせいもあると思いますが。どうしても朝のニュースですので、最新のニュースをどんどん流すことに重点を置いて、じっくりとコメントを聞くのは改めて夜のニュースステーションや日曜のサンデープロジェクトでということでいいのかなとも思いました。以上でございます。

大坊委員

 出勤の時間帯ですので、なかなか見る機会がなくビデオで見ました。内容はタイムリーなニュースが凝縮されていて良いと思いました。しかし、朝は忙しい時間帯ですから番組を見るというよりは、身支度をしたりしながら殆どがラジオ的に利用していると思います。ちなみにイトーヨーカ堂の社長でありセブンイレブンの会長である鈴木敏文氏は、一般的なニュースは朝の番組から得て、あとはラジオから得るそうです。テレビのニュースはどの局も格差はないといったことを言っておりました。それから、スタジオセットが非常にうるさい感じがしましたし、配色も色がありすぎる感じがしました。尚且つ、話もうるさい感じがして気になりました。また、週間天気予報のバックが海の時があったのですが、海の大量の光が入ってきて、天気予報の文字が見えない時がありました。いつも海がバックなわけではないと思いますが。そういったことを感じました。以上です。

及川副委員長

 7月12日は放送始めから7時10分まで見ましたが、7時からは繰り返しでしたので見るのを止めました。15日は新聞休刊日なのでどうするのかと思って7時から見ました。16日は台風7号接近の朝なので全部録画をして見ました。この3回しか見なかったのですが、第一印象を言いますと、飯村真一と阿部美穂子の若いキャスターコンビが私にとっては大変新鮮に思えました。二人ともすねてないところがいいし、笑顔もいいしで結構良いと思いました。このような番組はキャスターの好感度と結びつきますから、私が得た好印象が番組の力になっているのではないかなと思いました。対象は若いサラリーマンやOLだと見ました。彼らにとっては親近感を持てるのではないかと思ったということが第一印象です。コンセプトに対して実際はどうかという点では、「忙しい朝の情報サプリメント」という謳い文句通りの構成だと思います。コメンテーターも若手を起用して、歯切れが良いことも評価できると思います。7時からニュースや天気予報、星座占い等が繰り返しになるわけですが、これは先ほど松尾委員もおっしゃったように、視聴者の側の時間差を考慮したものと理解されます。しかも単なる繰り返しではなくて、後のほうは少し深めて解説をしているのも、よく考えての上だと思われます。ニュースについては、各紙のトップ記事の紹介という方法をとっていますね。独自のニュース報道はやや弱い印象を持ちました。ただこれから出勤する通勤者に、ではこの新聞を買ってみようかというような情報提供にはなっていると思います。7月15日は新聞休刊日でしたので、どうするのかと興味を持ってみたところ、前日の新聞ということで、3日前の古新聞という言葉があるけれども、昨日の新聞も同じようなものなわけです。1年に何回か新聞休刊日はありますから、トップ記事の紹介という方法をとるとすれば、何か工夫をしなくてはならないと思いました。スポーツや芸能など多彩で、若い者向けの情報提供という点はそれなりに評価しても良いと思います。天気予報も丁寧だと思いました。東京の新名所を使ったりと工夫していますし。大坊委員もご指摘ありましたが、私もバック映像で天気予報が見にくいところがありまして、これは修正したほうが良いと思いました。私どものように地方におりますと、地方独自の天気予報が欲しいと思います。またこの日は他局に比べて頻繁に台風情報を繰り返していた点は良かったです。特徴的な点では、食べものニュースや新作映画や音楽情報、番組への意見募集といった試みはそれなりに評価できると思います。総じて、画面をじっくりと見ていられない忙しい朝の時間帯の番組に大事なことは、多彩な情報をコンパクトに摂取しやすいようにというコンセプトで工夫していることは評価できますが、私は一番大事なことは「朝」というイメージだと思います。視聴者の疲れや眠気を吹き飛ばし、よし今日も一日という元気を引き出す楽しさといったフレッシュなもの、こういった点に心掛けて、フレッシュなコンビの好感度を生かして、更に視聴率を高めて欲しいなと思いました。

石井委員

 番組を一回しか見ていないので、どこまで一般論として申し上げてよいのか自信がありませんが。2時間通して見ましたが、普通の視聴者は2時間通しでは番組を見ないと思いますので、その意味では番組審議会ならではの見方をしてしまっていると思います。見て感じましたのは、6時台と7時台でニュースにかけた時間はどちらも17分間でバランスがとれていました。その他の天気や芸能も6時台と7時台で割り振ってあるなと思いました。7時台の後半には「やじプラ総研」や「やじプラ向上委員会」があって、もしかしたら番組を見る層がサラリーマンから主婦層に移る時間帯であることを意識して番組の構成を考えているのかなと思いましたが、概して6時台も7時台も同じような内容ですね。視聴者は自分の生活リズムの中で出勤前の何分間といったふうに見ていると思いますし、私なら自分の生活リズムを変えてまでテレビを見る気はしません。番組中の何時には何があるといった予告をして欲しいかなと思います。毎日この番組を見ている人なら分かると思いますが、たまたま見るような場合には見づらいと思います。番組の性格でもあります、新聞を徹底利用していることについては、他局でも新聞の紙面を出したりと利用していることもありますが、ここまで徹底利用することはある意味凄いなと思います。その代わり裏腹になりますが、テレビ局ならではの独自の取材が他局に比べて無いというか、あくまでも借り物でやっているという感がどうしても否めません。朝の時間帯ですから深刻にコメントして欲しいとは思いませんが、局独自の主張も欲しいかなと思います。それから、私は出勤しますと新聞10紙ほどを30分位で読むのですが、だいたい見出しと目についたこと位しか読みません。ですからだいたい私が毎日していることと同じなのかなと。時間が無いと新聞もじっくり読めませんから、こういう番組が一つくらいあっても良いかなと思いました。他局は、地方のネット局を中継をしたりして時間をつないでいるといった安易な作り方が多い中で、非常に独自な番組作りをしていることは評価できると思います。番組構成で一つ感じたことは、今日がたまたまそうだったのかも知れませんが、7時丁度に始まるのが占いコーナーであること。やはり7時や7時30分といった節目の時間には、やはりニュース性があるものが良いと思います。占いが見たいという人には良いのでしょうが、一般のサラリーマン等の関心とはやや違うと思いました。また番組最後にはホームページの紹介もありましたので、見てみましたら、内容が少なくてちょっと残念でしたので、もっと詳しくご説明されては如何かなと思いました。

笠川委員

 司会の2人には好感を持って見ました。女性キャスターの眠たそうな表情に親近感を持ったり、男性キャスターの朝からのきちんとした姿勢に好感が持てたのですが、番組内容が2人を生かしきれているのかという点に疑問を持ちました。1局だけを見て答えるのは難しいと思いましたので、他局もビデオに録って見比べてみました。感じたことは、番組全体に勢いが無いということです。「ズームイン」や「めざましテレビ」はキャスターに勢いがあって、朝だからという感じで飛ばしている部分があります。以前に審議しました「スーパーモーニング」は今はキャスターも代わり雰囲気も良くなったと思いますが、以前のあの番組の重さがこちらに移ってきたような感覚を受けました。それぞれの局が同じようなニュースを取り上げていますが、新聞紙面を出すにしても他局ではアンダーラインを引くとか、枠組みをして「ここだ」という所を画面で見させてくれます。それがやじうまでは紙面がそのまま。見出しにピントを合わせると他がぼやけるというか、画面的に見るととても見難いかなと。そして司会の方があれ程ソフトな感じがあるのに、白黒の新聞紙面が番組イメージとして残るので、番組全体が重いというイメージが残る原因なのかなと思いました。真面目に番組が進行している中に、子どもが喜びそうな占いが出てきたりと、ターゲットが分かりづらいですね。番組の流れからするとちょっと違うかなと思ったりもします。子どもがおりますと、天気や気温が気になりますから、地元の天気予報が出ないと物足りないですし、関東地方を中心とした気温が出ても岩手にいる限りはよほどのことが無いと必要がありません。やはり地元の天気予報が見たいですから、どうしてもズームインなどを見てしまいますね。見慣れた番組のチャンネルを変えることは、なかなか難しいですね。家族がいますと、どうしても子どもを中心にして番組を見る時間帯ですから、家族で見られるような、そして身近に感じられるような番組であれば見るのにな、助かるのになという感想を持ちました。以上です。

宮野委員

 主婦の立場から言いますと、私は5時頃にはもう起きていますので、やじうまプラスは私の生活パターンには合っていて良いんです。民放はどの局も実に個性的で、どの人が自分の生活パターンに合うかということだけの話だと思います。中味もだいたい同じですし。そういう意味では6時50分からのヘッドラインあたりは非常に見易いです。テンポが速いのでちょっと見過すと分からなくなるかなという気はしますが。先ほど石井さんが7時ちょうどに占いがある言いましたが6時ちょうどもそうなんです。これも繰り返しなんだろうなと思いました。私は会社で朝日新聞を読みますので、番組でいろいろな紙面の見出しを見られるので役立っているかなとは思います。岩手県のことで言うと、6時20分位にローカル天気がありますが、そこを見逃すと後は出てこない気がします。その他気付いたこととしては、毎日コメンテーターが変わりますね。これは好みだと思いますが、ニュース言葉と話し言葉の違いと言いますか、「こうなっちゃてるんですよ」という言葉使いがあることに私は違和感を感じました。軽いというか馬鹿にしているというか。それよりは若いアナウンサーの方がきちんとした言葉使いで、ゆっくりとした語り口で朝の番組には適していると思いました。それから、番組に目玉が無いのが気になりました。特に「これが見たい」と思って番組を見ているわけではありませんが、私はTBSの「トップザトップ」というコーナーが好きなのですが、たまにこれが見たいという話題性のあるものが一つでもあるといいかなと思います。朝の番組に対しては、個々の生活パターンに合ったものを皆さん見ていると思いますし、私もやじうまプラスを最初から最後まで見ることは出来ませんので、私の生活パターンに合う6時20分から50分までの間はいつも見ていますがそこの部分はとても良いですね。若いアナウンサーですが落ち着きがあって、朝向きだと思います。以上です。

松本委員

 私が番組を見た時は、たまたま岩手版の天気をやっていました。温度、天気、降水確率をいっきに見れるのが特徴的で、忙しい朝の時間帯には非常に見やすくて良いなと思いました。占いコーナーは各局でやりますし、今日の運勢が良い人が必ずしも各局一致しません。素朴な提案ですが、どの局も星座占いですので、いっそ特徴を出すために干支でやってはいかがでしょうか。実はラジオでは干支で占っているコーナーがありまして、年配の方などは星座よりも干支のほうがピンとくるということもあって、面白いかなと思いました。朝の時間帯はテレビはつけていますが、何か作業をしながら流しているという感じですから、映像も勿論大事ですが朝の時間帯については音声のほうがより大切になるのではないかと思います。ですからコメンテーターの言葉一つにしてもそうだし、ニュースや天気にしても、的確に情報として耳に入ってくるように吟味なさると、朝の番組として視聴者に非常に評価されると思います。以上です。

増子 委員長

 ありがとうございました。私は朝がだめですので録画して何回か見ましたが、最初は真面目に見ましたが途中早送りしたりしてしまいました。2時間番組を論評することは大変に難しいと思いました。ただ、芸能を含めてニュースを実に良く網羅している、紙面も少し紹介するだけかと思ったら、大事なニュースは結構丹念に説明していたので、テレ朝らしい番組かなと思いました。早朝にどんな人がこの番組を見るのかと言えば、女性も含めた勤め人でしょう。これだけのニュースを一応ざっと斜めに見ておけば、職場でも何とか話題に事欠くことは無いというくらい、ニュースはきちんと網羅していたと思います。ですが、普段学生と付き合っておりますと、彼らは新聞を読まないですから、こういった番組を見て世の中だいたいのことは分かっているという感じになるわけですね。世論はこういう番組から出来ていくのではないかという気がします。逆説的に、こういう番組は大事なのでは、そう感じました。ますます新聞は売れなくなるでしょうね。それから、及川さんもおっしゃいましたし、家内も言っておりましたが、やはり朝の番組はこれから頑張るぞという激の出る部分が欲しいですね。なるほど言われてみるとそうですね。CMでもゴルフの丸山さんが出ている元気の出そうなのがありますよね、ああいった元気の出るようなものが朝の番組には必要じゃないかと思いました。それから質問ですが、番組タイトルの「やじうまプラス」の「プラス」はどの部分を称しているのか、それから実際はどういった人をターゲットに考えているのかということと、この番組を最初から最後まで見ている人はどういう人かということをお尋ねしたいですね。それからニュースをずっと見ていると、途中でクワガタの話が入ったりしてホッとしますね。面白かったのは虫用のジュースか何かがあって、世の中ここまできたかと感じましたね。そして、これは仕様がないのですが、私は夜は遅くまでニュースを見ますので、朝のニュースとどうしても重なる部分が多いですね。ですから新しいニュースが入ってきたら入れたりして、新鮮さを出すことが必要ではないかという感じがしました。そんなところでしょうか。

末吉事務局長

 ありがとうございます。それではテレビ朝日の藤ノ木さんにご挨拶とお話を頂戴したいと思いますがいかがでしょうか。

増子委員長

 そうですね。是非お願いします。

藤ノ木情報センター長

 ご挨拶が遅くなりました。テレビ朝日の情報番組センター長の藤ノ木でございます。今日はよろしくお願いします。7月から新しく情報番組センター長になりました。それまでは報道情報系番組でプロデューサー等をやっておりました。皆さまの意見をお聞きしてそれを参考にしてプロデューサーに戻し、それを番組に役立てていくという立場におります。実は今回のお話を岩手朝日テレビさんから頂いた時、非常に気が重くて、今日も新幹線に乗るときにどうしようかと思いました。と言いますのは、7月1日から番組が始まりまして、1日はゴルフで中止だったのですが視聴者の皆さまからお怒りの電話が殺到しました。新聞にも投書がございました。やはり21年間続いた「やじうまワイド」の吉沢アナウンサーの印象がとても強くて、そしてコメンテーターにも吉永みち子さんや三宅久之さんといった各界の大御所の方が出られておりましたので、そういったイメージが非常にございましので、「何故こういう番組が始まったのか」とか「何故元に戻さないのか」といったお叱りの電話や投書を頂きました。今日の皆さま方のご意見は非常に前向きで、こちらのほうが元気が出るようなお話ばかりです。

 それでは具体的にいろいろとお話させていただきます。飯村真一と阿部美穂子のキャスター陣を何故起用したかという点につきましては、やはり今までの「やじうまワイド」から「やじうまプラス」に番組を改編した理由としては、「やじうまワイド」は一時は相当の視聴率もあり皆さまに支持された番組でしたが、ここ数年は視聴率が低迷してきまして、非常に限られた視聴者層にしか見られない番組になってしまいました。会社勤めをされていない家にずっと居られるような高齢者層を中心とした番組になってしまい、以前からやじうまを変えていこうというプロジェクトチームがございました。新聞を使うということが幾人かの先生方からも出ておりましたが、その良さは取り入れて更にプラスアルファ、先ほど申しました飯村はニュースステーションのスポーツを担当しておりまして非常に人気がございました。阿部美穂子は他局ですが情報番組のレポーターやキャスターを以前やっておりまして大変に人気がございまして、その2人を投入して、もう少し明るく元気に、尚且つ情報量も豊富な番組にしようということで番組が始まりました。ただ、朝はもう少し元気があったほうがいいのではという先生方のご指摘があるように、私も今、どうしたらよいのかと迷っている時期でございました。各分野専門の先生にじっくりとお話を聞く番組だというイメージがある方々には、非常にはしゃぎ過ぎている、もう少し落ち着いてじっくりやるべきではないかという声も聞こえてきたりもしまして。今週で4週間放送しましたが、一度番組を見直してみようということになっております。ただ、当初はホームページでもお叱りのご意見がありましたが、先週終わりから今週くらいになりますと、今日皆さまにおっしゃって頂いたような意見も増えて参りました。ですので、私共ももう少し続けようと勇気付けられまして、そういう点をもっと生かした方が番組の特徴が出るのかなと思いました。番組に目玉が無いというご意見がございましたが、確かにその通りで、当初考えていた姿をもっと出したほうがいいかなという気持ちを持ちました。そういった意味でのターゲットですが、M3F3という高齢者世代の方々が中心であった番組を、もっと若い人にも見てもらおうということで、30代から20代の女性の方々から広げていこうということで、ターゲットはあまり狭めずに広めに設定しております。ただその為に様々なコーナーがあって番組のトーンが一定でないことは確かにあります。

先ほど7時30分からのニュースが暗いのではという意見もございましたが、この時間はだんだん女性の在宅している方が視聴者として増えてくるので、落ち着いて見るという傾向が強まる時間帯でもありますので、確かにそれに合わせた作りになっております。やじプラ向上委員会、やじプラ総研といったものを入れているのは確かです。

 それから、新しいニュースが入ったら入れて欲しいというご意見でございますが、私共も心掛けております。新聞記事ですと前日のニュースが中心になりますので、昨日も群馬の女子高生の事件の犯人が逮捕されたニュースが番組途中で入ってきましたので、急遽放送しましたし、これからも対応していきたいと思いますので、見て頂きたいなと思います。

 それから、天気の見せ方について画面が見にくいというご意見がございました。私もその通りだと思いますので、早速スタッフに伝えて改善したいと思います。

また、新聞の見せ方に工夫が無いというのも確かにその通りです。他局では囲ったり下線を引いたりして見せておりますが、初めは私共も新聞の見せ方には工夫をしようと思っておりましたので、この点も改善したいと思います。

休刊日の扱いについては私共も困っておりまして、日曜の新聞を取り上げることは休刊日以外にないのでそれと、駅売りですがスポーツ新聞は休刊日でも売るようになってきましたので、その中にある記事を中心にしておりますが、確かに休刊日の放送のあり方についてはもう一度見直したいと思います。

 それから地元の天気予報が少ないというご意見、その通りではございますが、以前は全国の天気を放送しておりませんでしたが、今は24局ネットのどこの天気も分かるように努力はしております。そして関東地方の天気を見ても…という意見もございましたが、これもすぐに変えてしまったのですが、初めは関東の後に全国の天気をやっておりました。これには視聴者からもすぐにクレームがきまして、今は全国の天気を先にしております。関東地方に住んでいない視聴者にとっても出かけたりだとかそういったことで、関東地方の天気予報の需要もあるのではないかということで、この形にさせて頂いております。

 6月までは各地の話題を取り上げる時間帯もありましたが、今は何日かに一度、情報画面と言いまして、生で各地の風景などを放送することは続けております。各地の話題もこれからも取り上げていきたいと思います。

 それと習慣性の問題が出ましたが、生活のリズムを乱してまで見たくはないというご意見もございますように、朝の習慣性は非常に大事なものです。そういう意味でとりあえず占いを目玉にしていこうという事で6時の占い、7時の占い、そして8時ちょっと前の占いとやっております。ただ占いの後すぐにニュースに流れていくという流れをつくっております。

 それからホームページの件ですが、やじうまプラスのホームページは相当充実しておりますから是非見て頂きたいと思います。ホームページへ頂戴した意見、天気の件や星座をひらがな表記にして欲しいとか、時刻を言って欲しいといったことには、すぐに対応しております。視聴者との双方向性を大事にして、良いことはどんどん取り入れております。番組が始まって今週で4週間ですが、そうやって日々改良している最中です。21年間続いた番組をリニューアルすることで、視聴者の方々も驚いて戸惑ったと思いますが、最近になって良いご意見も頂戴するようになって、私共も大変に勇気付けられております。明日、1ヶ月を総括する会議がございますので、今日頂戴したご意見も参考にさせて頂きながら、より一層努力して参りたいと思います。本日はありがとうございました。

松本委員

 岩手県ならではと言いますか、全国の天気の中に岩手県が入っていたとしても、岩手県は広いですので一概に同じ天気とは言えないですからね。

藤ノ木情報センター長

 そうですね。今は番組中に一箇所各地域の天気をやっていますが。

松本委員

 もう一箇所くらい欲しいですね。

松尾委員

 視聴率はどのくらいですか。

藤ノ木情報センター長

 冒頭で申し上げましたように「やじうまワイド」の時は8%位までいったこともありますが、徐々に低迷していきまして、昨年末には6%台になっておりました。今年の6月迄にはだいたい5%台になっておりました。「やじうまプラス」は今月の今まで平均で4%台です。私共がターゲットとして期待していた30代40代の女性層が一番離れて行ってしまっているという傾向があります。50代以降の男性層は固定観念がありますのでチャンネルはあまり変えません。35歳から49歳くらいの方達はチャンネルをどんどん変えますから。そういった人達を取り込もうと思っていたのに逆に離れていってしまったことがどうしてなのか、研究している最中です。

笠川委員

 50代以降の方よりも、むしろ20代30代の女性をターゲットにしているというお話を聞いて、疑問に思ったのですが、恐らく年齢的にOLや勤めている人達を指していると思いますが、そういった人達が朝座っているといったら、化粧をする時くらいだと思います。その人達がこの時間に見る番組内容かな、という点は疑問に思いますね。司会が良い雰囲気の方なのに、番組内容がちょっと違う気がします。

藤ノ木情報センター長

 非常に欲張りな内容ですので、確かに色々な見方が出来てしまいますよね。

宮野委員

 6時台は20代は起きていませんでしょうし、7時台に見るにはファッションや食べ物、今流行りのものに目が行ってしまうのは、分かる気もしますね。

笠川委員

 子どもがいるとまた状況は違いますね。子どもが主導権を握っていますから。やはり占いとかが見たい、みたいな。

藤ノ木情報センター長

 星座別の占いをどこの局もやっているというご意見を頂戴しましたが、殆どがそうですが、フジテレビでは血液型選手権といって血液型占いをしていますね。干支でやってはどうかという意見を頂戴しましたが、これは面白そうですので持ち帰って検討してみたいなと思います。

松本委員

 干支っていうのは若い子にも受け入れられるかも知れませんね。今、陰陽師とかも流行っていますし。逆にお洒落な感じがするかも知れませんし。

増子委員長

 皆さま他にご質問等ございますか。それでは次回の開催についてお願いします。

末吉事務局長

 8月は休会とさせて頂きまして、次回は9月26日に開催いたします。合評番組は「素材もオリジナル 北の自然派レストラン」です。また番組審議会委員代表者会議がございますので、放送番組全般についてのご意見も頂戴したいと思います。

増子 委員長

 それでは終了いたします。ありがとうございました。

7.審議機関の答申または改善意見に対してとった措置

 特になし

8.審議機関の答申または意見の概要の公表

7/27付 朝日新聞岩手県版に審議概要を掲載。

系列各局に議事録を送付。

本社受付に議事録を常備、閲覧に供す。

インターネットホームページに掲載。

9.その他の参考事項

特になし

10.配布資料

◎ 8月、9月度単発番組編成予定表