放送番組審議会

7月(第90回)

概要

 岩手朝日テレビの第90回番組審議会が平成17年7月28日(木)、盛岡市盛岡駅西通の岩手朝日テレビ会議室で開かれた。

合評番組は「第87回全国高校野球選手権岩手大会」。

  • 決勝戦の盛岡中央VS花巻東は、カメラワークがよく特に試合終了後の生徒の描写で勝者、敗者の喜びと悲しみの涙が素直に表現されてとてもよかった。
  • 純情応援歌で予備知識を得て中継を見る面白さもあった。
  • テレビの画面スーパーが改善され見やすくなった。
  • 今年の中継は、準々決勝あたりから世界水泳の中継のため見られない時間帯があったことは残念であった。
  • 解説の仕方に今一工夫欲しい場面が随所に見られた。朝日新聞の「君に見せたい夏がある」のキャッフレーズは、よかった。
  • 応援席にたいしてのカメラの捉えかたが非常によくできていた。
  • アナウンサーは平板な他局の実況と比較して臨場感があり素晴らしかった。
  • 開会式やゲーム中の場面で必ず必要としている説明がまったくされない点があったことは残念であった。

という意見が出た。

出席委員は、増子義孝委員長、笠川さゆり委員、高橋真裕委員、大坊忠委員、松本直子委員、宮野裕子委員、村田久委員、小田島利昭委員、松尾正弘委員の9名。欠席委員は、石井三郎委員の1名。

議事録

1.開催日時

平成 17年 7月 28日(木)午前11時~

2.開催場所

岩手朝日テレビ 3階会議室

3.委員の出席

委員総数 10名

出席委員数9名

委員長 増子 義孝

委員 小田島 利昭

委員 笠川 さゆり

委員 高橋 真裕

委員 大坊 忠

委員 松尾 正弘

委員 松本 直子

委員 宮野 裕子

委員 村田 久

欠席委員数1名

委員 石井 三郎

会社側出席者名

代表取締役社長 川崎 道生

常務取締役 伊東 正義

常務取締役 辻 一成

業務担当局長 渋谷 知行

報道制作局長 小椋 和雄

技術局長 佐々木 正樹

報道制作局部員 八幡 賢

デジタル推進室長 小倉 潔

番組審議会事務局長 佐藤 清一

4.議題

(1)8月単発番組について

(2)番組合評

「第87回全国高校野球選手権岩手大会」

(3)次回の審議会

開 催 日:平成17年9月22日(木)

合評課題:北海道テレビ制作ドラマスペシャル「うみのほたる」

8月27日(土)15:00~15:55

5.概要

 第90回岩手朝日テレビ放送番組審議会は、「第87回全国高校野球選手権岩手大会」を合評した。

 決勝戦の盛岡中央VS花巻東は、カメラワークがよく特に試合終了後の生徒の描写で勝者、敗者の喜びと悲しみの涙が素直に表現されてとてもよかった。

 純情応援歌で予備知識を得て中継を見る面白さもあった。

 テレビの画面スーパーが改善され見やすくなった。

 今年の中継は、準々決勝あたりから世界水泳の中継のため見られない時間帯があったことは残念であった。

 解説の仕方に今一工夫欲しい場面が随所に見られた。朝日新聞の「君に見せたい夏がある」のキャッフレーズは、よかった。

 応援席にたいしてのカメラの捉えかたが非常によくできていた。

 アナウンサーは平板な他局の実況と比較して臨場感があり素晴らしかった。

 開会式やゲーム中の場面で必ず必要としている説明がまったくされない点があったことは残念であった。

6.議事の内容

佐藤事務局長

 第90回放送番組審議会を始めます。欠席は、石井委員です。委員長お願します。

増子委員長

 それでは川崎社長、お願いします。

川崎社長

 暑い中、お集まりいただきましてありがとうございます。

 高校野球の岩手大会は天候に恵まれ、順延などなくスケジュール通りに終了いたしました。本日はこの岩手大会を合評していただきますので、どうぞよろしくお願いいたします。

増子委員長

 8月の番組についてお願いします。

渋谷業務担当局長

 それではご説明します。8月1日に連日放送しております

「世界水泳モントリオール2005」が終了します。替わりまして「東アジアサッカー選手権」がスタートし、8月7日まで放送されます。

 8月3日16:00~16:30「高校野球抽選会」、組合せが決定した直後の16:30~17:00「高校野球魂 ライブ!」。岩手県代表チームの表情や、勝ち上がりの様子、他校の情報、試合の展望などを生放送でお伝えします。高校野球甲子園大会は8月6日が開会式で試合がスタートし、20日が決勝の予定になっております。それに伴いまして「熱闘甲子園」が編成されます。

 8月27日(土)15:00~15:55HTBスペシャルドラマ「うみのほたる」。系列の北海道テレビ制作のドラマで、この作品が11作目です。次回の合評番組でもありますのでご覧下さい。

 8月31日(水)15:30~15:45「宮古市長特番」。新宮古市長との対談の模様をお送りします。

 7月の視聴率をご覧ください。7月17日(日)「大改造!劇的ビフォーアフター」は『岩手県北上市薄着の家』の回が21.9%を獲得しました。また7月14日(木)の「高校野球開会式」も好視聴率を獲得しました。試合中継も概ね良い数字で推移しました。その他については資料をご覧下さい。

増子委員長

 質問はありますか。それでは「第87回全国高校野球選手権岩手大会」の合評に入ります。

村田委員

 準決勝「花巻東VS大船渡」、決勝「盛岡中央VS花巻東」を見ましたが、久しぶりに高校生らしい試合を見て感動した。

 選手の出身校や打率などのテロップが大きくて見やすかった。

 樋口アナが応援スタンド、矢田アナが実況していたが、連携が上手にとてれいたし、カメラアングルも良かった。

 決勝戦は迫力があり、良い試合だった。カメラが的確に選手をとらえていたし、試合終了後の生徒の描写、カメラを向けるところが非常によくて涙を貰ったといいましょうか。勝ったほう負けたほう、両方の喜びと悲しみがストレートに出ている様を上手にカメラがとらえてくれていた。とても良い映像だった。

 矢田アナの「素晴らしい決勝戦をありがとう」というコメントがあったが、私もそう思いました。

 ただし、父兄やOBのコメントをもう少し拾ってもよかった気もします。

 決勝終了後に、中継の時間が余ったのでしょうか、試合が終ってからも解説をしていましたが、それはそれで分かりやすく良かった。

 純情応援歌などで学校ごとの予備知識を持って中継を見ている視聴者も多いと思います。それは内容が更に濃くなるので、中継を面白く見ることができたのだと思います。

宮野委員

 私もテロップが改善され見やすくなったと思います。選手紹介も1回のみならず出るたびにやったのが良かったです。

 矢田アナの実況は元気があって良い。年々向上しており、特に決勝戦の実況はとても良かった。樋口アナと矢部アナがスタンド応援の実況をしたのも好感が持てます。

 開会式中継の出だしも元気があって良かった。

 ただし解説で、選手を個人的に批判したり、滑舌が悪くて聴きづらい方がおりますので、その点は来年の課題ではないでしょうか。

松本委員

 今年の中継は、準々決勝あたりから世界水泳の中継と時間が重なることがありましたね。せっかくの好カードなのに世界水泳の中継で見られませんでした。やむを得ないことは分かりますが、視聴者としては気が削がれてしまいました。残念です。

 試合前に流れる学校紹介の映像は良いですね。気分が盛り上がります。

 丁寧な作り方をしている点が随所に見られました。高校野球はIATだという評価も確立されつつあるなと実感しました。

 そう思うと欲が出てきまして、合間に拾う選手や裏方の生徒たちのエピソードの拾い方にもう一工夫して欲しいです。

 宮野さんと同じく、私も解説者に不満があります。コメント内容もそうですが、聞き取りづらい方がおります。残念なところであります。

 コマーシャルでは「君に見せたい夏がある」のキャッチフレーズの朝日新聞のCMが静かではありますが、気分が盛り上がります。中継にマッチして非常に良かったです。

松尾委員

 昨年の中継で見られたようなミスや、音声バランスが悪いといったことが改善されており、素晴らしい中継だったと思います。

 実況と解説は、私が見た分に限っては慣れて貫禄がついてきた印象があります。1回戦、2回戦は大差がつく試合もあり、見ているのが辛いものもあります。これは放送側の責任ではありません。むしろ実況と解説がうまく好意的に見ることが出来ました。

 父兄や応援席の声をもっと拾ってもいいと私も思いますが、インタビューされる側は素人ですので、上手に話せないことも多々あると思います。事前に拾ってアナウンサーがまとめて紹介するスタイルもハズレがなくて良いと思います。

小田島委員

 開会式は全体的に良かったです。伊波アナと矢部アナの進行も爽やかでした。球場内で高校生が喋るコメントと放送のコメントの両方を聴きたいですね。

 試合もさることながら、応援席のカメラアングルが良かったですし、選手宣誓を終えた選手のホッとした表情を捉えていたのも良かったですね。

 去年は開会式から第一試合の間が間抜けしたという意見がありましたが、今回はそのようなストレスはなかったです。非常に改善されたと思います。

 矢田アナの実況は、7月16日の中継では力が入り過ぎている感じを受けました。

その後は改善されたのでしょうか。精神論的なことが多く、野球そのものの話もして欲しいという印象を受けました。

 私もテロップは明るく、とても見やすかったです。

 また応援席の表情もよく捉えていました。生徒たちも応援でテレビに映ることを楽しみにしているようです。ですので応援席を映す取り組みは非常に良いと思います。

笠川委員

 昨年と比べ、音響や映像面は改善されていました。矢田アナの淡々とした落ち着きある実況は好感を持てますが、欲を言えば、CM前は盛り上がる一言が欲しいですね。CM明けも続けて見させるための一言があったらいいですね。

 解説者については、学校や選手個人に思い込みが強すぎるコメントをする方がいたので気になりました。

 応援ファックスは良い取り組みですね。これからも継続して欲しいです。

大坊委員

 矢田アナの実況はとても向上していると感じました。解説者は批判的な意見もありますが、ローカル色が出る点は好感が持てます。

 テロップも向上しておりました。他球場の試合経過も何度も画面に出ていましたし。

 決勝の矢田アナのコメントは非常に良かったです。「たった一点、されど一点。素晴らしい決勝戦をありがとう。」と言うコメントは特に良かったです。

 残念だったのは決勝でのスイッチングが何度かうまくいかなかった点。是非これからの改善点として欲しいです。

高橋委員

 気付いた点を4点お話しいたします。

 一つは見飽きさせない工夫、見やすい工夫が感じられた。応援スタンドの風景、応援ファックスの随時紹介など、工夫が行き届いている感じがありました。またテロップが非常に見やすかったです。

 二点目は、矢田アナの実況ぶりに好感が持てました。特に、決勝戦は平板なNHKに対し、矢田アナはK-1的と言いましょうか、かなり熱のこもった話し方をする。臨場感があり好ましいアナウンスぶりという印象を受けました。また、あまり自分の考えを述べず、一歩引いて解説者を立てるスタンスにも好感を持ちました。

 三点目は、CMがマイナスに働かずに、丁度よい息抜きの時間になっていた点。

 四点目は、どんな素晴らしい工夫があったとしても、試合内容がつまらなければ視聴者を引き付けることは出来ません。決勝戦の試合内容などは素晴らしいの一言に尽きると思います。以上です。

増子委員長

 ありがとうございました。私は開会式、準決勝、決勝を見ました。開会式での球場と放送の各校紹介が重なるというのは、毎年言われていることですが、注意して聞くと同じようなことを話していますね。局がするチーム紹介にはもう一工夫欲しいですね。西和賀高校は写真を抱えて行進していたのに、その説明が一切なかったのも気になります。

 タッチアップの説明と映像が間に合わなかったのも気になりました。

 今日はプロデューサーを担当した八幡さんがおりますので、意見をお伺いしましょう。

八幡プロデューサー

 野球を統括した八幡です。様々なご意見を頂きありがとうございました。多くの方からご意見を頂きました解説者につきましては、来年度の課題として調整に入っております。

 テロップの改善、アナウンサーなどお褒め頂きありがとうございました。

 タッチアップのアピールプレイでアウトになった点、中継期間中に2試合ありました。どちらも現場で映像が撮れていませんでした。実況、解説とも点が入ったのでそちらのプレイに目がいってなかった。私もサブで見ておりましたが、映像が送られてこないので判断が遅くなりました。その点については後日話し合いをし、タッチアップ後は映像を含めて留意するようにという話はしました。映像が撮れていなかったことが、最終的には解説、実況のフォローが出来なかった原因です。大変わかりにくい放送になってしまったので反省しております。

増子委員長

 それでは次回の予定をお願いします。

佐藤事務局長

 次回は9月22日(木)です。

 合評番組は北海道テレビ制作ドラマスペシャル「うみのほたる」です。

増子委員長

 それでは終了します。ありがとうございました。

7.審議機関の答申または改善意見に対してとった措置

特になし

8.審議機関の答申または意見の概要の公表

7/30付 朝日新聞岩手県版に審議概要を掲載。

系列各局に議事録を送付。

本社受付に議事録を常備、閲覧に供す。

インターネットホームページに掲載。

9.その他の参考事項

特になし

10.配布資料

◎ 8月度単発番組編成予定表

◎ 7月岩手地区視聴率

◎ 6月視聴者応答記録