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PROFILE

伊波伴准

伊波伴准

いは ともちか

  • 名前 伊波 伴准(いは ともちか)
  • 誕生日 10月22日
  • 入社年月日 1996年6月1日
  • 出身地 沖縄県中頭郡西原町
  • 出身校 琉球大学教育学部附属中学校→沖縄尚学高校→國學院大學
  • 趣味 歌うこと。なるべく歌いたい。
  • 特技 自己流のピアノアレンジ(全て耳コピー)。声帯模写(乗り物の放送など)、小中高と吹奏楽部(チューバ)
  • 好きな言葉 人間は、自分が価値があると信じた仕事に全力を挙げて投入すべきであり、ただそうすることだけに価値がある(井上靖)。私の尊敬する春日美奈子さん(フリーアナウンサー)のうけうりです。
  • 好きな食べ物 めんたいこ、冷麺、沖縄そば、などたくさん。
  • 過去のサイト
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時代はデジタルに変わっても、岩手が大好きという根本はアナログ時代から変わりません。テレビで、インターネットで、IATのアナウンサーをお楽しみください!

ir_iha

100回目の夏 花巻球場での取材(2)

(前回からの続き)

 

7月11日(水)花巻球場

盛岡北のキャプテン、本堂賢輝君は、1打席目にホームラン。
打線から試合の流れを良くしたい、と
思いを込めた一振りでした。
しかし、その後は打線も続かず、
逆に盛岡大付属の打線の力に圧倒され、勝てませんでした。
試合後に話を聞くと「後輩には来年頑張って欲しいと伝えます」と笑顔。
悔しいけど、全力だったから笑顔なのかな?と聞くと
「最後の3年生の姿は涙ではなく笑顔にしたい」と答えてくれました。
次の瞬間、抑えきれない涙がぼろぼろ出てきました。
本当は辛いし、本当は悔しい、でも笑顔で終わりたいー。
その涙を見ると、高校野球にかけてきた思いを実感しました。

7月12日(木)花巻球場
朝から雨が降る一日。雨が上がる時間帯もありましたが、
第1試合、第3試合は特に雨が強くなりました。
大船渡東と対戦した住田は、厳しい試合展開の中に選手同士で「笑顔」が光りました。
攻守交代の時にベンチの前で、大声で笑顔。
ピンチの時に守備のタイムを取った時も、大きな声で「あはははは」(ほんとうにこんな感じです)。

試合のあと、大谷一真キャプテンに聞くと、
「常笑(じょうしょう)」をテーマに掲げていて、
どんなに苦しくても笑顔でやろう、とプレーしていたそうです。
試合は負けてしまいましたが、
「少人数のチームで、キャプテンの自分についてきてくれて、感謝です」と語りました。
インタビュー後、控え室に戻る途中、
力投を続けたエースの及川珠希夜投手が廊下で泣き崩れているところを
大きな声で明るく「お前のせいじゃないよ!ちゃんと投げてたよ!」と
励ましながら抱きかかえる姿に
涙腺が熱くなりました。

12日は雨でした。資料やパソコンをビニール袋で覆って足りない分は傘でしのぎました。

 

7月14日(土)花巻球場
岩谷堂高校と盛岡誠桜高校の対戦。
盛岡誠桜は公式戦初勝利のあとの2戦目。注目があつまりました。
特に印象に残ったのは、盛岡誠桜が先制したあとの1回ウラ、
岩谷堂4番・中島理久くんの打席。
球場の雰囲気を一気に変える大会第18号、3ランホームラン。
結局ヒット12本、9対3で岩谷堂が勝利。40年振りのベスト16です。
盛岡誠桜も、1、2年生だけで、去年創部ということを考えると、
とても良い試合だったと感じますし、
山縣優雅キャプテンは試合後に「秋にはもっと良いチームにする」と
活躍を誓っていました。
31度を超える花巻球場。試合の熱も上がりっぱなしです。

 

あまりにまぶしくてパソコンで原稿が書けないので

レジャーシートを帽子のつばに付けて、このように原稿を作成しています。

 

7月15日(日)花巻球場
遠野緑峰と盛岡工業との対戦。
遠野緑峰は18人の登録メンバーのうち10人は高校に入ってから野球を始めたそうです。
試合は1回に3番・キャプテン恩徳太智くん、4番・各城諒真くんの連打、
さらにデッドボールで満塁の場面もありますが、得点になりません。
4回に菊池将太くんのタイムリーで2点を取りますが、打線がうまくつながらず、
結局、10対3、7回コールドでベスト16には進めませんでした。

終わったあと、恩徳太智キャプテンは、カメラの前でしっかり質問に答えながら
涙をこらえることができませんでした。
特に感謝を伝えたい人は、と聞くと「監督さん」と答えました。
自分を見捨てずに育ててくれて、感謝しています、と涙ながらに話しました。
ピッチャーでもある恩徳くんは、
投げ方について指導されたときに、新チーム当初は反発したこともあったそうです。
それでも丁寧に教えてくれた寺長根一真監督は恩人だ、と話してくれました。
ユニホームも、腕も、泥だらけになるまで試合に取り組み、
最後は涙を抑えられない姿を見ると、
野球に懸命に取り組んでいたのだ、と感じました。
胸を打たれるインタビューとなりました。

雨が降らないのは、とてもありがたいと感じる・・・という写真です。

 

7月16日(月・祝)花巻球場

水沢工業と福岡の対戦。
試合は11対4の7回コールドで福岡がベスト8進出を決めました。

7回の攻撃。点数を入れないとコールドゲームになってしまします。
ここでで、3番・キャプテンの及川俊哉くんがフォアボールで歩き
さらに4番の小野寺祐大くんもフォアボールを選びます。
そして2アウト2塁1塁で、打順は2年生の鈴木魁くんだったのです。
しかし、最後は空振り三振。
試合後、応援団への挨拶のあと、一本が打てなかった鈴木君がグラウンドで泣き崩れます。
そこに3年生の千葉魁人くんが肩を抱き、ベンチまで一緒に移動していきました。
3年生のために打てなかった、という自責の念に駆られているのを
3年生が「大丈夫」と声をかけている姿に胸を打たれます。
ダックアウトでも泣いていましたが、キャプテンが励ましていました。
すべては来年につながる良い経験だったのでは、と思います。
思いは101回目の夏へ。

 

7月17日(火)花巻球場
この日は、県営野球場での試合が雨のため遅れ、さらに県営第1試合はノーゲームに。
この天気で翻弄されたのは球児だけではありませんでした。
花巻球場第1試合の盛岡市立と花巻北の対戦。
県営の試合開始が遅れたため、放送開始時刻に試合をしているのは花巻球場、ということに。
担当の前田拓磨アナウンサーが予定外に長く簡易中継をすることになりました。
実質的に初めての実況、初めての放送でしたが、
なんとか、最低限の情報を伝えることができました。
例えると、球児が初めて公式戦に出場する日、その時の保護者の気持ち
を味わった気分でした。

 

7月19日(木)花巻球場
第1試合、49年振りにベスト8に進んだ岩谷堂が
強豪・一関学院に全力でぶつかっていきました。
結果的には6回コールドゲームになりましたが、
胆江地区の人々の思いを背負い、全力でプレーしてくれたと感じます。
第2試合は黒沢尻工業と盛岡市立。
あまり経験したことのない展開でした。
3回表までで11対1、黒沢尻北リードだったのが、
5回を終えて、11対7、
9回で11対11で延長戦へ。
最後は、延長10回表に相手エラーと8番多田丞士のタイムリーで2点を勝ち越し。
結果、延長10回でベスト4へ勝ち進みました。

試合後、盛岡市立の古沢礼キャプテンは
「同点に追いつかれた時、まだ同点だから最後までやろう、と話をした」
と振り返り、
「苦しい中でも初球・ファーストストライクを打つ、ということ、
 それが以前はできなかったが、それができるようになりきょうの19安打につながった」
と笑顔で話しました。

このあとも準決勝・決勝が続きますが、
西日本豪雨、大阪北部地震など災害が起きている中で
当たり前に野球ができる今の環境に、心から感謝です。

 

7月22日(日)
花巻東高校が3年振り9度目の甲子園出場を決めました。
盛岡大付属も最後まで接戦を繰り広げましたが、一歩及びませんでした。

 

舞台は岩手から、甲子園へ移ります。花巻東をはじめ、多くの球児に良い試合をして欲しいと思います。

特に西日本豪雨で被災した地域の球児たちには、頑張る地域の人々のためにも、活躍を期待します。

高校野球の活躍は、きっと、希望の光になるはずです。