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終戦80年・記憶 17歳で被爆 あの日の悲劇を後世に【岩手】
広島に原爆が落とされて8月6日で80年です。当時広島で被爆した岩手県内出身の男性を通し、戦争の悲惨さと平和の尊さを改めて考えます。シリーズでお伝えする「終戦80年・記憶」当時17歳で被爆した男性が戦争を知らない世代に核兵器の悲惨さを語りました。被爆者が減る中、当時を伝える貴重な声を取材しました。
遠野市出身の伊藤宣夫さん97歳。
80年前、陸軍の一員として配属されていた広島で被爆しました。
盛岡市で開かれた原爆死没者追悼式。遺族や関係者およそ100人が出席し、犠牲者に祈りを捧げました。
1945年8月6日。アメリカ軍が広島市上空から原爆を投下しました。
爆心地からおよそ4キロ離れた場所で訓練をしていた伊藤さん。
大きなけがはありませんでしたが、満足な治療ができず苦しみながら死んでゆく多くの人を見てきました。
こうした体験を伊藤さんは紙芝居で後世に伝えています。
6日午後に開かれた「被爆体験を語る会」。県内の高校生らが伊藤さんの話に耳を傾けました。
命令を受け、爆心地に向かった伊藤さん。
そこで目にした青い炎は決して忘れられません。
最後に伊藤さんは語りかけます。
県原爆被害者団体協議会によると、200人以上いた県内在住の被爆者は現在14人、盛岡市の追悼式に出席したのはわずか3人でした。
被爆者がいない時代はすぐそこまで迫っています。