放送番組審議会

1月(第14回)

概要

 2月の番組編成について河邊営業局次長から説明した。単発番組と冬季オリンピックの放送予定を紹介した。

 今月の講評番組は正月に放送した「わが家が日本一 豪邸・珍邸グランプリ」と「みちのく美人の里紀行」。「わが家」については全国の様々の家が、つくった人の思い入れを含めて数多く紹介したことが評価された。「美人の里」は歴史的背景を探る点で少し物足りない、また、町役場の社会教育課が成人の資料を安易に提供したことは問題とする指摘があった。

 4月からスタ-トする文字・字幕放送とデ-タ放送についても各委員に説明し、審議の対象に含めることを依頼した。次回に改めて委嘱状を渡すことにした。

議事録

1.開催年月日     平成10年1月22日(木)

2.開催場所      株式会社岩手朝日テレビ本社演奏所会議室

3.委員の出席     

            委員総数   12名

            出席委員数  10名

  出席委員の氏名

    奥寺一雄委員長、大橋瑠璃子副委員長、大島正蔵委員 大掘勉委員、

    佐々木友江委員、 佐々木明子委員 箱崎安弘委員、箱崎敬吉委員

    盛内政志委員、山口徳治郎委員

  欠席委員の氏名

    瀬川理右ェ門委員、三好京三委員

  放送事業者側出席者名

    望月代表取締役社長、桑折常務取締役、横舘報道制作局長、菊地技術局長、

    河邊営業局次長

4.議 題

  (1)2月の番組編成について

  (2)番組「わが家が日本一豪邸・珍邸グランプリ」

     「みちのく美人の里紀行」について

  (3)文字・字幕放送、デ-タ放送計画について

  (4)次回の開催日および課題について

5.議事の概要

 2月の番組編成について河邊営業局次長から説明した。単発番組と冬季オリンピックの放送予定を紹介した。

 今月の講評番組は正月に放送した「わが家が日本一 豪邸・珍邸グランプリ」と「みちのく美人の里紀行」。「わが家」については全国の様々の家が、つくった人の思い入れを含めて数多く紹介したことが評価された。「美人の里」は歴史的背景を探る点で少し物足りない、また、町役場の社会教育課が成人の資料を安易に提供したことは問題とする指摘があった。

 4月からスタ-トする文字・字幕放送とデ-タ放送についても各委員に説明し、審議の対象に含めることを依頼した。次回に改めて委嘱状を渡すことにした。

 次回会合は2月27日。

6.議事の内容

◎桑折事務局長

 それでは第14回番組審議会を始めます。最初に望月社長からご挨拶申し上げます。

◎望月社長

 あけましておめでとうございます。今日は番組審議会にお集まりいただき、ありがとうございます。景気は低迷していますが、最近の様子を見ますと、この間2兆円の所得税減税が打ち出されたときには、株価も一時ちょっと上がりました。景気対策として公共事業が前倒しされたところ、今度は一挙に株価が1万6千円台ということで、上昇しつづけています。1万8千円台になれば回復するであろうということも言われています。銀行関係なども色々問題がありますが、明るい方向に向かえばいいなと思います。

 テレビ業界におきましても、デジタル化に向けて放送業界が混迷している情況であります。私どもとしても、新しい会社の設備と同時に、また投資をしなければならないということで悩んでいる今日です。

 今日は2月の番組編成についてと、講評番組について、文字・字幕放送、デ-タ放送についてということで進めさせていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。

◎桑折事務局長

 今回の講評番組はお正月番組、「わが家が日本一 豪邸・珍邸グランプリ」、「みちのく美人の里紀行」のいずれかです。それではさわりの部分だけ10分ほどビデオの用意をしておりますので、ご覧いただいてから講評していただくという段取りでお願いいたします。それではビデオをご覧ください。

         

        ビデオ視聴 

◎奥寺委員長

 番組講評に移る前に、2月の番組編成について河邊営業局次長からお願いします。

◎河邊営業局次長

 今年に入って1月一週目の視聴率が出まして、視聴率は民放4局の中で3位ということで、まずまずの数字でスタ-トが切れました。

 それでは2月の番組編成を説明します。お手元にある3枚綴りのプリントをご覧ください。2月は長野オリンピックの各種競技をを7日から21日まで放送します。これは後程また説明いたします。

 まず、2月の単発編成について説明します。1日14時からアサヒス-パ-ドライスペシャル「挑戦アメリカ 7000キロ モハメドアリ伝説の真実を追う!」があります。すでに引退していますが、あの伝説のモハメドアリの栄光と挫折の軌跡を作家、戸井十月さんが追うという、ドキュメンタリ-ものです。

 15時30分から日曜ワイド「もっと身体にイイ韓国丸かじり」。韓国人の食生活に欠かせないキムチの謎に迫るという内容です。

 4日(水)15時からは報道特番、ドキュメンタリ-ドラマ「オウム法廷」。「オウム法廷」のセットを作りまして、そこで繰り広げられた過去50数回の公判を検証していくといった内容です。

 6日(金)「白馬レガシ-レ-ス」。メダリストたちが長野に結集します。

 10日(火)23時30分からは「ガン戦争PART15」。これは久米宏がずっと手掛けているシリ-ズです。

 11日(水)10時30分から11時25分まで「地球水紀行」。これは系列の瀬戸内海放送からのネット番組でして、水と人間の営みの原点を見つめ直そうということで、香川県の満濃池やシルクロ-ドを訪れたりして、色々と水に関する調査をして、作った番組です。

 それから21日(土)は21時から土曜ワイド劇場20周年特別企画としまして「三毛猫ホ-ムズの黄昏ホテル」。これは14年ぶりにカムバックした三毛猫ホ-ムズシリ-ズを20周年企画としてやるものです。出演は陣内孝則、宮沢りえ他です。

 28日(土)の16時からは「宮古市長対談」。毎月1回のシリ-ズでやっている市長対談。今回は宮古市長です。単発番組については以上です。

 次にレギュラ-番組の改編ですが、2枚目のプリントをご覧ください。アニメ番組がご覧のように変わります。他は特に変わる番組はありません。

 それから3枚目のプリントをご覧ください。先程申し上げました、オリンピック関係の番組につきましては、大会期間中、7日の開会式から長島一茂とテレビ朝日のスポ-ツキャスタ-である長島三奈の2人でずっと進めていきます。8日(日)はフリ-スタイルモ-グル男女予選、10日(火)は中継録画ですが、ス-パ-大回転女子、5キロメ-トルクラシカル女子、スピ-ドスケ-ト男子500メ-トル、12日(水)はハイライトなどといったような形でオリンピックを編成しています。最終日は21日(土)です。

 それから9日(月)から20日(金)まで月曜日から金曜日の朝6時から10分間、長野オリンピックコ-ナ-です。

 それからお手元のタイムテ-ブルをご覧ください。2月に変更になるレギュラ-番組ですが、10時からの「暴れん坊将軍」が9日から「必殺仕事人」になります。金曜日15時からの「味いちもんめⅡ」が13日から「最高の食卓」に、17時台の「さすらい刑事」が「ザ・刑事」に変わります。以上です。

◎奥寺委員長

 ありがとうございました。では講評番組についての寸評をいただきたいと思います。大島委員からお願いします。

◎大島委員

 「わが家が日本一」の方を見ました。1月1日の7時から11時という年の初めの番組。他局と比べてみると、どちらかというと気楽な番組という気がしました。最初からは見なかったんですが、グランプリは大阪の床屋さんでしたよね。非常にありふれた床屋さんの家の中が実は聚楽第や大阪城になっていました。大広間があり、奥さんが淀君のようなかっこうをして、これは非常に笑って見れました。元旦の7時から11時という時間帯は、前夜遅くまで起きていて、ひょっとしたらこういった講評番組にでもならない限り、朝寝坊している時間帯ですので、作り方が難しいかなと思いました。そういった意味では気楽な作り方で良かったのかなと思いました。以上です。

◎大堀委員

 私は「みちのく美人の里紀行」を見ました。この題の通り、色々な美人の産地を歩くといったところは非常に興味のある企画だと思いました。ですが、ちょっともの足りなかったような気がします。あまり難しく考えないで、人それぞれに美人だなと思えば良いのかなとも思うんですが、先程もちらっと出ていましたが、美人というのは時代によって、あるいは土地によって、人の見方によって違いますよね。色々な基準というものがあります。あるいは素顔なのか、化粧をしている顔なのかとか色々考えると、あまり変なことは考えなくてもいいのかなと思ってみました。

 ただ角舘でしたか、美人の理由の一つに玉川温泉の酸性湯があるのではないかということでした。

 あちこち取材、撮影等で色々苦労なさったと思うんですが、何かもうちょっと考え方があってもいいかなと思いました。以上です。

◎佐々木(明)委員

 私は「みちのく美人の里紀行」の方を見ました。美人と一口にいっても時代の価値観とか人それぞれの価値観があるので、たいへん難しい題材を扱っているのではないかと思いました。リポ-タ-の三波豊和が結構コケティシュというか三枚目な感じで、サラッと紹介していてよかったと思います。北から南に向かって各地の美人を紹介するという構成でしたが、南下していくにつれて化粧が濃くなっていくというかうまくなっていくというか。弘前の電車の中で女学生さんを取材したのが最初だったので、素顔の人からだんだん最後の方はきっちり化粧をしてファッションもきめてというふうになっていました。逆に各地の美人の特徴を表しているというふうな気もしましたが、これは後で詳しく考察して見る価値があるかと思います。各地それぞれ楽しく紹介していただいたのですが、最後の仙台は番組中でも言っていましたが、昔から美人がいないといわれていましたし、私もそう思っていましたが紹介したのも主にモデルクラブのモデルさんだったので、やっぱり美人を探したのだけれどいなかったのではないかと思いました。美人に関して目の保養をさせていただきました。以上です。

◎佐々木(友)委員

 「豪邸・珍邸」のほうを見て、古代はこんなだったのかと思ったり、古い校舎を家にするなんて、すごく贅沢なことだと思ったりしました。見ている人は皆さん心のなかで自分の母校はどうだっただろうと何年も前にさかのぼる機会をもらったんだろうと思います。使い捨てのようにされている公民館というものが、私たちの地域にもありますが、こんな使い方があったんだということと、それを外国人がやっているということを見て、まいったなと思いました。私たちはよく発想の転換をしようとか、創意工夫をしようとか口では一生懸命言っていますけれど、形にしてこういうふうなことができる人がいるということは改めて反省したり、豊だなと思ったりしました。何百年も前から宝を守っている人がいて、実際に私の家には宝ものってあったかなと改めて家の中を見回したりしました。すると家なりの小さな宝物もいっぱいあって、それを子供たちにつないでいけるのかなと考えました。

 総括的に、人の夢っていうのはこんなにたくさんあって、人生を豊にすることもできるし、こういう機会でもないとそういうことも考えなかったのではないかと感じました。

 「美人の里」の方は昨日夫と改めてビデオを見ましたが、そういえば秋田の男の人は目鼻立ちが良くて、結構良い男だったと夫が言っていました。いい男のいるところにはいい女がいるんじゃないかということで、そういう考えもあるのかなと思いました。以上です。

◎大橋副委員長

 私も両方見ました。「豪邸・珍邸」の方をお話したいと思いますが、ずいぶん色々な家があるものだなと思いました。家を作るということに対する、その人の思い入れの深さというかこだわりというか、こんなにも考えて家を作っているのかということに感心しました。全部見ることはできなかったのですが、非常に感心を持ったのは、お城のような家を作ろうという人が何人かあの中にいましたね。約2千坪の畑を潰して、お城のような豪邸を建てた人もいました。びっくりしました。そういう人がいるかと思うと、18年間新聞配達をやって、自分の夢を実現するため、すべて手作りの私たちから見れば、お粗末な、木造造りのお城を作っている人もいました。そのご主人は、私は秀吉の生き方に学んで、真似たと言っていて、秀吉が小さい頃、こういうような所で育ったのではないかと思われる、まぁあまり立派ではないお城を作っていました。これは本当に思い入れがあると感心しました。たいへん楽しく見させていただきました。

 岩手県の曲り家につきましては、今も見たんですが、自分でよく知っているせいか、他の家のようにあまり感じることはありませんでした。

「美人の里」の方は今の時代はどこの美人も特徴というものはそうはないのかなという気持ちで見ました。以上です。

◎箱崎(敬)

「美人の里」を全部見ました。何故東北に美人が多いのかという、歴史的な背景を探るという番組でしたが、全体的には歴史的背景という面では物足りなかったという感じを持っております。先程もでましたが、日本海側の雄物川流域に美人か多いのは、金属や酸性の強い玉川温泉のお湯が川に流れこんで、米や飲み水にも影響して、肌の白さに関係するだろうというコメントがあったぐらいで、せっかくその道の研究者がゲストで出ているわけですので、もう少し突っ込んだ見解の披露でもあればなと思いました。まぁ正月番組ですので理屈は二の次で、あまり深く考えないで、気楽に見れればいいのかなという感じで見ました。

 ただ気になったのは、「仙台はブスの産地」という表現があったわけですけれど、これは如何なものでしょうか。仙台の人々はどのような気持ちで受けとめたのかということが気になりました。もう一つはリポ-タ-が色々な人を訪ねてインタビュ-するわけですが、雫石でお目当ての人を探すのに、役場の社会福祉関係の人でしょうか、そういう人が成人式のアルバムで探していましたが、ああいったものを出して、紹介するという取材のやり方を画面に出したりするのは、問題がないのでしょうか。ああいう公的な人が、どの人が美人だとか、どこに勤めているだとかという紹介をするわけですが、ああいうやり方はどういうものかと疑問を感じました。「美人の里」の方は以上です。

 「豪邸・珍邸」のほうは途中まで見ましたが、こちらの方が正月番組ですので、理屈抜きにおもしろい番組だったと思います。以上です。

◎桑折事務局長

 「ブス」という表現は、放送禁止用語ではないのですか。

◎横舘報道制作局長

 放送禁止用語ではないと思いますけれど、扱い方ですよね。人を蔑視するような使い方をしたら、まずいですね。

◎盛内委員

 ただ「ブス」というだけだったら、いいと思いますが、「仙台は」と場所を特定しているのはちょっと考えものです。

◎大橋委員

 ただ、私は聞いていて思ったんですが、言ったほうが、「自分たちはブスと呼ばれていますが、そうじゃない」と否定的な使い方をしていたように思いました。だからいいのかなと思いましたが。

◎河邊営業局次長

 言われた人がどう判断するかで、いいか悪いかが決まりますからね。

◎桑折事務局長

 それから役場の社会教育課の係長さんが成人式の写真の中から美人を選ぶというのは確かに問題があるかと思います。ただ番組を作る側からすると、おそらく客観性を持たせる為に選んでもらったという意図からきたのではないかと思います。

◎箱崎(敬)委員

 ただ、その選んでいる場面の画面がでるものですから。どうやって選んだのかがわからないならまだしも。

◎箱崎(安)委員

 私は「豪邸・珍邸」の方を見ました。元旦の生番組でよく全国を網羅したものだと思いました。ビデオを撮って、3日間かかって見ましたが、あれはおよそ32箇所ありますね。よく集めたものだと思いました。画面にお正月の行事などが出てきて、お正月らしい番組だなというのが第1印象です。

 それから2番目の印象として、建物を作るときのあの人間のロマンというのはすごいですね。それからその家族が温かくそれを理解しているというのを感じました。特に青森の夢の手作り城なども子供たちが父親のことをバックアップしていて、非常にアットホ-ムな感じがしました。ハ-ドな部分というのは男のロマンなのですが、ソフトな部分というのは家族だなと感じました。

 3番目の印象はレポ-タ-の取材の方法なんですが、さっきも映っていた西村さんみたいな地方局のアナウンサ-が取材するというのは、真面目にロマンに触れているような気がしていいですね。タレントがギャ-ギャ-騒いでいるのは、少しいただけないような気がします。

 何しろあれだけのものをよく4時間にまとめたなというのが実感です。以上です。

◎盛内委員

 私はどちらも見ました。元旦の番組としてはかなり苦労して、よくできているなと思いました。それぞれの話題ごとにある程度の説得力がありました。

 遠野の千葉家ですが、私は遠野生まれなので関心を持って見ました。昔、遠野の殿様であり同時に盛岡南部の家老職を勤めていた方があそこを通ったとき、あの家を見上げて、「私もこういうところに城を持ちたいな」とおっしゃったという伝説があるぐらいで、曲が家そのものも立派なんですが、場所がたいへんすばらしいです。

 それから「美人の里」の方なんですが、皆さんがお話になったように、歴史的に地理的に美人の考え方が違っているのかなということは感じますね。やや角張った顔の美人が多い所もあれば、うりざね型の美人が多い所もあるとは感じます。

 先程お話がありましたように、役場の方に美人を紹介してくださいといったやり方は、ちょっとどうかなと思いました。こういう例があるんですが、遠野に「あけがらす」というお菓子があります。それは何軒かの店で作っているんですが、遠野の市役所にどこが一番おいしいのですかと聞いたんです。ですが、絶対に言ってくれませんでした。それは立派でしたね。感心しました。その例から言えば、雫石町の社会教育課ではテレビに頼まれて好意的にやってくれたことではあるけれど、ちょっと考えなければならないという面もあるのではないかと思いました。以上です。

◎山口委員

「豪邸・珍邸」を見ているうちに、番組の作り方がどうのこうのよりも事実の強みといいますか、びっくり・あきれる・これはなんだというようなものが出てきましたね。あとで考えますと、右と左、西と東という対局のテ-マが実はあったんですね。それを知っていれば良かったんですけれど、それどころではなくて、画面を見ていてびっくりということのほうが多かったと思います。ただ、最後のコメントにもあったかと思うんですが、家というのは家族で支えられている、要するに親父がそれぞれ勝手なことばかりやっているわけですが、それを家族がよく理解していて、画面の中でも、家族の満足そうな顔を見ることができました。それから最終的には賞が贈られますよね。アイディア賞が沖縄、こだわり賞が青森で、ほのぼの賞が愛媛の90才のお婆ちゃん、それからグランプリが東大阪の床屋さんというふうになりまして、必ずしも変な贅沢さというわけではなくまとめたという感じでして、良かったと思います。

 「美人の里」の方も見ました。今、役場のお話がでましたが、私はあるいはご愛敬でわざと役場へ行って見せてもらったのではないかとも思いました。要するに建物は立派ですけれど、意識は村意識というところがあって、我が村では誰が美人だぞというようなことを、役場の人が代わりに真面目そうに言っているということが面白いところなのかなとも思いました。以上です。

◎奥寺委員長

 ありがとうございます。

 では次に移りまして、菊地技術局長の方から文字・デ-タ放送についてご説明があります。

◎菊地技術局長

 それでは説明させていただきます。お手元のプリントをご覧ください。

 当社としても、文字・字幕放送、デ-タ放送の計画がありました。テレビ朝日系列で今度、系列をあげてやるということです。免許をやはり取得しなければなりません。12月19日に、東北ブロックの系列6県が集まって、4月1日を目指して合意したわけです。作業を進めていまして、今、本申請に取りかかっていて、今週出す予定になっています。これから文字・字幕・デ-タ放送についても先生方にもご理解いただいて、審議をお願いすることになります。

 それで、番審の先生方に諮問しなければいけないのは、2ペ-ジ目にあります。文字多重放送とデ-タ多重放送の番審基準、それから、編成に対する基本計画というものですが、こういうことで、岩手朝日テレビは、文字・字幕・デ-タ放送を編成して、こういうコンセプトを持って放送したいということが書いてありますので、読んでいただきたいと思います。細かいことは、この後ビデオを見ていただいて、どういうものかということを、画像で見ていただきたいと思います。

 デ-タ放送と文字放送の違いというのは、文字放送についてはNHKもやっているので、目にしている方もいらっしゃるかと思いますが、デ-タ放送については初めてと思いますので、ちょっとお話します。字幕放送については、いまの放送の補完ということで、聴覚障害の人の為に画面のなかに映画のようにス-パ-インポ-ズするもので、これは、法律的にも義務化されました。文字放送については義務化はされていませんが、マルチメディアにともなって色々な情報を出さなければいけないということで、スポ-ツ、報道、教育とか色々の分野にわたります。細かいところは競艇のオッズとかいう情報も含まれていますが、報道については電子新聞的なことで、テレビだと見たいときに見られないということが、文字放送だとそこを選ぶことによってすぐ、ニュ-ス、天気とかいうのを見ることができます。

 デ-タ放送も同じく、報道、スポ-ツ・教育その他細かいところまでありますけれど、デ-タ放送の場合は、今現在ですとパソコンに専用のボ-ドを置きまして見ることになります。文字放送と同じような見られるんですが、さらに深めまして、インタ-ネットと結びまして、さらに細かい情報を得ることができます。例として、通販とか、旅館の情報をデ-タ放送で探して、さらに細かい値段とか設備とかいったものをインタ-ネットにつないで予約するとか、問い合わせすることができます。

 文字放送の場合には、一方的に放送されているのを見るだけなんですが、デ-タの場合はこちらから働きかけができるわけです。身近に皆さんの生活に役立つのではないかと思います。

 まだデ-タ放送自体は新しいものですから、これからどういう風に発展していくか、わからないですが、系列をあげて、多岐にわたった放送をしたいと思います。最初はテレビ朝日で作られたものをやって、将来的には自社で制作して、地元のデ-タも入れたいと思っています。4月1日に開局を目指したく、ひとつご理解いただきたいと思います。

 細かいことは、ビデオを見てもらいます。以上です。

◎桑折事務局長

 ちょっと補足しますが、番組審議会の先生方に、これまでの番組審議のほかに、文字放送とデ-タ放送が加わるということになりまして、改めて委任状を準備させていただきたいと思います。

◎奥寺委員長

 それでは貴重な資料をいただきましたので、勉強させていただきます。ありがとうございます。

 この資料の通り進むんですか。

◎菊地技術局長

 そうですね、4月1日までに免許を取得できる予定で作業を進めています。

◎奥寺委員長

 失礼ですが、やはりいくらか投資するんですか。

◎菊地技術局長

 投資は最低限ということで、制作は当面は東京からもらいますのでいいんですが、機械は買わなければなりません。

◎奥寺委員長

 では局の方から次回のの開催日、及び議題について説明願います。

◎桑折事務局長

 次回の開催日は2月27日(金)、議題は毎週月曜日から金曜日、夕方6時30分からの「IATス-パ-Jチャンネル」でお願いしたいと思います。

7.審議機関の答申又は改善意見に対して取った措置及びその年月日

 議事録をキ-局と系列各局及び関係機関に送付した。

8.審議会の答申又は意見の概要を公表した場合におけるその公表の内容、方法

 当日夕方の「IATス-パ-Jチャンネル」の中で、審議の情況を1分15秒にわたって紹介した。また、翌日(1月23日)付の朝日新聞岩手版に同じような内容の記事(25行)を掲載した。

9.その他