10月(第92回)
概要
岩手朝日テレビの第92回番組審議会が平成17年10月27日(木)、盛岡市盛岡駅西通の岩手朝日テレビ会議室で開かれた。
合評番組は「小学生クラス対抗30人31脚2005岩手大会」。
- チームの勝ち負けではなく指導した先生のドキュメンタリーのようでよかった。
- 番組冒頭の基本ルールの説明は分かりやすかった。会場内のアナウンスが聞こえなかったり統一して欲しかった。
- 記録より完走して良かった、というチームが多かったのが印象的でした。
- カメラアングルで走る前に全員映す所は良かった。
- 30人31脚といえば岩手朝日テレビの局を代表する番組になっている感じがする。
- 実際に指導している先生の声として「体同士が結びつくことで隣にいる友達の体温を感じ、泣いたり笑ったりと言った体感が大事」と言っている。
- 新聞やニュース番組見るのは授業が成り立たないという暗いことばかりの中でその対極で、子どもたち生き生きとしてクラスがひとつになっている。
- 優勝したチームの先生が約束で坊主頭になったところで番組を終えたのが面白かった。
- 本放送とは別に、各チームの素顔や練習風景エピソードで特番をできないか。
という意見が出た。
出席委員は、増子義孝委員長、松本直子委員、宮野裕子委員、村田久委員の4名。欠席委員は、笠川さゆり委員(レポート提出)、松尾正弘委員(レポート提出)、石井三郎委員、小田島利昭委員、高橋真裕委員、大坊忠委員の6名。
議事録
1.開催日時
平成 17年 10月 27日(木)午前11時~
2.開催場所
岩手朝日テレビ 3階会議室
3.委員の出席
委員総数 10名
出席委員数4名
委員長 増子 義孝
委員 松本 直子
委員 宮野 裕子
委員 村田 久
欠席委員数6名
委員 石井 三郎
委員 小田島 利昭
委員 笠川 さゆり
委員 高橋 真裕
委員 大坊 忠
委員 松尾 正弘
会社側出席者名
代表取締役社長 川崎 道生
常務取締役 辻 一成
監査役 斎藤 芳 朗
報道制作局長 小椋 和雄
報道制作局 中嶋 勝則
技術局長 佐々木 正樹
番組審議会事務局長 佐藤 清一
4.議題
(1)11月単発番組について
(2)番組合評
「小学生クラス対抗30人31脚2005岩手大会」
(3)次回の審議会
開 催 日:平成17年11月24日(木)
合評課題: 「週刊ことばマガジン」
毎週土曜日 7:45~8:00
5.概要
* チームの勝ち負けではなく指導した先生のドキュメンタリーのようでよかった。
* 番組冒頭の基本ルールの説明は分かりやすかった。会場内のアナウンスが聞こえなかったり統一して欲しかった。
* 記録より完走して良かった、というチームが多かったのが印象的でした。
* カメラアングルで走る前に全員映す所は良かった。
* 30人31脚といえば岩手朝日テレビの局を代表する番組になっている感じがする。
* 実際に指導している先生の声として「体同士が結びつくことで隣にいる友達の体温を感じ、泣いたり笑ったりと言った体感が大事」と言っている。
* 新聞やニュース番組見るのは授業が成り立たないという暗いことばかりの中でその対極で、子どもたち生き生きとしてクラスがひとつになっている。
* 優勝したチームの先生が約束で坊主頭になったところで番組を終えたのが面白かった。
* 本放送とは別に、各チームの素顔や練習風景エピソードで特番をできないか。
6.議事の内容
佐藤事務局長
第92回放送番組審議会を始めます。
増子委員長
それでは川崎社長、お願いします。
川崎社長
お忙しい中、お集まりいただきありがとうございます。本日もどうぞ宜しくお願い致します。
増子委員長
10月の番組についてお願いします。
辻常務取締役
11月は単発が少ないです。主なものとしてはマラソンや駅伝が多いシーズンになってきます。まずは11月6日「全日本大学対抗駅伝大会」を生中継します。そして11月20日に「東京国際女子マラソン」を中継します。11月は自社制作の単発番組はございません。
増子委員長
それでは「小学生クラス対抗30人31脚2005岩手大会」の合評に入ります。
宮野委員
コンパクトにまとまった非常によい番組でした。クラス対抗のどのチームが勝ったかではなく、指導した先生のドキュメンタリーのようで良かったです。1位と2位のチームを指導した先生がたのキャラクターがよく出ていて、その点が良かったです。
出場19チームの紹介のテロップは早すぎて見るのに苦労しました。
何チームか走ることに失敗したチームもありましたが、全チームの走りを映してあげることに意味があると思います。
3年続けて番組を見ておりますが、構成は段々によくなっていると思います。世情は暗いですが、指導する先生がたを見ているとこういったことで泣いたり笑ったり出来ることは幸せなことだなと、じっくりと見ました。出場した生徒たちは何年たってもいい経験が出来たと思うのではないでしょうか。
合評ではありませんが、土曜の午前に移動した「楽茶間」がいいですね。時間帯が良いですね。内容も朝見たほうが良いものですし。矢部アナが地元に溶け込む様子も良いですね。元気があってとても気に入っています。
村田委員
私の地元の小学校が準優勝したので、周りでも番組を見た人が沢山いました。
番組冒頭の基本ルールの説明が分かりやすかった。矢田アナの会場アナウンスの声が聞こえたり聞こえなかったりだったのが気がかりでした。統一しても良かったかも知れないですね。
今回はドラマ性がとてもあったと思います。転倒した2チームは涙を誘いましたし、記録よりも完走して良かった、というチームが多かったのが印象的。やり遂げたという感動が滲み出ていたことに感動しました。また、カメラアングルが良かった。走る前に全員を映す所などは、知り合いが出てると欠かさず見ますから。
優勝したら坊主になるという先生の頭にバリカンを入れるシーンが最後にありましたね。あの構成もうまく作ったなと思います。
松本委員
限られた放送時間の中でよく網羅されていました。
一昨年、昨年とこの番組審議会で出された番組への課題はすべてクリアされていたと感じました。視聴者参加型番組には常につきまとう悩みですが、父兄は少しでも多く、大勢を映して欲しいと思うし、制作側は構成を考えなくてはいけないし。そのせめぎ合い、作り方の難しさがあると思います。トータルとしては感動的な番組であることは間違いありません。30人31脚と言えば岩手朝日テレビ、と思うくらい局を代表する番組の一つになっているなと感じました。
実際に指導している先生に知り合いがいまして、子どもたちにとってどの経験が一番大切なのかと質問しましたら、体同士が結びつくことで隣にいる友だちの体温を感じ、鼓動を感じること、泣いたり笑ったりすること、そういった体感することが大事なのだそうです。そういったことが30人31脚の影響として凄い点だとおっしゃっていたのが大変印象的でした。
ルール解説があったのは良かったです。ホームページ上の解説もとても分かりやすく工夫されておりました。
増子委員長
何度見てもいい番組ですね。同じゲームが繰り返される、単純なドキュメンタリーですが、飽きないで見ることができる。それは皆さんがおっしゃったように、一つ一つにドラマがありストーリーがあるからでしょう。また子どもたちの必死な姿に引きつけられるのでしょう。新聞やニュース番組で見るのは、授業が成り立たないとか、教室の破壊といった暗いことばかりですが、その対極ですね。子ども達が生き生きしている、クラスが一つになって達成感を得ている。それでは、出場したクラスは今の社会情勢の中では珍しい、特別なクラスなのかというと、そうではないと思います。どんなクラスでも30人31脚で走ることは成り立ち得ると思います。難しいけれども、誰しもが出来ることだと思います。松本委員が「体感すること」と言いましたが、今の教育に欠けている何かについて反省をせまるような番組な気がします。
一昔前なら、学校で騎馬戦をやったり、取っ組み合いの喧嘩をしたりして、体をぶつけあってお互いの関係を確かめ合っていた。それによって連帯感を持ち合えたりしていました。自分でも整理がつかず上手く言えませんが、これからの教育を考える番組を、30人31脚を材料にしながら作れないかという気がしました。段々に欲が出てきてしまいます。
中嶋プロデューサー
ご意見ありがとうございます。矢田の実況音の件はクリアできる問題ですので、来年の番組に活かしたいと思います。今回は決勝戦はベスト8で競う形をとることで、勝負性がありますし、勝ち負けがはっきりすることでのドラマが生まれる要素があり良かったと思います。演出らしい演出はなく、競技を撮り、それを待ち受けての切り取りをいかにやっていくかで番組を構成しております。来年は開局10周年ですので大々的にやれたらと思っております。
増子委員長
それでは次回の予定をお願いします。
佐藤事務局長
次回は11月24日(木)です。
合評番組は「週刊ことばマガジン」です。
増子委員長
それでは終了します。ありがとうございました。
レポート提出
笠川さゆり
番組審議委員となってから、30人31脚は毎年見ていますが、画面から伝わってくる会場の臨場感(子ども達の笑顔・涙、父兄の熱のこもった応援など)どれをとっても良く映し出されていたと思います。
当日の様子だけでなく、前年の回想シーンや転校していった生徒との絆、市町村合併など、いろいろな方面からもとらえていたところも良かったと思います。
スポーツ中継の難しいところだとは思いますが、実況が喋りすぎるとうるさく感じるときもありますが、この番組内では実況の矢田さんの声が少なく、聞こえないのもスピード感など多少物足りなさを感じました。
松尾正弘
毎回、子供たちの一生懸命な姿に泣かされてしまいます。今回も開始早々、転んでしまったチームの悔し涙を見て、早速もらい泣きしてしまいました。
カメラワークが素晴らしい。レーススタートからゴールまでの10秒足らずで、横斜め、正面、顔のアップ、足並みアップ、観客席まで映している。また、9秒台で走るチームの場合、画面からもその速さが伝わってきた。
どんなスポーツでも愛着のあるチームや選手がいるといないでは観戦の際の熱の入れようが違ってくる。レースごとに短く入る、先生や生徒のコメント、うれしかったり悔しかったりの表情をとらえることで、各チームに愛着がわいてくる。トーナメント後半では本当にどのチームにも勝たせてやりたい思いで観た。
優勝した滝沢第二小学校の先生が、約束どおり坊主頭にされるところで番組を終えたのも面白かった。
関東地方では、全国大会本放送以外にも、特番や直前特集を組んでいるようだ。岩手でも本放送とは別に、各チームの素顔や練習風景、エピソードなどで特番を放送できないか?一時間に全てを収めるのは物理的に無理だと思うので。
7.審議機関の答申または改善意見に対してとった措置
特になし
8.審議機関の答申または意見の概要の公表
10/31付 朝日新聞岩手県版に審議概要を掲載。
系列各局に議事録を送付。
本社受付に議事録を常備、閲覧に供す。
インターネットホームページに掲載。
9.その他の参考事項
特になし
10.配布資料
◎ 11月度単発番組編成予定表
◎ 10月岩手地区視聴率
◎ 8、9月視聴者応答記録