放送番組審議会

10月(第2回)

概要

 議事に先立ち、原田利夫前委員に代わって、新しく委員に就任したアサヒビール岩手支店長の大島正蔵委員があいさつ。

「IATきらめきワイド」の講評では、「新人スタッフの活気を感じる」「構成がよく考えられている」「特集ヨーナーがいい」などの評価の一方、「アナウンサーが固い感じ」「画面が暗い」などの厳しい指摘もあった。

議事録

1.開催日時       平成8年10月28日(月)午前11時

2.開催場所       株式会社岩手朝日テレビ本社会議室

3.委員の出席
           委員の総数      12名

            出席委員数      8名

 出席委員の氏名
    奥寺一雄委員長、大島正蔵蓑員、大堀勉委員、佐々木明子委員、
    箱崎安弘委員、盛内 政志委員、山口徳治郎委員

 欠席の委員
    大橋瑠璃子委員、佐々木友江委員、瀬戸内寂聴委員、三好京三委員

 会社側世席耆
    桑折常務取締役、升谷業務局長、横舘報道制作局長、菊地技術局長、
    河邊業務局次長

4.議題
    (1)11月の番組編成について
    (2)「IAT きらめきワイド」を視聴して
    (3)次回の開催日および講評番組について
    (4)その他

5.議事の概要
 議事に先立ち、原田利夫前委員に代わって、新しく委員に就任したアサヒビール岩手支店長の大島正蔵委員があいさつ。
「IATきらめきワイド」の講評では、「新人スタッフの活気を感じる」「構成がよく考えられている」「特集ヨーナーがいい」などの評価の一方、「アナウンサーが固い感じ」「画面が暗い」などの厳しい指摘もあった。

6.議事の内容

11月の番組編成について

◎升谷業務局長
 基本番組表のなかで、前回説明しなかったものに「テレコンワールド」(55分番組)があります。土曜日を除いて、月曜から金曜が5:30から、日曜は24:55からです。
 まず、単発編成スケジュールからです。
 1日の13:00は、「邦子がタッチ!熱血24時間炎のチャレンジ宣言直前スペシャル」(55分)があります。レギュラーの土曜サスペンスはお休みです。
 2日の18:00からは、岩手朝日テレビの開局によってテレど朝日系列24局ネットワークが完成したのを記念して、「熱血27時間炎のチャレンジ宣言」を放送します。
 4日は、広島HOMEテレビ制作のドラマスペシャル「トンボの国」、6日はANN報道特別番組として米国大統領選が入ります。
 11月は奇数月ですので、10日から「大相撲ダイジェスト」が入ります。九州場所の取り組みをダイジェスト版にして伝えます。
 12日から22日までは、「スーパーチャレンジバレー」をゴールデンタイムに中継します。これは世界六ヶ国のナショナルチームが参加して東京と大阪で開くワールドスーパーチャレンジバレーボール大会を扱うもので、17日は、第18回東京女子国際マラソンを12:00から14:55まで中継します。
 23日の16:00から、全国高校柔道選手権岩手県大会をIATの自主制作番組として、編成します。これは、17日に県営武道館で行われる試合の模様を、録画で放送します。
 さきほど申しました、「27時間テレビ」に付随いたしまして、系列ネットワークの完成を記念して、「GUPA’96」が、臨海副都心の有明イベント広場で開かれます。系列各局が,、特産品、観光資料、伝統芸能などを披露するブースを用意します。

IATきらめきワイドについて

◎奥寺委員長
 まず「局側からこのニュース番組がどのようにしてつくられているのか、番組のねらいは何か、といったことを話してもらいましょう。報道制作局長お願いします。

◎横館報道制作局長
 IATきらめきワイドは、毎週月曜から金曜の午後5時半から30分間のニュース情報番組です。
 番組のねらいは、第一に県内他局の夕方ニュースは午後6時以降に放送されますが、私共は30分早くニュースをお届けします。また、局のキャッチフレーズが「いつもすぐそば」であり、身の回りの、生活に密着したニュースを真っ先に取り上げることです。
 内容は、その日に起きたニュースを何項目か並べ、日変わりの特集もの、天気予報、地元の岩手日報と朝日新聞夕刊を紹介するコーナーがあります。
 開局してすぐにO-157問題が起き、つづいて総選挙に突入したため、この構成が崩れていますが、11月は落ち着いてくると思われます。
報道制作局員は13人、そのうち9人が新卒・新人ですので、毎日の作業は苦労の連続です。10月23日に放送いたしました、きらめきワイドのテープを用意しました。ご覧いただいたのちに感想をお聞かせください。(VTRを再生)
この日は、トップに交通事故をもって来たのは、このところ死亡事故が異常に多くなっているためです。二つの事故をとりあげ、1分40秒と時間もたっぷりとりました。ニュースのあと、特集コーナー、お天気情報、きらめきクリップと一通りそろっています。

◎奥寺委員長
 それでは、順番に委員のみなきまからご意見をお聞き致します。なお、意見はきらめきワイドに限らず、番組全体にわたって結構です。

◎大島委員
 この時間は、まだ職場におり、なかなか見る機会がないのが残念です。この日の編成を見ると、交通事故を最初にもって来たのは、大変よく考えたことだと思います。ただ、二つの事故の絵が重なって、それぞれの特徴が出ていない印象です。

◎大堀委員
 きらめきワイドは、時間、構成ともいいと思いますので、このまま続けて行くべきです。
 このほかで気が付いたのは、久米宏さんをしばらくぶりに見て、非常にはきはきしていて、いい印象を持ちました。
 また、最初だからといったら、言い方が悪いかもしれませんけど、活気に満ちているという印象を受けています。
 それから、番組の間にちょっと入る「ふるさと点描」ですが、あれは非常にいい。恐らく岩手県内だけのもののようですが、全国的に行かないのかなあ、と思います。あれは、スポンサーをつけていないのですか。

◎升谷業務局長
 開局して間がなく、スポンサー事情が思うに任せないということがあります。空いている時間を使って、局のイメージをどうやって上げるか、ということから考えた企画です。
◎佐々木(明)委員
 ニュース番組きらめきワイドを他の局より早くやるというのは、大変気合が入っていると思います。ただ厳しいと思うのは、他の局も夕方のニュース時間を繰り上げて来たことです。時間が早すぎて視聴率に響くことはないのですか。これまで、視聴者はローカルニュースは6時半からと、慣らされていますから。

◎升谷業務局長
 地元では、私共が最後発ですので、編成そのものにどういう特色を出すか、をまず考えました。各局とも、18時からネットニュース、30分後にローカルニュースという定番的な番組編成の形が決まっています。
 普通、17時30分からはアニメを置くんですが、子供の時間と決めてかかっていいのか、ということもあります。奥様方、学校から帰った高校生、大学生がいる時間です。
 札幌テレビが草分けですが、全国あちこちで、夕方30分あるいは1時間くりあげた自主番組を始め、成功しております。岩手でも新しい時間の開発を考えてもいいのではないか、という発想です。

◎佐々木(明)委員
 個人的な感想ですが、キャスターの方々が新人ながら頑張っているのはよく分かります。いまは、ちょっと肩に力が入っていますが、目がこわいのがどうしても気になります。顔が笑っていても目がこわい。
 テレ朝のカラーならいいのですが、番組の色調がメリハリがききすぎているというか、暗く見えるんですがどうしてでしよう。

◎菊地技術局長
 新しいカメラを使っていますので、画面のシャープさは、他局より際立っていると思います。画面の明るさも定常のレベルで送出しています。ソフトフォーカスではないので、そう見えるのかも知れません。

◎箱崎(敬)委員
 県内ニュースは、他局も同じようなものではないか、と思っていたのですが、特集コーナーはなかなかいいものがありました。特に印象的だったのは、宮古海員学校のカッター訓練です。リポーターが実際に乗船して、体験して見せたのは良かったですね。
 ひとつ気になったのは、ワインづくりの話題がありましたが、宮城県が舞台であることでした。本県には大迫というワイン産地があるのに、残念です。
 夕刊紹介のきらめきクリップは、地元紙、中央紙の速報として興味深い。
 全体的には、始まったばかりなので、新鮮な感じです。アナウンサーも段々と固さがとれてくると思います。

◎箱崎(安)委員
 私は仕事の関係で、ほとんど見る間がなかったのでビデオを撮りました。宮古海員学校のカッター練習は私もいいと思いました。それと総選挙の開票目特集で岩手大学の先生が解説をしていましたが、あれもよかったですね。
 逆に残念だったのは花巻空港の避難訓練の報道です。三年以上前の事故ですが、原因とか避難に協力した乗客の話がほしかったですね。
 「いつもすぐそば」というキャッチフレーズは、非常にすばらしいと思います。私も岩手に住んでいながら岩手のことはよく分からないんです。例えば、地方振興局ではいろいろな事業を地域起こしとしてやっていますね。こう言ったものを紹介するのもいい、と思います。
 最後になりましたが、お天気情報に出てくるお嬢さんの笑顔は素晴らしい、と思います。

◎盛内委員
 私のような高齢のものには午後5時半は、大変いい時間です。ローカルニュースのなかで一番早いので、なるべく見ています。朝日新聞と岩手日報の夕刊を見せる、きらめきクリップは新しい試みで、興味があります。
 やはりまだ、慣れていないアナウンサーも目立ちます。たしか、8日のことですが、ダリ国連事務総長の更迭のニュースがありました。一方のアナウンサーが「こうそう」と読んでしまい、女性アナがちょつと小さな声で「こうてつ」といって訂正したのはよかったですね。その翌日には、男性アナが正確にいっているのに、女性アナが間違って直して、いわば訂悪をしてしまったこともあった。
 しかし、スタッフの皆さんは、これから勉強をして伸びて行ってほしい、と思います。それから、委員長別のことを話してもいいですか。

◎奥寺委員長
 はい、どうぞ。

@盛内委員
 時代劇のことですが、どこまでウソが許されるか、です。歴史の勉強をするために時代劇を見る訳ではありませんが、許容範囲はあると思う。遠山の金さんなど奉行職がチヤンバラをして、捕り物をするのは本来はいかがとは思うが、まあ見逃せる。
 「暴れん坊将軍」ですね。八代将軍吉宗が夜な夜な町を徘徊し、酒を飲む。悪を懲らしめ、事件を解決する。たいてい峰打ちにして人を殺してはいないことは分かるんですが、将軍職がじかに捕り物をするというのは、ちよっとどうか竺思います。

◎山口委員
 私も、午後5時半という時間はちょっと見ることが出来ません。しかし、時間を早めたこと、地域ニュースを最初に持って来たことは大変いいことだと思います。
 きょうの交通事故のニュースも大事なポイントをついています。それから、本来のニュースという範囲からはずれるかも知れませんが、問題提起をする部分があってもいいのではないか。
 例えば、2項目目の総選挙です。選挙区についてはくわしく触れていますが、比例区はどんな動きなのか。まあ、ひとまとめには出来ないかも知れませんが、問題提起をする姿勢が必要と思います。開票日の解説者として、岩手大学の教授を起用したのはよかったと思います。

◎奥寺委員長
 さまざまなご意見ありがとうございました。皆さんの講評は、いわば文珠の知恵です。ぜひ活かしてほしい、と思います。

◎桑折事務局長
 三好先生から、ファクスが届きました。急なご用事のため、出席が難しくなった、とのことです。
 来月の課題番組は、今月に続いて自主制作ものにさせてください。毎週土曜日の午後に放送しております「宮尾すすむの出前カラオケ」でお願いしたいと思います。
 次回の開催日ですが、11月28日ということでお願い致します。

(審議内容以上)

7.審議磯関の答申又は改善意見に取った措置
 特記事項なし。

8.審議会の答申または意見の概要公表
 特記事項なし。

9.その他の参考事項
 なし。