11月(第3回)
概要
12月23日から1月5日までの年末年始の特別番組編成について説明、意見を聴いた。
視聴率は、スタート時の10月はゴールデン、プライムタイムとも1ケタ台だったが、11月に入って2ケタ台に乗った。
講評番組の「宮尾すすむの出前カラオケ」については「各地に出かけて収録、地域密着タイプの番組として親しみが持てる」「番組の中でもっと地元の話題を取り上げた万がいい」との指摘があった。
議事録
1.開催日時 平成8年11月28日(月)午前11時
2.開催場所 株式会社岩手朝日テレビ本社会議室
3.委員の出席
委員の総数 12名
出席委員数 10名
出席委員の氏名
奥寺一雄委員長、大橋瑠璃子副委員長、大島正蔵委員、大堀勉委員、
佐々木明子委員、佐々木友江委員、箱崎敬吉委員、箱崎安弘委員、
盛内政志委員、山口徳治郎委員
欠席の委員
瀬戸内寂聴委員、三好京三委員
会社側出席者
蓮見専務取締役、桑折常務取締役、升谷業務局長、菊地技術局長、
河邊業務局次長、佐々木(貴)報道制作局員、中嶋報道制作局員
4.議題
(1)12月、1月の番組編成、年末年始の番組編成について
(2)「出前カラオケ」
(3)次回の開催日および講評番組について
(4)その他
5.議事の概要
12月23日から1月5日までの年末年始の特別番組編成について説明、意見を聴いた。視聴率は、スタート時の10月はゴールデン、プライムタイムとも1ケタ台だったが、11月に入って2ケタ台に乗った。講評番組の「宮尾すすむの出前カラオケ」については「各地に出かけて収録、地域密着タイプの番組として親しみが持てる」「番組の中でもっと地元の話題を取り上げた万がいい」との指摘があった。
6.議事の内容
◎蓮見専務
今日はお忙しいところおいでくださってありがとうございます。日頃は岩手朝日テレビに対して色々とご協力いただきましてありがとうこざいます。
おかげさまで我が社も開局して2ヶ月がたちましたが、開局時の放送事故とか人為的なミスによる事故というのがほとんどありませんでした。他局に比べて画像が明るいとお気付きでしょうが、NHKのBSとほとんど変らないとお褒めの言葉をいただいております。これも最新鋭の放送機器のおかげです。
視聴率につきましては、岩手地区におきまして、4局目の私どもの局が、いかに先発3局の中に割り込んで行けるかに大変な不安を抱きながら結果を見たわけです。新局の場合特にテレ朝系ですと6ヶ月ぐらい経たないと、ゴールデン・プライムとも2ケタというのに乗らないのですが、幸いIATの場合は、2ヶ月目の11月の1週目から11%、12%台という結果が出てきました。系列新局の中では驚くほど早い結果です。しかし、個々の番組では大変ばらつきがあります。その点についても色々とご意見をいただきたいと思います。
◎奥寺委員長
それでは議事に入らせていただきます。最初に12月、1月の番組編成について、局側から説明があります。
◎升谷業務局長
手もとに青いタイムテーブルがあります。これには抜けておりますが、恒例の大相撲ダイジェストがあります。1月12日が初日で、最終日が26日です。
それから部分的に番組の変動、小さいものですが、月曜から金曜の10時30分からビューティートークというものがあります。これが1月7日からということになります。それから深夜の25時台、「オ・ト・ナにして」が水曜日にあります。
次に年末年始の特別編成に入りたいと思いまず。
まず、私どもが自圭制作する番組は、1月2日の朝7時30分から30分間、「知事放談」があります。新年に当たって岩手県知事に21世紀を見据えての県政を語ってもらおうということです。
それから11時は「蔵めぐり特集」というのがあります。これは系列の東北ブロックの6局とテレ朝の7局で、共同制作セールスで行う年に1度の作品です。今年は東北6県の由緒ある蔵を見てみようということです。リポーターは織作峰子さんというプロのカメラマンです。
15時からは「瀬戸内寂聴スペシャル」があります。これは新春特別番組として「寂聴さん大いに語る」という題で今制作を急いでおります。瀬戸内さんは、いま源氏物語を訳されていまして、最近こエッセイ集「無常に生きる」も発表されておりますが、その辺のところも材料にしながら寂聴さんの考え方を大いに語ってもらおうということです。司会を務めるのはモーニングショーで活躍しておりました、江森陽弘さんです。この3本が自主制作です。
年末年始の12月23日から1月5日までの要点だけを簡単に説明したいと思います。
順を追ってまいりますと、23目10時30分から「PMF青春のアリア」。北海道テレビ制作の番組です。そして20時は「ネイチャリングスペシャル」。海抜0メートルの熱帯から高度45皿メートルのヒマラヤ奥地まで幻の巨大な花を求めて、榎本孝明,宍戸開が別々のルートで大自然に迫ってみようという内容です。ナレーターには樹木希林を起用しております。
それから24日のクリスマススペシャルは「今夜だけのラブソングス」ということで矢沢永吉、稲垣潤一、藤井フミヤが世界各地のクリスマスシーンを背景にして歌います。
26日の20時台に映画「大失恋」があります。これはひとつの遊園地を舞台にして「8組のカップルが同時進行的に進める恋愛ストーリーです。
28日の15時30分から、サッカーJリーグユース選手権大会があります。これはあすのJリーガーを目指す若さサッカー選手たちの19チームが参加します。
29日は9時から11時45分まで「感動のスポーツスペシャル」というのがあります。これは野茂、イチローなどを語ってみようというものです。それから18時30分「緊急生放送、年の瀬大都会24時間」。これは好評の瞥察追跡ものです。
12月30日は12時から「全国おもしろニュースグランプリ」があります。今年が9回目です。系列26局のそれぞれの局が取材した1年間の中で面白いものをそれぞれ自薦で出しそれを集めて審査して、グランプリを争うというものです。私どもは報道制作よりNG部門で出品しております。そして深夜25時からは「朝まで生テレビSP」があります。
31日は21時から「超ゆくとし来るとしTVタイムカプセル電リク生放送10時間SP」。これが今年の年末年始の超目玉です。
1月1日元旦は「系列共同制作目本一大賞」があります。系列各局が共同制作するもので各地からそれぞれ日本一といえるものを取材します。岩手朝日テレビからは日本一の餅つき大会を出すことになっています。12時から17時までは「1億3000万人のビッグチャンス世界で一つの豪華お年玉スペシャル」のあと、21時から「世界の超人伝説」というのがあります。司会は島田伸介です。
そして2日の「新春スペシャルお宝拝見」はスターのお宅を訪ねるものです。21時からの「味いちもんめ」はスマップの中居が出ています。それから「ローズボール」。当系列は昔からこのアメリカンフットボールをずっと正月中継しています。今度も衛星中継で放送します。
3日は、「徹子の部屋お正月SP」。24時から「クラシックスペシャル」。
4日は「朝だ生です旅サラダ」。これはレギュラーですが京都とケニアを結んでみようというものです。14時の「上沼おしゃべりクッキング」は、これはレギュラーの料理番組ですが、新春ということで、世界のおもてなし料理特集ということです。18時から大型時代劇スペシャル「弁慶」。出演は松平健、西村和彦他。23時からは「松下由樹のフロリダ紀行」。
以上が12月23日から1月5日までの年末年始の特別番組です。
◎奥寺委員長
次に視聴率についても説明があります。
◎河邊業務局次長
簡単に説明させていただきます。
10月は各局で、スペシャル番組が入りますので、若干時期がずれまして、2週、3週の視聴率結果となりました。10月の1回目は8パーセント台、2回目が9パーセント台でしたが、11月に入りまして、1週目のゴールデンで12.3パーセントになりました。10月は日本シリーズ、選挙がありまして我が系列はシリーズ中継がなかったため、非常に不利な条件でしたが、レギュラー編成の11月に入って1週目、2週目が10パーセントを越えたことで大変喜んでおります。
今後の課題としては放送が始まって終わるまでの全日視聴率アップをしなければいけない。新局ということもあって、馴染みがうすいというようなこともありまして、まだまだ視聴率が低いということでもう少し時間がかかるかな、と判断しております。
もう1つは我が社の顔であります「ニュースステーション」を少なくても10パーセント以上にもっていきたい。そして自社制作番組、レギュラー番組で夕方5時30分から30分間の「IATきらめきワイド」の企画強化を行わなければならないと考えています。
視聴率の面では大体そういうことです。
◎奥寺委員長
ありがとうございました。出前カラオケの講評に入ります。全般的な番組についても含めてコメントをいただきたいと思います。
◎桑折事務局長
その前に、局側から出前カラオケの制作状況などを説明させていただきたいと思います。
◎佐々木(貴)報道制作局員
報道制作の佐々木です。
この番組は県内各地を司会者の宮尾すすむさんがカラオケカーに乗ってまわりまして、カラオケの出前をして、その地域の人たちと交流しながら歌を楽しんでもらうねらいです。県内をくまなくまわるということで地域の人と交流を深めながら,新局IATと県民との密着したお付き合いをさせていただこうというねらいです。ロケ地の方々と宮尾さんとのふれあいが好評であると聞いています。
問題は視聴率なんですが、徐々に上向きつつありますがまだまだ数字的にもうひとつというのがありますので、番組の内容を高めるとともに楽しんでいただけるような番組をこれから作っていきたいと思います。
◎奥寺委員長
視聴率はどれぐらいだと大ヒットになるんですか。
◎蓮見専務
この時間帯(土曜日午後3時)で一番いいのが、めんこいテレビの西村京太郎スベシヤル12.2パーセント。この時間帯で7パーセント取ったら、大成功じゃあないですか。NHKでさえ2~3パーセント、IBCのゴルフ、これはレギュラーツアーのなかでは一番大きなトーナメントですが、それでも4.3パーセントですから。
◎箱崎(安)委員
視聴率のことなんですけれど、足して100パーセントになりませんよね。これはどういうことなんでしよう。
◎升谷業務局次長
視聴率の調査の仕方としては、サンプルを200とります。盛岡、花巻北上の周辺でとっています。その中でその日、その時間帯にテレビをつけているというのが分母です、世帯によっては第2、第3の受像機まである場合もありますので、誤差が出てくる場合もあります。
◎河邊業務局次長
要するに100世帯のサンプルがあるとしますと、100世帯のうちテレビをつけているのが80世帯だとすると20世帯がつけていないわけですね。その80世帯を各局が何パーセント取るかというのが問題です。占拠率は100になるんですけれどね。
◎大島委員
遠野の馬の里のときだけ見ることが出来まして、ねらいどおりの地元密着の制作になってるなあと思いました。ただ一つ、全部の曲でなくてもいいから歌詞にテロップが入ると、これを歌いたいんだよという視聴者がもう少し増えるんじゃないかと思います。
他のことでちょっと申し上げたいんですが、番組広告がありましたよね。Xファイルの番組広告を見まして、この内容がホラーっぽいんですが、その刺激的な部分が流れてましてあれは閉口しました。
◎蓮見専務
昨日、その件について言ったばかりなんですよ。社員食堂で、よくこんなの見ながら飯が食えるなあと。やっぱり食事の時間とか、時間を選んでああいう番組宣伝をかけないと。
◎大堀委員
出前カラオケの密着型という趣旨は、お年寄りの立場からしてみると、いいと思います。わたしはストレス解消に、好きですね。ちょっと見た感じでは会場で聞いている人が、あまり多くないんですね。せっかくだから、もうちょっと集まらないかなと思います。あとは撮る角度、撮り方をなんとかもうちょっと工夫すればよく見えるのではないかなと思いました。
◎佐々木(明)委員
渡り温泉の会場でしたが、応援している人の行儀がよくて淡々と進んでいくんだなと思いました。しかし、あまり盛り上がっていないという感じでした。普段個人的にカラオケに行くことを考えますと、もう少し盛り上がってもいい。カラオケっていうのは、興味があるかないかで見る見ないがはっきり分かれると思います。たまたま衣川村でやったのがあったようですが、うちの母が衣川出身ですので、昨日も親戚と電話で話していました。そういう意味では地域交流の一環となっていいなあと思いました。
出前カラオケに関してはこういったところですが、他のチヤンネルに比べて、音声が大きいような気がします。
◎菊地技術局長
コマーシャルを含めて、ちょっと高めかなと思います。1件だけ一戸の視聴者から高いという意見がありました。もうちょっと抑えたほうがいいのかと思います。調整の努力をしていきたいと思います。
◎佐々木(友)委員
審議委員という役割をいただきますと、テレビの見方がこんなに違うのかということを実感しております。一番感じたことは、口下手な岩手婦人が宮尾すすむさんのぽんぽんといった口調に乗っているということです。無表情で、口の重い岩手県人の改良につながればいいなと思っております。石鳥谷地域の婦人層に聞いてみたところ、「おもしろいっけね」といった言葉がでてました。岩手県の人々は面白いことになかなか無表情な人たちが多いので、これは幸先がいいと思います。それから、もっとIATを見てくださいという、率直なCMがあってもいいなと思います。
◎大橋委員
今回は全部見ました。渡りは出演者が少なかったのですが、江刺は大変盛況で、こういう状態が続けば面白いかと思います。全体を見てなかなか皆さんカラオケが好きなんだなと。そして歌をよく覚えていて、特に年配者に新しい時代を感じました。
二つの視点で考えたんですけれど、一つは開催地側のPRに使えば、またそういう意味のこちら側からの働きがあればいいんじゃないとか思います。その町でやっていること、会社のやっていることをPRするのにはとてもいい番組ではないかという気がします。視聴者の方からは知らないことを知るという意味もあります。出来るだけ美しいところを映して岩手県を知ることが出乗れば、見たい気になるのではと思います。もう一つは、ぺアの紹介に、もうちょうと力を入れたらという感じがしました。
◎箱崎(敬)委員
遠野はずっと見ました。面白い企画だなあと恩いました。観覧席にござを敷いたり、仮装をしたり、衣装やその土地の習慣をおりまぜてあって面白い。立派な舞台でやるのではなく、気張らないでやるってというのもいいなあと思いました。
やはり気になるのは、前の講評番組でしたが「きらめきワイド」ですね。視聴率は大相撲との関係が非常に大きいと思います。アナウンサーに少し力み、かたさが感じられます。これからよくなって行くんでしょうが。
◎箱崎(安)委員
「出前カラオケ」は、わたしもビデオをとって、4本見ました。岩手朝日テレビのコンセプトが、「いつも、すぐそば。」まさにぴったり合っていると思います。もう少し開催する町の紹介とかあれば、もっと話題性があって、盛り上がるのではないかと思います。私は宮尾すすむのやりとりというのはピンとこないんですよ。テレビでは会場からの反響っていうのは出てきてますよね。ですからリハーサル的なものがあって、会場と宮尾さんの間の雰囲気が出来上がっているのかなと思いますけど。そうであれば、始まるとき車から降りてはじっこを走ってくるのではなく、客席の真ん中を走って皆さんに声をかけながら行くというふうにすれば、会場の雰囲気も画面に出ると思います。それから出前カラオケ賞をとったカップルには、ドラマがあるような気がします。ですから、講評の時、そこにちょっと触れたらと思います。
◎山口委員
場所の設定が大変大事だと感じました。観客の表情がどこでもとてもいい。やはり生の表情は全体を盛り上げるのではないかと思います。農協の収穫祭ですとか、市町村のお祭り、企業の運動会でもいい。そんなところに押しかけて行くといいのではないかと思います。それからペアで出るのが一つの特徴ですけど、もっと掘り下げて紹介した方がいいと思います。
◎盛内委員
NHKのど自慢が長く続いている理由を考えてみますと、一つは人前で歌を歌う発表意欲のある人がたくさんいること。もう一つは司会者ですね。ユーモラスで、ほのぼのした人間性を持った人が司会者だということ。出演者と同じような立場でやっていることが長続きしている理由だと思います。それから見ますと、宮尾すすむさんはもう少しやわらかみのある司会がいいと思います。
◎奥寺委員長
収録は、どのくらい前にやるのですか。
◎中嶋報道制作局員
1ヶ月ぐらい前に撮っています。なんとか来年からは2週間ぐらい前で季節に合うようにしたいと思っています。
◎蓮見専務
この番組は口コミが大きいんですよ。番組のなかではIATがんばれとエールを言ってくれる人もいる。そういうこととか、我々のねらっているものにストレートに反応してくれるので助かります。
◎大橋委員
音響がですね、ちょっと悪いような気がするんですが。部屋のなかと外では全然違うという気がします。
◎中嶋報道制作局員
なんとかクリアにしていきたいと思います。
◎桑折事務局長
次回の開催ですが12月はお休みで、1月ということになります。1月30日にしたいと思います。それから講評番組ですが、「ニュースステーション」について皆さんにご意見をいただきたいと思います。
7.審議機関の答申又は改善意見に取った措置
特記事項なし。
8.審議会の答申または意見の概要公表
特記事項なし。
9.その他の参考事項
なし。