放送番組審議会

11月(第73回)

概要

 岩手朝日テレビの第73回番組審議会が平成15年11月27日(木)、盛岡市盛岡駅西通の同社会議室で開かれた。

合評番組は、「Yui」。

  • 「Yui」というタイトルは「結」を連想させ、県政と県民をつなぐ番組という意味あいもあり、好感が持てる。
  • 岩手県の情報やためになる事を発信しており、見たあとにちょっと得した気分になれる。
  • 番組キャラクターのYuiちゃんが良い。アナウンサーもYuiちゃんも聞き取りやすい話し方である。
  • 「Yui」は県政のPR番組なので、もっと県側がこの番組を効果的に活用してはどうか。せっかくの良い企画なのに物足りない気がして残念である。
  • 県政のPRには、テレビ向きの内容、新聞向きの内容などさまざまであるから、「Yui」で県民の声ランキングを紹介するのであれば、もっと他の切り口であったほうが良かったのではないか。
  • 技能五輪全国大会の放送は好感が持てた。来年の岩手での全国大会を盛り上げるべく、もっとPRに力を入れてはどうか。

という意見が出た。

出席委員は、増子 義孝委員長、松尾 正弘委員、小川口 柳太郎委員、笠川 さゆり委員、大坊 忠委員、高橋 真裕委員、松本 直子委員、宮野 裕子委員、村田 久委員の9名、欠席委員は、石井 三郎委員の1名。

議事録

1. 平成 15年 11月 27日(木)午前11時~

2. 岩手朝日テレビ本社・会議室

3.委員の出席

委員総数 10名

出席委員数 9名

委員長 増子 義孝 

委員 小川口 柳太郎

委員 笠川 さゆり

委員 大坊 忠

委員 高橋 真裕

委員 松尾 正弘

委員 松本 直子

委員 宮野 裕子

委員 村田 久

欠席委員数 1名

委員 石井 三郎

会社側出席者名

代表取締役社長 川崎 道生

代表取締役専務 村上 昇

取締役営業局長 横舘 英雄

常務取締役総務局長 伊東 正義

報道制作局長 星井 孝之

技術局長 佐々木 正樹

番組審議会事務局長 辻 一成

4.議題

(1)12月の単発・年末年始番組について

(2)番組合評

県政番組「Yui」

平成15年11月1日(土)放送分について

(3)次回の審議会

開催日:平成16年1月22日(木)

合評課題: 「ふるさとCM大賞in IWATE」

平成15年12月13日(土)16:00~17:25放送

(4)その他

5.概要

◎「Yui」というタイトルは「結」を連想させ、県政と県民をつなぐ番組という意味あいもあり、好感が持てる。

◎岩手県の情報やためになる事を発信しており、見たあとにちょっと得した気分になれる。

◎番組キャラクターのYuiちゃんが良い。アナウンサーもYuiちゃんも聞き取りやすい話し方である。

◎「Yui」は県政のPR番組なので、もっと県側がこの番組を効果的に活用してはどうか。せっかくの良い企画なのに物足りない気がして残念である。

◎県政のPRには、テレビ向きの内容、新聞向きの内容などさまざまであるから、「Yui」で県民の声ランキングを紹介するのであれば、もっと他の切り口であったほうが良かったのではないか。

◎技能五輪全国大会の放送は好感が持てた。来年の岩手での全国大会を盛り上げるべく、もっとPRに力を入れてはどうか。

6.議事の内容

辻事務局長

 お忙しい中、お集まり頂きましてありがとうございます。

 それでは第73回放送番組審議会を始めます。増子委員長、進行をお願いいたします。

増子委員長

 はい、それでは川崎さんご挨拶をお願いします。

川崎社長

 来週予定しております取締役会で了解をとる前ですが、弊社の上期業績についておおまかではございますが、一言申し上げます。営業収益は対前年同期で102%、経常利益は対予算で130%台であります。非常に厳しい状況ではございますが、プラスの結果を出せる予定です。弊社は10月1日に開局8周年を迎えましたが、開局当時に購入した放送設備等の減価償却が昨年まででほぼ終わったことと、営業経費を対前年で90%弱に抑えたことも一因あろうかと思われます。業績は少しずつ良い方向に向いているのではないかと思います。

 それから、弊社は開局8年目に入っておりますが、地域に根差すと言いながらも、まだまだ番組の開発が出来ていない状況です。番組開発にもっと力を入れなくてはいけませんし、何よりもデジタルの時代が2006年と間近ですので、巨額の投資をせざるを得ません。そういったことを考えますと、収益を上げることが大命題でございます。売上げに繋がる番組開発も必要で、早速検討しております。それらを通じて、より親近感を覚えて頂けるテレビ局を目指さなくてはいけないだろうと思っております。

 12月は休会です。今年も本当にありがとうございました。皆さんのご指摘を我々、謙虚に受け止めながら来年に繋げて行こうと考えております。本日もよろしくお願いいたします。

増子委員長

 ありがとうございました。それでは番組編成についてご説明お願いします。

辻事務局長

 それではお手元の資料をご覧ください。12月の単発番組では、12月13日「ふるさとCM大賞 in IWATE」、次回の合評番組でもございます。本年度は58市町村のうち43市町村の参加を頂きました。来年は全市町村の参加を目指したいと思います。今年は作品の出来がすばらしく、特別賞を1つ増やさざるを得ない状況でして、当初10本の予定であった賞を11本としました。また、参加賞も当初10回無料放送であったものを20回に、特別賞等30回無料放送を50回、銀賞50回を80回、金賞100回を150回にと、無料放送回数を急遽、増やしまして、年間で放送回数が600回ほど増えました。番組をご覧頂きまして、次回の合評をよろしくお願いいたします。

 また同日19時から「30人31脚全国大会2003」。岩手県代表の仙北小は参加26チーム中18位、残念ながら決勝リーグには残れませんでした。しかし、タイムは県大会では10秒23でしたが、9秒90が出たそうです。

 年末年始の単発では、12月19日21時から「ニュースステーションSP」を前拡大して本年度最後のNステをお届けします。その後2週間お休みを頂いて来年は1月5日から放送いたします。

 12月29日16:30から今年の高校野球岩手県大会のダイジェスト番組である「夏瞬間2003ダイジェスト」を再放送いたします。

 1月2日12:00~12:55「お正月だよ!活謹情報局」。毎週金曜のレギュラー番組である「IATスーパーJチャンネル活金情報局」のお正月スペシャルを編成いたします。同日14:00~15:25「あっぱれ!みちのく城下町紀行~城下町にのこる味・湯・ココロイキ~」。東北6県ブロックの共同制作の正月番組です。その他、詳細につきましてはお配りした資料をご覧ください。

 11月の視聴率につきましては、全日で対前月でマイナス0.7ポイント、ゴールデンはマイナス3.8、プライムはマイナス3.5と惨憺たる視聴率でございました。要因としては、分析しますとワールドカップバレーが高視聴率であることが上げられます。ターゲットもF3・M3層までと幅広いことも響いたと思われます。以上です。

増子委員長

 何か質問その他、ございますか。

小川口委員

 昨今、視聴率問題がクローズアップされておりますが、IATはどのようなお考えでしょうか。

川崎社長

 実は審議会が始まる前に増子委員長とそのことについてお話ししておりました。

 どう逆立ちしても、今回の一件ような禁じ手をやることは、与太話のレベルでもしなかったと思います。私個人的な意見としては、視聴率に対するプレッシャーが会社として強かったのか、視聴率がすべてに優先するという社長の話が感動的であったと担当プロデューサーは語っていると伝えられていますが、私にとっては考えられないことです。IATはまだまだ制作数も少なくて、同じ土俵に上がるようなレベルの話ではありませんが、今後の社員教育の根幹にも響く問題だと感じております。とてもショッキングな話です。

村田委員

 視聴率はテレビ局とスポンサーにとっては重要ですが、視聴者である我々にとっては本当は無関係の話ですよね。今回の一件で、テレビ局のトップが謝っていますが、我々に謝られても仕方がないというか、非常に違和感を感じました。

増子委員長

 どこの組織にも素っ頓狂な奴はいますし、それが会社ぐるみでやったのであれば大問題ですが。それをあれ程反応するというのは、普通の人はその反応ぶりにびっくりしたと思います。しかし今回の報道で、わずかのパーセンテージに敏感にならざるを得ないのは事実のようで、何か健全ではない部分が図らずも炙り出されましたね。良い番組でも視聴率が取れないことは、この審議会を通しても沢山あることを知りましたし。

髙橋委員

 おっしゃる通り、視聴率は視聴者にとってはあまり関係がありませんが、それが発表されることによって、高視聴率の番組は一回見てみようという誘引効果はあると思います。だからといってこのような行為が行われることは、私たちにとっても許されないことです。特に不正や事実を隠蔽するといった行為を摘発する側であるマスコミが、こういったことをするということは、かなりショックなことだと私は思います。やはり、マスコミに携わる人間はもっと襟を正す必要がある気がします。

川崎社長

 皆さんがおっしゃる通りだと思います。まず、番組評価を数値化できるものが視聴率しかないのが問題だと思います。以前は外資系のニールセンも視聴率調査しておりましたが、ビデオリサーチ社との競争に敗れて撤退してから、結果1社しかございません。制作者からすれば、9.9%と10.0%では全く意味が違います。委員長はわずかなパーセンテージとおっしゃいましたが、0.5%違えば全く違います。我々もそういった具合になってしまっております。それは、わずかなパーセンテージの違いが、広告に大きく影響するからです。それの良し悪しは別として、そういう現実があるわけです。内容も良くて視聴率も高いのが理想ですが、番組を担当していると視聴率を0.1でも上げたいという気持ちがあるのは事実です。特に今回問題を起こした局は高視聴率を4冠、3冠といった表現で売りにしていましたから、一番悪しきところが今回、露呈したのだろうと思います。

増子委員長

 はい。他に何かございますか。それでは番組合評に入ります。笠川さんからどうぞ。

笠川委員

 県政番組「Yui」ですが、1度目は普通に視聴し、2度目は音を消して字幕を頼りに視聴してみました。今回は県民の声ランキングという内容でしたが、ランキングの出し方、調査方法については字幕がでますが、マスコットのYuiちゃんが喋る内容は字幕がありませんでした。政策評価の流れの説明にも字幕がありませんでした。例えばテロップは「政策評価委員会」とだけあって、音声では「その中には大学教授や公認会計士がいますよ」と伝えている。健常者には全く支障がありませんが、耳に障害がある方にとっては「評価委員会」以上の情報がない、音を消して見ていますと、中途半端な優しさ、もどかしさが感じられました。普通に視聴する分には全く問題のないわかりやすい番組でした。もちろん、そういった面に配慮した番組作りを制作する側も目指していると思いますが、是非、音のない状態で一度見て頂きたいと感じました。

松尾委員

 「Yui」は毎週、岩手県のちょっといい話やためになる情報を発信していて、見終わった後に少し得したな、という気分にしてくれる番組だと思っております。今回は県政についてでしたので、どこまでが県の意向で、どこまでがIATが関与したのかが判りにくいのですが。全体的にはわかりやすい内容だったと思います。その中でちょっとわかりにくかったのは、政策評価の流れの図と満足度と重要度の図です。よく出来た図だとは思いますが、説明が早くて、画面の切り替えも早いのでビデオで2度ほど見て内容が分かったので、1回の放送では分かりかねる感じがしました。その点にはもう一つ工夫が欲しかったと思います。

 矢内アナとYuiサポーターの横沢さんのやりとりで番組が進行しましたが、テロップも出ますし、言葉もはっきりしていて聞き取りやすかったと思います。

 また番組内で県に寄せられた要望とそれに対しての対応を紹介していました。例えば緊急医療についてはこういうホームページがあります、就職について相談所を設けておりますとか。ちょっと物足りなかったですね。緊急医療については、遠野では産婦人科や小児科の専門医院が無いという声が出ているのに対してホームページがありますと紹介しても、無いことが問題なのですから、それを何とかする努力をしているという答えが聞きたい訳ですよね。それに対して情報公開をしていますという答えでは弱い感じがしました。就職に関する相談所がありますとは言っても、就職口があるのか、それが無いことが問題なわけで。ですから突っ込みが少し足りなかった気がしますが、そこまで「Yui」に求めることは難しいので、これはむしろ県に対しての要望ではあります。

 15分の県政番組を土曜朝、再放送が日曜早朝ですが、この番組を見るためだけにテレビの前に座ることは難しいので、もっと県民に見て欲しいのであれば、もっと前後の番組編成を考えても良いのではないでしょうか。以上です。

小川口委員

 県政のPR番組としては内容も15分という時間的にも良かったと思います。矢内アナと横沢さんのやりとりも、作った台詞っぽいところもありましたが、良かったと思います。県民の声ランキングの内容も番組で理解できました。ただ、県政についての街頭インタビューを4人にしていましたが、全員女性だったのは如何でしょうか。男性の意見も流してバランスをとるべきだったと思います。意識調査があるのは知っていましたが、2年に1度していることはこの番組で初めて知りました。ただし、調査結果ランキングで具体例の紹介が少なかったのが残念です。満足度では「安心・安全な農作物が入手できる」がランキング上位にありましたが、例えば農家の苦労話や問題点にもちょっと触れてもらえたら良かったと思います。全体的に事例を多く出して欲しかったです。

 「Yui」は企画が岩手県で制作がIAT他のようですが、どの辺りまで県の意向が反映されているのかが知りたいですね。

大坊委員

 県の要望が強すぎて、単純に終わったような感がします。盛り込む内容が多かったのか制作が大変だったのか、県のPRに終始した感がありました。統計のグラフは見ようとしても画面の切り替えが早いので全然見ることが出来ませんでした。プラス方向、マイナス方向のグラフは、マトリックスが4部門に分かれていましたから、それを1つずつ大きく映せば、なお分かり易かったと思います。画面内に字幕と数字・文字がでて、しかもそのバックが動く映像なので、尚更チラチラして見辛かったです。しかもバックの音楽も音が高くて、言葉が聞き取りにくかったです。これでは見るのが大変だなと感じました。

 小川口委員もおっしゃいましたが、街頭インタビューで女性が4人で、もちろんその意見も大切なのですが、男性の声も取り入れたり、もっと辛口なインタビューが欲しかったなと思います。県のPR番組ですから、あまり差し障りのある意見は取り上げないのかも知れませんが、もっとリズムのある番組にしたら良かったと思います。

宮野委員

 「Yui」は時間の許す限り、毎回見ている番組です。今回の合評にこの意識調査の回は合わなかったと思います。というのは、統計やグラフは映像を得意とするテレビには不向きだと思うからです。県政をPRするのであれば、この意識調査で望むことの上位に「質の良い医療」であったのならば、質の良い医療をするためにはこうしなくてならない、というPRなら良いのですが、その為には県はこう考えているというだけでは何のPRにもならないと思いました。「Yui」の制作に関しては特に意見はありませんが、県が県民に対して何かをPRするのであれば、「Yui」という良い番組があるので、それをもっと活用して貰いたいと思います。

 「Yui」という題名はとても良いですね。IATのホームページで「Yui」の言葉について説明していますが(いわてをフィールドにかなえる一人一人の夢(Yume)の実現のためにおこなわれている様々な取り組み、それを下から押し上げ(Up)応援する県職員のひとたち。情報の宝庫「岩手県」(Iwate)を活用することってけっこう知的なこと:IAT HPより)、県でもこの「ゆい」という言葉を使ったキャッチフレーズを平成15年度は作りました。この場合の「ゆい」は「結」ですが。相手のことを思いやって、ギブアンドテイクで何かをして行きましょうという場合の「結ぶ」という意味での「結」です。これが、この番組の一番の趣旨だと思います。県庁という組織と県民とを結ぶ「Yui」という番組だと思います。特に今回の意識調査の回で言うと、もっと県民の意見を取り入れた番組作りをしたら、もっと県政のPRになったと思います。

 その2週後の回では「技能五輪全国大会in新潟」を取り上げていました。実は来年は岩手県で同大会が開催されます。新潟のレポートだけで番組が終わってしまって、来年のPRが無かったのが残念です。来年は岩手で開催ですから、皆さん、盛り上がりましょうねといったPRが欲しかったですね。以上です。

髙橋委員

 私も今回の放送に関しては自分自身の評価は低かったです。特に県民意識調査の報道や解説は、果たしてテレビというメディアにマッチングしているのかどうかという点を強く感じました。やはり数字を見ながら自分自身が考える時間が必要ですので、テレビよりも新聞や広報がふさわしいと思います。テレビの場合は、メディアとしてまた別の報道の仕方があるのではないかという気がしました。もっと別なものを取り上げたほうが良いのでは、という感じです。

 私は今回「Yui」を初めて見たものですから、続けて11月15日、22日も視聴しました。私は宮野さんとは見解がちょっと違いますが、「技能五輪大会」を取り上げた回は非常に参考になりましたし、心強いものがありました。岩手県のものづくりは、これからますます強めて行かなくてはなりません。そういった中で20代前後の若者たちが非常に目を輝かせながら真剣に取り組んでいる様がそこに描写されていまして、それを見て私は非常に心強いものを感じましたし、逆に結果として岩手県の大会に於ける成績が銀賞が1名だけだったので、やはり岩手県はものづくりの面でまだまだ全国に遅れをとっているなという感じがしました。来年、岩手県で技能五輪大会が開催されるということですから、こういった機会を活用しながら人材育成をしていくことが必要ではないか、ということを感じながら番組を見ておりました。そういったことで、たまたま合評の回の番組は評価できませんが、「Yui」という番組については、技能五輪や岩手の鮭の紹介を見ると、非常に良い番組だと感じております。以上です。

村田委員

 「Yui」は土日の放送なので、外出してしまうので、今まで殆ど見る機会がありませんでした。この機会に私も技能五輪や鮭の回も見てみました。そうしましたら、合評に指定された県政番組は「Yui」の趣旨にあまり合っていないなというのが正直な印象です。県政側のパフォーマンスが目立ってしまって良い面だけを紹介している、と私は捉えてしまいました。この回とその前後の回を比較すると、この回は面白くありませんでした。そして、この回はパネルや文字が多かったので、私はビデオで見て一時停止をして書き留めながら見ましたが、年配者は読めない情報量でしたね。これは県側の意向を取り入れた結果だとは思いますが、番組制作者ももっと討議するべきだったと思います。また、県民の声ランキングを紹介するだけではなく地域取材をするとからランキングが示すもっと深い問題点について突っ込むといったことをしなかったので、内容の薄い回になってしまったと思います。

 また番組のサポーターとして車椅子に乗られた横沢さんが出演していますが、もっと彼を活用してバリアフリーの現場レポートをしてもらったりといったことをしたらどうでしょうか。今回のような出演のさせ方は、彼を全く活かしてないと思います。

 私は、「Yui」というタイトルからすぐに「結」という言葉が浮かんで、そういう意味で、この番組はとてもいいなと思いました。鮭の回はとてもためになりましたし、技能五輪の回も、今こんな若者がいるのか、まだまだ捨てたものじゃないなと感心したりと、とても良い番組だなと思いました。そういったものを紹介していくのがこの「Yui」という番組じゃないかなと感じました。

 ただし、放送時間帯があまり良くないと思います。私のように土日は出掛けてしまって見れない人も多いと思います。難しいと思いますが、放送時間帯をもっと討議していただいて、もっと県民の目に触れるような時間設定をして欲しいなと思います。これほど県民とコミュニケーションが取れる番組ならば、もう少し腰をすえて考えても良いと思います。以上です。

 

松本委員

 私もこの回に関しては、県も取り上げ方を間違ったかなと思いました。ランキングも面白いのですが、その中の問題点をいくつかクローズアップして15分間、集中的に考えるという番組作りをしていたのならば、もっと関心を持って見ることが出来たと思いました。残念だったと思います。たった15分の短い番組なのですが、今回は見るのが辛かったです。それは、パネル云々よりも矢内アナも横沢さんもYuiちゃんも県の方も、台詞まわしで自分の言葉で喋るのは街頭インタビューの方たちだけだったんですね。番組進行も台詞まわしに終始してしまっていて、あれで15分間通されると、見ている側は辛いですね。以前に見て面白かった「Yui」は、登場人物の生の声が番組作りに上手に活かされていた回ですね。今回は内容が内容ですから仕方がないところでしょうが、勿体ないなと思いました。

 それから今回の放送で気になったのは、テロップでは「遠野には小児科や産婦人科の専門医がなく」と出ているのに、ナレーションでは「~が少なく」と言い変わっていました。「なく」と「少なく」では意味が全く違います。果たしてどちらなのかという疑問があります。もっと言葉を大事に、丁寧に扱って頂きたいと思いました。今回は内容が内容なので、大変苦労なさったと思いますし、皆さんから辛口の批評ばかりでお気の毒だとは思いますが、私もこの回はちょっと見るのが辛かったです。

 そして質問ですが、県政番組はIATとTVIの2局で放送していますが、似た作りになっている気がしますが制作されている方が同じなのでしょうか。それとも県政番組だから似ているのでしょうか。

星井報道制作局長

 お答えします。「Yui」のディレクターはIAT社員ではございません。IATに入っておりますトラストネットワークという会社にお願いしております。それから別のプロダクションから一人、のべ3人で制作しております。TVIの県政番組の制作とは全く別の人間が制作しております。番組をチェックするチェックプロデューサーはIAT社員、報道部長もしくは私が担当しております。

増子委員長

 「Yui」はタイトルもタイトルバックの絵も良いですね。アッと思うようなすごい良いセンスだなと思います。

 しかし、今回の合評の回はちょっと……。テーマが悪かったと思います。テレビ向きのテーマではなかったのが一番の問題点だと思います。これは新聞のテーマだと思います。本当にPRしたいのならば、新聞にきっちりと書いてもらって、何回も読み直して貰うほうが良いと思います。

 そして、統計を見ますと、県政に不満であるという数値が前回調査よりも増えているにも関わらず、その分析をしないのが気になりました。それなしでは、数値をいくら並べても、無味乾燥な抽象的な数値でしかありません。何のイメージも沸いてきませんでした。

 自らの欠点を反省しながらPRをしなくては、本当の意味でのPRになりません。その辺りをもう少し考えた番組作りをしなくてはならないと思うのですが、如何でしょうか。

川崎社長

 星井報道制作局長から、県政番組の県との関わり方について簡単に説明して下さい。

星井報道制作局長 

 番組制作について申し上げますと、1ヶ月の番組のラインナップが県の広聴広報課から提示されます。その内容は、原局、例えば今回の合評の場合は統計課、原局とこういった内容をやって欲しいといったものです。その内容について先ほど申し上げましたディレクターが原局の担当者と打ち合わせをして制作し、編集します。それを県庁にチェックして頂いてから放送するという流れです。IATでのチェックは基本的に文字や内容のチェックで、全体の構成については基本的には県庁が行っております。県政番組ですから、IATがタイトルや内容を選ぶという仕組みにはなっておりませんが、可能な範囲で制作側のやりたいことはやっております。

増子委員長

 今回は難しいテーマでしたね。他にご意見はございますか。

 それでは、次回の開催についてお願いします。

辻事務局長

 次回は1月22日(木)にお願いします。

 合評番組は12月13日(土)16:00から放送の「ふるさとCM大賞 in IWATE」です。どうぞよろしくお願い致します。

増子委員長

 それでは番組審議会を終了します。ありがとうございました。

7.審議機関の答申または改善意見に対してとった措置

特になし

8.審議機関の答申または意見の概要の公表

朝日新聞岩手県版に審議概要を掲載。

系列各局に議事録を送付。

本社受付に議事録を常備、閲覧に供す。

インターネットホームページに掲載。

9.その他の参考事項

特になし

10.配布資料

◎12月度・年末年始単発番組編成予定表

◎11月岩手地区視聴率