放送番組審議会

2月(第5回)

概要

 3月の番組編成について、業務局長が説明したあと、講評番組「ワイドスクランブル」について、各委員が意見をのべた。  主婦を対象にしている番組の正確がはっきりしている点は各委員がほぼ一致して評価した。

 2時間のワイドな時間枠のなかで、さまざまのテーマの話題をとり上げ、興味をつなぎとめる努力をしている。主婦にとって有用な情報が数多い、との声も多かった。一方で、雑然としていて散漫な印象しか与えない日もある、との指摘があった。

 キャスターの水前寺清子については、主婦感覚、生活臭のなさに物足りなさを感じる、と女性委員の意見もあった。しかし、男性委員は清潔感、さわやかさを感じるという意見が多く、概して評価点は高かった。一番見てほしい女性の評価は低く、どちらかといえば視聴者ターゲットからはずれている男性の受けはいいという結果になった。

 次回はテーマを「番組審議会のあり方」として各委員の意見を聞く。

議事録

1.開催年月日   平成9年2月27日(木)

2.開催場所    株式会社岩手朝日テレビ本社会議室

3.委員の出席
          委員総数     12名

          出席委員数     9名

  出席委員の氏名
    奥寺一雄委員長、大橋瑠璃子副委員長、大島正蔵委員、佐々木友江委員
    箱崎敬吉委員、箱崎安弘委員、三好京三委員、盛内政志委員、山口徳治郎委員
    

  欠席の委員の氏名
    大堀勉委員、佐々木明子委員、瀬戸内寂聴委員

  放送事業者側出席者名
    望月代表取締役社長、蓮見代表取締役専務、桑折常務取締役、升谷業務局長
    菊地技術局長、横舘報道制作局長、河邊業務局次長

4.課題
  (1) 3月の番組編成について
  (2) 「ワイドスクランブル」について
  (3) 次回の開催日および講評番組について
  (4) その他

5.議事の概要

 3月の番組編成について、業務局長が説明したあと、講評番組「ワイドスクランブル」について、各委員が意見をのべた。
 主婦を対象にしている番組の正確がはっきりしている点は各委員がほぼ一致して評価した。
 2時間のワイドな時間枠のなかで、さまざまのテーマの話題をとり上げ、興味をつなぎとめる努力をしている。主婦にとって有用な情報が数多い、との声も多かった。一方で、雑然としていて散漫な印象しか与えない日もある、との指摘があった。
 キャスターの水前寺清子については、主婦感覚、生活臭のなさに物足りなさを感じる、と女性委員の意見もあった。しかし、男性委員は清潔感、さわやかさを感じるという意見が多く、概して評価点は高かった。一番見てほしい女性の評価は低く、どちらかといえば視聴者ターゲットからはずれている男性の受けはいいという結果になった。
 次回はテーマを「番組審議会のあり方」として各委員の意見を聞く。

6.審議内容

◎桑折事務局長

 本日、佐々木明子委員、大堀勉委員、瀬戸内寂聴委員はご都合が悪く欠席です。九人の委員の方々にご出席いただきました。では望月社長からご挨拶申し上げます。

◎望月社長

 お早ようございます。番組審議会の諸先生には月末の何かと忙しいときにご出席いただきありがとうございます。私がただいま進めております番組についてご説明いたしますと、知事さんをはじめ宮古市長、花巻市長に続いて1日には陸前高田市長と対談します。岩手県として、観光にどのように力を入れていくか、などがテ-マです。県内には59市町村ございますので、眠っている資源の掘りおこしを、テレビといたしましてもやっていきたいと思っております。

◎奥寺委員長

 議事にはいります。本日は3月の番組編成について業務局長からお話いただいて、次に「ワイドスクランブル」の講評、そして次回の開催日及び議題を決めたいと思います。だいぶ慣れてまいりましたので、闊達なご意見を出していただければと思います。では業務局長、お願いします。

◎升谷業務局長

 それでは3月の番組編成につきましてご説明いたします。前回の審議会で2、3月の基本的なタイムテ-ブルをお渡ししていると思いますので、説明はお手元のB4版の3月単発一覧に基づいてさせていただきます。日を追ってまいりますが、3月1日は、先ほど望月社長からお話ありました県下の首長さんとの対談番組が、11時から30分間です。陸前高田市の菅野市長にお話をうかがいます。それから16時から「はばたけ東北の事業家たち」は、東北6県プラス新潟県の7県のネットで、成功しているベンチャ-企業の企業家の方々を紹介する番組です。東日本放送からの番組です。
 3月2日の14時からは、北海道テレビのシリ-ズ「人間ビジョンスペシャル」のひとつ「クリルはるかなる千島」があります。千島列島の壮大な然を背景に描いたドキュメントです。つづいて「BIG AIR CONTEST IN SAPPORO]というスキ-のビッグイベントを北海道から中継でやります。
 3月7日は「丹波篠山マラソン」があります。これは大阪でもう20年来続いており、今年から日本学生マラソンとう項目が加わります。大阪の朝日放送からの放送です。シ-ズンですので、プロ野球とかゴルフ等のイベントものがならんでいます。
 3月9日、9時から10時までは「宇宙スペシャル・ヘ-ルポップ彗星とモンゴル皆既日食」があります。これは極めて珍しいことで、この2つの現象が1ヵ所で見られるというモンゴルからの中継です。そして14時から「第34回輝け!ゴ-ルデンアロ-賞発表!」があります。色々とドラマスペシャルなどスペシャルとついておりますのは、好例の3月の番組強化の為にやっておりますスペシャルものです。私どもの方では特に期末編成と呼んでいるものです。
 3月19日は、岩手勢も参加します、「第19回全国高等学校柔道選手権大会」があります。個人戦の全国大会が東京の武道館で行なわれます。岩手県からは盛岡大付属高校、盛岡南高校、高田高校、宮古高校、盛岡中央高校といったところが、女子個人戦に参加します。男子個人戦には盛岡大付属高校と盛岡南高校の選手がエントリ-しています。3月20日の団体戦には、盛岡大付属高校が参加します。
 「北上市長に聞く」は3月29日11時から編成しています。テ-マにつきましてはこれから現場サイドと打ち合せをして決めてまいります。
 説明からもれてしまいましたが、3月20日に「海賊、浪漫伝説」があります。系列の瀬戸内海放送が制作したもので、村上水軍の足跡をたどる大型ドキュメントです。見応えのある番組だと思います。かけ足でしたが、あとはご覧のような編成になっておりますので、よろしくお願いいたします。

◎奥寺
 ありがとうございました。ご質問がなければ次に移らせていただきます。「ワイドスクランブル」について大島さんからお願いします。

◎大島委員
 私もこの時間帯なので、ちょうど祭日の日に1度だけ見まして、あとは家内に頼んでおいたのですが、まず対象が家庭の主婦という非常に限られた対象ということで番組作りをされていると思います。私がたまたま見たときには今流行のたまごっちの行列がまず出てきまして、それから野菜が危ないということで家庭の主婦には興味のあるものであろうと思います。それと流氷ウォッチングというのがありました。それから今テレビで非常に料理番組がはやっていているのかなという気がしますが、料理のコ-ナ-がありますよね。それからまた「見つけた隣のス-パ-奥さん」があって、色々盛り沢山なテ-マを2時間の中で飽きをこさせない形で、しかも安易に芸能面に偏ることなく、きちっとしたテ-マを取り上げているという気がしました。
 キャスタ-の水前寺清子ですが、彼女自体は年をとって人間的な魅力が増してきているのかなと思いました。男の目からみて、男っぽくて気持ちがいい明快な話し口ですが、通常は男性は見ていないわけです。女性の目からはどういうふうに映るのかなと思いました。私の家内はよく見るそうですが、ただし2時間という時間なので、テ-マによってはチャンネルを変えてしまうような、そんな時間帯なのではなかろうかと思います。家内の目からみて水前寺清子はかなり好評だということでした。それからこの間スポ-ツ紙を見ておりましたらたまたま西脇アナウンサ-の紹介記事が載っていまして、司法試験パスの経験を持っている方だそうですね。こういった個人的な紹介を、スポ-ツ紙とか週刊誌等で見るとより関心が増しますね。こういったことをもっとやったらいいんじゃないかと思います。

◎佐々木(友)委員
 「見たい 知りたい もっと知りたい」というキャッチフレ-ズだそうですね。もっと見られるつもりだったのですが、10日ぐらいしか見られませんでした。仕事を持って働いている女性はなかなか見られない時間帯だなと思ったことがひとつ。これをビデオで取って見てみたのですが、やっぱりその時間に見ることが一番で、ビデオで見ると違った角度になってしまって、ビデオで見るって言う番組ではないなと思いました。
 それから、家にいる人、お茶の間にいる女の人は比較的情報が少くて、社会との接点が少ないと思っていましたが、この番組を委員という立場で見るとむしろ情報はいっぱいあるんだなと思いました。ただたくさん入ってきたものをどのようにして次につなげていったりしているんだろうと、その辺はどうなっているんだろうと思いました。それからこれを色々な角度で作ってくださる方は私たちには見えないので、たまにはこういう角度でこういうのを作っているんだよというのがあればと思います。
 それから女性の立場で見ると、水前寺さんは家庭も持っていないし、子育てもしていないし地域との接点もたぶんないだろうと思います。そういう人がこういう「ワイドスクランブル」という番組に出るのは、相当つらいのではないかなと思う部分がありまして、角度的にちょっと浅く見すぎているのかなと思うところもあります。でもこういう番組だからひらひら流してくれるほうがいいのかなと。私は女の立場で見ましたけれど、もうちょっと家庭にどっぷりと浸かって、いろいろな角度で見ている人がそばにいて少しそっちへ振ったら家庭の中にいる人もより深く水前寺さんにないものを拾えるのではないかと思いました。それとこの番組が終わった後の黒柳さんの番組がまた殊の外光って見えました。以上です。

◎奥寺委員長
 これはたいへん参考になるご意見だと思いますね。なるほど黒柳さんの番組が皆さんに評判だという意味も分かる気がしました。続いて大橋さんどうぞ。

◎大橋副委員長
 委員長がおっしゃるには、女、子供はテレビをわりと見ているとのことですが、今回に限ってはあまり見れませんでした。講評なんていうよりも感想になってしまうかもしれませんが、「ワイドスクランブル」という名にふさわしく話題があれこれいっぱいありまして、どの時間を見ても何か情報が流れているような感じの番組なんだなと思いました。こういうパタ-ンはどこの局でもやっているなと。
 そうすると水前寺さんを起用したところにこの番組の特徴があるのかなと思ったんですが、先ほど大島さんの方で多分これは2月11日の日ですが野菜が危ないとかがあったり、スーパー奥さんが出たり、これは私もいい番組だと思いました。そのあと2月24日は三沢あけみ、猿岩石、泉ピン子、牧瀬里穂、などという芸能に振り回されていて、まさにこれは女の人たちを意識しているのかなという感じでした。
 チ-タさんは私も嫌いではないし、よくまとめていらっしゃると思うんですが、ちょっと私の見た日に限りますけれど、水前寺さんを少し意識しすぎているんじゃないかと思いました。というのは、彼女の舞台公演のPRがその番組の中に出てきたり、それから演歌のアイドルを「えんどる」というんですよという話題の時、チ-タも昔「えんどる」でしたよと昔のポスタ-を出して、PRしたり。あまりそういうふうではなくてもうすっかり番組に馴染んでしまって、気にならないようになってほしいなと思いました。
 視聴者はどのような層になっているのかはわかりませんが、この番組は主婦にピッタリだと思いました。やっぱりおもしろいことは必要なことでありますが、私どもは知識とか、情報とかを何で得るかというとやっぱりテレビや新聞なんですね。特にテレビは視覚にも訴えるので非常にわかりやすく、テレビを活用するということでは野菜が危ないとか、廃棄物の問題ですとか、そういうことにウエイトをおいて流していただければ、私どもの勉強になるのではないかと。まあ肩肘はって見ているわけではないですけれど、そういう効用もテレビにはあると思います。
 それとこれは余計なことですが、番組の中にでてきたちょっとわからない言葉を解説するコ-ナ-があってもいいかなと。本当に少しでいいから簡単に解説してくださればもっといいかなと。そういうことが出来れば私たちももっと賢くなれるという気がしました。
 それから全然違いますが、「原 阿佐緒の恋」をたいへん熱心に見ました。たいへん素晴らしかったと思います。あの描写の仕方も始めから終わりまで、内容がこくてよかったです。以上です。

◎箱崎(敬)委員
 正直なところ私も初めてこの番組にお目にかかりました。といっても、お昼休みだけの単発的な見方でしたが、まあワイド番組ですので、様々な分野があるのですけれども、芸能ニュ-スやタレント情報などは私は苦手な分野ですので、コメントは控えさせていただきます。比較的興味を持ったのはその日の内容にもよりますけど、「ニュ-スの鍵」というのがありまして、その中で税金の問題もありましたし、リサイクル問題、生活防衛講座といった時の話題と申しますかね、弁護士や専門家、ゲストをまじえてのコメント等がありましたけれどもどうしてもそういう点の方が関心がありました。
 それから「ニュ-スの鍵」ではなかったですが、外反母趾の治療法ですかね、ああいうものも人によっては非常に興味があるんではないかと思います。それからレギュラ-の水前寺清子さんですが、気負わないで気取らないところが私はたいへん好感がもてました。全体としては時間が長くワイドな半面、どうも焦点がぼやけてしまうという感じがします。チャンネルを途中で変えてしまうのではないかと。同じ昼番組の「おもいっきりテレビ」がありますけれど、あれと比較して視聴率が気になるところです。したがってワイドとはいえ焦点を絞って、時間ももう少し短くして、「おもいっきりテレビ」に対抗できるようなそういう番組にできないものかなと。これは個人的な率直な意見であります。

◎箱崎(安)委員
 私はビデオを収録して見ました。
 まず、キャスタ-の組合せですけれど、民放の番組っていうのはキャスタ-の個性が全面に出てくると思いますけれど、やっぱりひとりはNHK、ひとりは水前寺清子。彼女は年をとってきて何か芸の広さというのが出てきているという感じがして、非常にいい雰囲気だと思います。
 それからまさに「ワイドスクランブル」というか、スクランブルというのは超越すると掻き集めるという意味もあるんでしょうけど、本当に番組を掻き集めているなという感じがしました。
 21日に東京の成城の上流家庭の冷蔵庫というのが出ていましたけれど、冷蔵庫でわかる奥様の不満度とかいうのをやっていました。焦点が面白いと思いましたね。同じ日にトルコで芸能人が裸になって現地ですごい文句が出たというのをやっていましたけれど、どういうふうな意図でやっているんでしょうか。
 それから25日に教育資金の獲得作戦とかいうので、主婦が色々と教育ロ-ンとかの説明を受けていました。その雰囲気ていうのは説明する側とされる側との一体感がありましたね。共鳴をおびてため息をついたり、うなずいたり。私も商売がら急ぐときは民間資金がいいですよと言ったら、金利が高いでしょうとばっと主婦からいわれましてね。民間の銀行金利っていうのは高いというイメ-ジなのかなとちょっとびっくりしましたけど。私にとって参考になった場面でしたね。説明している先生と主婦の間のですね、まさに日本の教育の環境っていうのが、まざまざと出たなと思いました。
 それからさっきちょっとでましたが外反母趾ですね、私知らなかったものですから、ご婦人の方がこんなに苦労されているのはこの番組で初めて知りました。
 それから26日に京人形の話で、最近は時代の美人顔に成ってきているという話でしたけれども、ああいうのはおもしろい取材だったんではないかと思います。
 そして昨日の放送で最後に産業廃棄物がでていましたよね。タ-ゲットは主婦ですよね。主婦、奥様っていうのは地域コミュニティ-の中で大きな存在になっていますから、やっぱりこういうふうな問題を取り上げるというのは今後の視点をあわせたテ-マなのかなと。これは自分が想像していたよりもなかなか真面目なとらえ方でやっているなと思いました。以上です。

◎三好委員
 今回は宿題をやってきましたから。個々の番組について申し上げればきりがないんですが、私の場合はまず最終的な感想から申し上げますと、「うわさ屋」とい言葉を私は作ったことがあるんですよね。そういった「うわさ屋」番組ではなくて、現代社会の問題点を刳り出す観点がよいと。これは医療ミスで死亡した子の母親が独学で勉強して勝訴に持ち込んだというのがありまして、ああいうのは感動的でしたね。ですからただただ芸能人のスキャンダルを取り上げて面白がるというのではないようなところがこのワイドスクランブルのいいところじゃないかなと思いました。
 それからキャスタ-ということで水前寺清子さんですね、私は和服で力んでいる姿しか知らなかったんですが、非常にさわやかですね。清潔感があるし、ウイットもほどほどで。まぁまぁ合格点だと思いました。
 それから「上沼恵美子のおしゃべりクッキング」ですが、私は女房と秘書とペットを可愛がってくれているおばちゃんにこれをずっと見てもらったんですが、評判がよかったです。すぐに自分たちの作れるものを特にプロをお願いして、さらに魅力的な恵美子さんがいて。それからダイエットストレッチングとか健康相談などというのはテレビにずっとひたりきっている層は健康が気になると思うので、ワイド番組ですからね、こういうのはいれていただきたいと思いました。
 なおお昼の番組で先ほど箱崎さんがおっしゃいました「おもいっきりテレビ」ですね、あれのファンが多いのは番組もいいんですが、ミス岩手県みたいな加代ちゃんというのがいるから私も見ていたんですよ。でも今は岩手朝日テレビに切り替えましたけれど。加代ちゃんは非常にいいアナウンサーですよね。次第にとりとめがなくなってきましたが。
 その他オリジナルパールなんていうのは世界中の女性が見たがるんではないですかね。パールが自分で作れるんですから。その他、水前寺清子さんの声がドラ声で気になるという意見もありましたが全体としては合格点だと思います。
 それから全般的なことですが、ある事柄や経過を語るときですね、少し芝居がかった説明をするんですが、それは疲れるんですよ。あれは番組に引き込みたいからなんでしょうか。あるいはディレクターの命令でしょうか。経過の説明をたんたんと言っていただければいいものを、芝居がかって言われると、聞き辛い。そういう点で疲れないのはNHKですね。以上、最後はまとまりがなくなってしまいましたが、終わります。

◎大橋副委員長
 委員長さん、ちょっとよろしいでしょうか。

◎奥寺委員長
 はいどうぞ。

◎大橋副委員長
 さきほど言い落としたんですが、「上沼恵美子のおしゃべりクッキング」なんですが、非常に役に役立ちますね。上沼さんは本当におしゃべりなんですけれど、料理は非常にやさしくてよいと思います。よくに応用させていただいています。

◎盛内委員
 もう大方の意見が出たと思うんですが、私が気が付きましたことを申し上げます。こういう番組はなくもがなでないかなというのも2つ、3つありました。おおむね日付順に申し上げます。2月3日「戦う女建築家」というので、7回もガンの手術をしながら頑張っている建築家の話がありました。これはやっぱりよかったですね。それから2月4日「徹子の部屋」の中で、なくなったイタリアの俳優のマルケロ・マストロヤンニの追悼番組がありました。これもたいへんよい取り上げ方だったと思います。それから2月15日「冬の宮城路」というので岩出山の話がかなり詳しくやっていました。岩手県と宮城県は隣の県で近いわけですが、伊達政宗のル-ツでもあります宮城県の岩出山というところは岩手県ではそれほど知られていないんですがこれはよかったです。それから2月12日の医療ミスで息子がなくなり、母親が独学で法律などを学んでついに勝訴するという話があってなかなかこれも医者の方が医療ミスを認めることなんてあまりない話でよくもこれだけ頑張ったものだなと思いました。こういう人がいるということを知るだけでも力強さを感じると思います。
 それからこういうのはちょっとあれだなと思うのは、たまごっちフィーバーの話題とか、ラーメンを3000杯食べた達人とかそういうのをテレビに取り上げるというのはそういう流行、あまり好ましくない流行にテレビが拍車をかける傾向があるのではないか。こういうのはいけないかなという気持ちで見ました。2月26日赤坂プリンスホテルで着物の展示会か何かがあったんですが、その中で和服で正装しているんですが、髪型がもじゃもじゃですごいんですよ。誰かと思ったら芳村真理。ああいうのを日本的な伝統と誤解されては困る。まったく無感覚も甚だしいと私は思いましたけれど。ああいうのをテレビでアップで映すのもいかがなものか。
 それから先ほど「原 阿佐緒の恋」の話がでていましたけれど私もこれは大変興味を持って見ました。
 それから皆さんおっしゃっていましたが、「おもいっきりテレビ」は高橋加代子アナウンサーというのもあって、ここでは視聴率も大変いいんです。私がテレビ岩手の番組審議委員をしていたときは、なかなか有望だなと思っていたんですが、キー局に引き抜かれましたね。
 それとこれも何度か出たんですが、スクランブルですから色々な話題を集めるのはいいんですが、やっぱり特集っていうんですか、そういうものに力を入れた方がいい。せっかくいい番組をその中に組んでも、まわりに消されるというふうになってはいけないと思います。それから水前寺清子がキャスターなんですが、芸能人がキャスターをやると、楽屋おちになる恐れがあるんです。ときどき話が楽屋に落ちてしまうようなところがでてきてしまう。そこを警戒してやる方が、まぁキャスターの品位というか品性を保っていく方法ではないかと思います。以上申し上げて終わります。

◎山口委員
 私もビデオを取って見ました。私が思いましたのは着物の割引でしたでしょうか。

◎大橋副委員長
 ああ、「リターンマーケット」っていうのですね。

◎山口委員
 そうそう。色々ありましたが、大変長い話題でした。もうちょっと暇であればじっくり見て、勉強になったと思うんですが。
 それから税務署の話が出てきてまして、芸能人がその日に申告書を持ってきたというのがありました。税務署の前にカメラを置いてやったわけですね。2月17日が申告の初日でした。芸能人が出てきてそれをまぁひとりひとりにマイクを向けて、コメントを取っているんですけれど、どんな態度でどんな格好ででてくるのだろうという興味の方に偏ってしまって、取り上げたねらいとは全然違うものになっている。そういうふうに色々なテーマがたくさん入っていますけれど、まさにオムニバス的で時間そのものは非常に長い。長いが為にマイナスっていうのがあるかなと思いました。
 それからどうしてもああいうのはキャスタ-に目がいきますが、私も水前寺さんというのをステージで歌っている以外は初めて見まして、やっぱり生活臭がきわめてないですね。わざとそういう人を選んだのかわかりませんが、家庭の主婦を対象とした番組であれば、これは私自身の興味からすればもう少し主婦感覚でとらえてくれる人だったらどういうことを言うかなというほうが興味があります。
 それから上沼恵美子さんの料理番組、これは娘が大変便利だと言っておりました。最近の料理っていうのは大変きれいなんですが、もう少し素朴なのもいいんではないかと思います。以上です。

◎奥寺委員長
 はい、ありがとうございました。以上皆さんからお話をいただきました。次に時間もありませんので、次回の開催日及び議題をお願いいたします。

◎桑折事務局長
 それでは次回のことですが、まず期日から申し上げますと、3月27日(木)でお願いできないかと思うんですが。ご都合のほど後でどうしてもというかたがいらっしゃればお伺いいたします。
 それから議題についてですが、本日の第五回まではそれぞれ講評番組を決めまして、ご感想なり講評をお聞きしていたわけですが、来月は趣向を変えて、「番組審議会の在り方」ということでお願いしたい。実はこれには背景がありまして、ちょっと難い話で恐縮ですが、郵政省に「多チャンネル時代における視聴者と放送に関する懇談会」という諮問機関的な懇談会があります。これは理化学研究所の有馬さんという人が委員長になって、平成7年の9月から昨年の12月まで1年とちょっとかけて多チャンネル時代における放送の在り方を話し合いました。去年の暮れに最終報告書が出まして、お手元にお配りしてあるものはその概要であります。
 これはお帰りになってからちょっと目をとおしていただければ結構なんですが、この中で色々なことを言っております。特に今問題になっておりますのが、この5ページにある放送事業者以外による評価、つまり番組審議会をもっと大事にしなさいということを言っております。
 この報告書の中で番組審議会が最近十分に機能を発揮していない、活性化を図る必要があるということを言っておりますが、これは当岩手朝日テレビにとっては余計なことです。十分に活性化していますし、スタートしたばかりです。
 この番組審議会の活性化が放送界の流れの中でひとつの問題になっており、今お配りしました資料の一番最後にこれを伝える新聞の切り抜きを入れておきました。これは自民党がテレビに非常に関心を高めておりまして、放送法を改正してまで番組審議会を機能化しなさいと言い出している。その中身なんですが、番組審議会の審議の内容を公開しなさい、苦情の多かった放送については番組審議会で必ず取り上げなさいというようなことを盛り込んだ法律改正を自民党は考えています。これは大体通る見通しです。一番最後の切り抜きが最近の流れがよくわかりますので、目を通していただきたいと思います。
 それで次回はまだ当委員会は発足したてでございますが、それぞれの委員さんに番組審議会というものはこうあるべきだ、私はこういう番組審議会の方がいいというのでも結構ですのでご意見を聞かせていただきたい。「私が考える番組審議委員会」というようなことで結構です。ちょっと番組の講評とは違ったものになりますが来月はそれぞれの先生方のご意見を拝聴できればなと思います。ひとつよろしくお願いいたします。

◎奥寺委員長
 では次の開催日は3月27日(木)で、議題としては「私が考える番組審議委員会」といったことを考えていきたいと思います。

7 審議機関の答申又は改善意見に対してとった措置及びその年月日

  特記事項なし。

8 審議機関の答申又は意見の概要を公表した場合におけるその公表の内容、方法及び年月日

  特記事項なし。

9 その他

  特記事項なし。