放送番組審議会

7月(第120回)

概要

 岩手朝日テレビの第120回番組審議会が平成20年7月31日(木)、盛岡市盛岡駅西通の岩手朝日テレビ社内で開かれた。

 合評内容は「第90回全国高校野球選手権岩手大会」

  • 今年の高校野球中継に投球の際のスピード表示がなかった。どうして。
  • 決勝戦の放送を時間延長して実施したのは、よかった。
  • 女子高校生を映像に使いすぎているのでは、また試合の大事な場面でfaxを紹介する点は検討の余地あると思います。
  • 花巻球場の簡易放送は努力のあとがみられる。そのお陰で花巻でのノーヒットノーランが放送された。
  • 解説者とアナウンサーの声量に差がありすぎる。昼の時間帯に放送中断するが残念である。
  • 試合後に勝利した高校の校歌を流す際に字幕スーパーが欲しい。
  • スーパーJチャン内での女子高校生を起用して、参加出場各校の紹介は大変微笑ましく好感もてる。
  • 野球の解説は、同じ人ばかりでなく、OBや地元学校関係者からリサーチして起用して。

という意見が出た。

出席委員は、増子義孝委員長、小田島利昭委員、笠川さゆり委員、松尾正弘委員、宮野裕子委員、村田久委員、吉田政司委員の7名。欠席委員は、松本直子委員の1名。

議事録

1.開催日時 平成 20年 7月31日(木)午前11時~

2.開催場所 本社3階 会議室

3.委員の出席

委員総数  8名

出席委員数 7名

委員長 増子 義孝

委員 小田島 利昭

委員 笠川 さゆり

委員 松尾 正弘

委員 宮野 裕子

委員 村田 久

委員 吉田 政司

欠席委員数 1名

委員 松本 直子

会社側出席者名

代表取締役社長 富永 健治

常務取締役 辻 一成

取締役報道制作局長 小椋 和雄

取締役放送番組審議会事務局長 横山 博文

技術局長 佐々木 正樹

編成業務局長 小林 直紀

報道制作局 片岡 正行

放送番組審議会事務局 佐藤 清一

4.議題

(1)社長あいさつ

(2)前回審議会のご意見を受けて(報告)

(3)8月単発番組及び7月視聴率等について

(4)合評課題について

(5)次回審議会について

開 催 日:平成20年9月25日(木)午前11時~

合評課題:「放送全般について」

5.議事の概要

社長発言

※ 系列東北6局の共同制作番組は、IATは盛岡さんさ踊り会場に特設ステージを設けて中継する。

※ 7月24日発生の地震の際は、マスターカットしてANN取材本部を立ち上げた。

※ 高校野球決勝戦は、12.3%の視聴率をとった。

※ 8月24日テレビ朝日開局50周年記念特別番組サザンオールスターズ真夏の大感謝祭30周年記念ライブОA。

委員発言

※ 今年の高校野球中継に投球の際のスピード表示がなかった。どうして。

※ 決勝戦の放送を時間延長して実施したのは、よかった。

※ 女子高校生を映像に使いすぎているのでは、また試合の大事な場面でfaxを紹介する点は検討の余地あると思います。

※ 花巻球場の簡易放送は努力のあとがみられる。そのお陰で花巻でのノーヒットノーランが放送された。

※ 解説者とアナウンサーの声量に差がありすぎる。昼の時間帯に放送中断するが残念である。

※ 試合後に勝利した高校の校歌を流す際に字幕スーパーが欲しい。

※ スーパーJチャン内での女子高校生を起用して、参加出場各校の紹介は大変微笑ましく好感もてる。

※ 野球の解説は、同じ人ばかりでなく、OBや地元学校関係者からリサーチして起用して。

6.議事の内容

横山事務局長

 ただいまより、第120回放送番組審議会を開催いたします。

 本日は、合評番組の制作担当として片岡が出席しております。合評の際はよろしくお願いいたします。では、増子委員長議事をよろしくお願いいたします。

増子委員長

 それでは富永社長、一言お願いします。

富永社長

 皆さま、本日も大変お忙しい中、お集まりいただきましてありがとうございます。

 まず、8月4日放送されます、「生で魅せます!これぞ東北夏祭り」は、系列東北6局の共同制作番組で、IATでは、さんさ踊りでにぎわう盛岡市に特設ステージを設け、また、青森では五所川原から、そして、これから行われる仙台の七夕、山形花笠まつり、福島はいわきおどりの模様を中継でお送りいたします。

 また、7月24日発生いたしました、地震の際は、マスターカットいたしまして、直ちにANN取材本部を立ち上げ、県民の皆様に各地の情報をお送りいたしました。弊社の担当者は夜中の発生だったため、徹夜で対応いたしました。

 高校野球県大会では、今回、90回という記念すべき大会で、専大北上と盛大付属の決勝戦では、非常に盛り上がる接戦になり、視聴率も12.3%と高い数字を獲得しています。

 全国大会でも素晴らしい試合となるよう期待したいと思います。以上です。

増子委員長

 ありがとうございました。それでは、8月単発番組と7月の視聴率についてお願いします。

小林局長

 それでは8月の単発番組についてお話させていただきます。

 今月は高校野球を中心とした番組編成となっており、2日から18日までは恒例となりました、熱闘甲子園が放送されます。

 8月4日には、生で魅せます!これぞ東北夏祭り!の放送を系列東北6局を結んで放送されます。また8月24日には、テレビ朝日開局50周年記念特別番組サザンオールスターズ真夏の大感謝祭30周年記念ライブの模様を放送致します。

 また、今月はオリンピック一色の月となりそうです。時差がないため、たくさんの方々に放送をご覧いただけることと思います。

 視聴率では、プライムはあまり芳しくない数字となっており、全日、ゴールデン、プライムとも5位という結果となっております。

増子委員長

 なにかご質問などございませんか。それでは合評番組に移りたいと思います。

小田島委員

 今回の合評番組の課題は、高校野球で、安心してみていました。

 13日、土曜日の放送を見ていましたら、アナウンサーと解説者の掛け合いの中で、山田アナウンサーと東梅さんのコンビでの解説でしたが、山田アナの一方的な話し方が気になりました。

 一方、中尾アナと大川さんの解説のコンビは、2人のタイミングもバッチリで聞いていて安心できました。

 昨年も合評で話したかと思いますが、解説者と事前に打合せをするような工夫も大事だと思いますね。アナウンサーは取材もたくさんしていると思います。それだけ、その高校の詳しいことも知っていることとは思います。技術的なコメントも大事だと思います。

 今回はピッチャーのスピード表示が出ていなかったように思いますがなぜでしょうか。

 また、決勝戦の放送は時間を延長して最後まで放送したことはとても良い構成だと思いました。

笠川委員

 最初は録画をして放送を見ていました。IATとNHKの放送を比較してお話したいと思います。

 先ず、IATは応援の風景など若々しく撮っていますね。それに比べてNHKはおとなしい作り方のように感じました。

 気になったことですが、IATの映像で、投手がボールを投げている時、バックネット裏にいる人が気になり、人物を映すサイズの問題でしょうか。小さく写してしまうと、バックネットの人たちがどうも気になってしまいました。NHKの映像では、選手の目の表情等、うまく映し出されていたように思います。やはりここでも映し出すサイズの違いで、相手に映る人物の表情等違ってくるのだと感じました。

 また、得点を画面に出す色ですが、NHKは白で、IATはアカと青で、どうも派手すぎで見えにくく感じましたね。

 会場の臨場感は伝わってきましたが、試合の最中に、女子高生を映しすぎているところや、試合の大事な時に応援FAXを紹介するところ等は、これから検討されてみては如何でしょうか。

松尾委員

 今年の県大会は非常に面白い試合が多く、花巻球場での簡易放送をするなど努力しているな。と感じました。また、花巻でのノーヒットノーランのところをちょうど放送されたので、関係者の方々は、うれしかったと思いますよ。

 また、先ほども解説者のお話が出ましたが、アナウンサーと解説者の声量にも差があり、聞き取りにくく感じたところがありました。アナウンサーは音量のバランスも考えてほしいと思います。一方、事前の各高校の情報収集はよく研究しているところはとても良いとおもいました。

 また、お昼の時間帯での野球中継で、全国放送の時間を考慮しながらの局の事情もあるとは思いますが、大事なところで、試合を中断して全国放送へ切り替わることは視聴者にとっては、非常に残念に思います。IATさんだけに限らず、巨人戦の放送をしていても、民放は放送時間によって、大事なところで終わってしまうことがあります。しかし、スカパーなどは最後まで放送するので、視聴者の立場を考えていて、とても良い事だとおもいます。このような放送は、民放全体の問題でもあるので、今後は全体で検討していただきたいと思います。

宮野委員

 盛岡一高が甲子園にいくのではないかと期待しながら、わくわくしてみていました。

 カメラの写し方もきれいに撮れていて、見やすく感じました。

 また勝利した高校の校歌が最後に流れますが、要望として、校歌の歌詞を字幕で出してほしかったと思いました。準決勝と決勝だけでも良いので、今後検討していただきたいと思います。というのは、その高校のOB等は昔を懐かしんで校歌が流れるということはとても良いことだとおもうのです。

 今回レポーターの起用は良かったですね。生き生きしていて、それが視聴者にも伝わったと思いますし、解説の中尾アナ、山田アナ共々聞いていて十分に視聴者にわかりやすく、とても良かったと思います。

 娘が柔道をしていますが、どうして、高校野球だけ取り上げられるのか。といっていました。

村田委員

 開会式は自宅でゆっくり見させていただきました。司会のアナウンサーは今回とても素晴らしかったと思いました。

 試合中のアナウンサーと解説者のコンビですが、アナウンサーはそれなりに高校の情報を研究していたと思います。それと同時に解説者ももう少し勉強をして望むべきだと思いますね。事前に資料を渡して情報をある程度収集して解説に望んでほしいと思いました。また、毎回同じ解説者を起用するのではなく、例えば女性を入れてみたり、地元の年配の方をいれてみたり、少し工夫をしてみてはどうでしょうか。

 前回の同じ合評課題の時にも話したかと思いますが、カメラのアングルを引きすぎた映像が多いのも今回気になりました。もう少しアップの映像を多く入れるような研究をして欲しいと思います。

 全体的にスコアは派手な色使いでしたが、見やすく感じました。また他球場の試合経過もタイムリーに画面に出ていたのはとても良かったですね。

吉田委員

 天候により、長丁場の中継で制作者の方々はご苦労さまでした。

 炎天下の中、また風雨の中の中継は、ご苦労があったと思います。

 高校野球という筋書きのないドラマで、試合進行に伴い、年々レベルアップしていると思います。また決勝戦では非常に見ごたえのある試合でしたね。

 開会式では、チームによっては偏った映像になっていたように思います。公平に映してほしいと思いました。またメリハリのある撮り方を心がけて制作に望んでほしいと思いました。

 来年の放送に向けて、今後期待したいのは、スーパーJチャンネルの中で女子高校生を起用しての各高校の紹介は大変微笑ましく、とても好感が持てましたので、今後も続けてほしいと思います。

増子委員長

 準決勝、決勝と見ていました。昨年は矢田アナの解説で放送していて上手だな。と思っていましたが、今回は山田アナが、昨年と同じぐらい上手に思いましたね。彼はずいぶん腕を上げましたね。

 解説者ですが、毎回同じ人を使うのではなく、OBや学校関係者、地元の人をリサーチして来年は起用してください。

 また、試合中に応援FAXを紹介していますが、紹介するタイミングを考えて読まないと、試合が大事な時にFAXの紹介を入れてしまうのはどうか。と思います。その時の状況を考慮して紹介してください。

 今回は面白い試合が多く、盛岡一高がベスト4に残って、とてもうれしく思いました。心に残る大会でした。

松本委員

 先ず、開会式ですが、昨年高校生司会者の声がアナウンサーの声にかき消され、とても残念だったことが反省に活かされ、今年は配慮されたと感じ取れました。

 声がかぶらないように気を使っていることがわかりました。

 そのほかにも、「高校生が主役である」事を意識した画面の作りになっていたと思います。

 中継についてですが、今年は公立高校が組み合わせにも恵まれて勝ち上がり、また盛岡勢が残ったこともあって、ここ数年の中でも大変盛り上がった大会だと思いました。しかしながら、中継時間がずれているために放送されない試合も当然あるわけで、球場の盛り上がりに反して、テレビの前の観戦者は残念な思いでした。せめて中継が始まったら、契約コマーシャルの背景にでも良いのでその試合の現況を速やかに伝えることが大切だと思います。具体的には、盛岡一高と盛岡四高戦は高い関心を持った試合だった事は承知のとおりですが、途中から中継が始まったとたんにコマーシャルが続き、コマーシャルを出している企業に対しても、またIATに対しても多少なりとも、視聴者はいらつきを感じたことと思います。

 解説者につきましても、今年から新たに加わった方は相づちを打つのがやっとといった感じでしたね。慣れなくてやむを得ないかと思いますが、せっかくの大事な一戦でしたので、事前の練習や打合せ、リハーサルをすることで、もう少し聞きやすくなると思います。過去の試合をVTRで見ることで、アナウンサーとのシミュレーションも出来ると思います。また、初めて一緒に解説をする方とアナウンサーとの訓練にも繋がると思います。

 他県に比べて、高校野球に関心を持つ方が多い岩手県ですので、注目度の高い番組です。高校野球はやっぱりIATと認識されるよう、ますます励んでいただきたいと思います。

 (今回欠席により、文書でコメントを頂いております。)

報道制作片岡

 貴重なご意見ありがとうございました。先ず解説者についてですが、大川さんはピッチャー出身であります。

 NHKの解説者に起用している方々はOBの方のようです。今後IATでも解説者につきましては、検討していきたいと思います。

 FAXの紹介ですが、紹介するタイミングについて今後、検討していきたいと考えております。また、スピードガンの問題ですが、費用等の件も含めながら、注目するピッチャーがいる試合なども含め、検討していきたいと考えております。貴重なご意見を参考にして来年に向けたいと思います。ありがとうございました。

増子委員長

 その他、何かございませんか。

 それでは、次回の審議会についてお願いします。

横山事務局長

 次回の審議会は9月25日木曜日でございます。

 合評課題は「放送全般について」です。

 よろしくお願いいたします。

増子委員長

 それでは終了します。ありがとうございました。

7.審議機関の答申または改善意見に対してとった措置

ご指摘いただいた点を、今後の番組作りの参考とすることとした。

8.審議機関の答申または意見の概要の公表

朝日新聞岩手県版に審議概要を掲載。

系列各局に議事録を送付。

本社受付に議事録を常備、閲覧に供す。

インターネットホームページに掲載。

9.その他の参考事項

特になし

10.配布資料

◎ 10月単発番組編成予定表

◎ 9月岩手地区視聴率