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三陸花火大会中止でも…地元の若者が祭りを企画【岩手・陸前高田市】

 先週突然、中止が発表された岩手県陸前高田市の三陸花火大会。影響を最小限に抑えようと、地元の若者たちが出店やステージイベントを残した新たな祭りを開催します。企画した男性の思いを取材しました。

 東日本大震災からの復興を願い2020年に始まった三陸花火大会。今年は4日に開催が予定されていましたが、実行委員会は先週、資金不足を理由に突然の中止を発表しました。

 陸前高田市では多くの観光客が集まる一大イベントとなっていたため、宿泊施設のキャンセルが相次ぐなど影響が広がっていました。

 市内で海産物の卸売業を営んで大坂智央さんは、三陸花火では運営側から委託を受け、出店業者やステージ出演者の管理を担当していました。

 関係者の準備を無駄にしたくないと、大坂さんが企画したのは「名前のないまつり」。

 花火大会で出店予定だった業者やステージイベントを残した新たな祭りです。

 地元の飲食店などに声をかけて回り、急ピッチで準備を進めました。

 開催2日前となった2日は、祭りで使う照明などの機材を借りに商工会青年部にやってきました。

 大坂さんの思いに多くの人が賛同し着々と準備が進んでいます。

 三陸花火の観覧場所にもなっていた高田松原運動公園を市の協力を得て貸し切り、飲食など14の出店とステージイベント、さらにバーベキューエリアなどを設けます。

 この2,3日で、祭りの開催を知った市外の団体も続々と加わりました。

 名前のないまつりは、4日日曜日、陸前高田市の高田松原運動公園で午前10時から午後8時まで開催されます。

 入場は無料で、運動公園の駐車場も無料で利用できるということです。