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危機的状況乗り切る 農業用水は 御所ダム貯水率0%から85%に回復【岩手】

 先週、貯水率が0%になった岩手県盛岡市の御所ダムは、まとまった雨により貯水率が85パーセントまで回復しました。

 しかし、コメを育てるすべての田んぼを潤すには水の量がまだ足りない状況です。

 御所ダムは、盛岡市・矢巾町・紫波町などに農業用水を供給しています。

 深刻な雨の少なさで7月中としては、1981年の運用開始以来初の貯水率0%に陥りましたが、7日午後4時時点でおよそ85%まで回復しました。

 一方、御所ダムから引く農業用水の維持管理を行なっている鹿妻穴堰土地改良区では、8月1日から3日間ずつ順番に用水路へ水を送る「番水」を1994年以来31年ぶりに実施し渇水対策をしています。

 御所ダムは通常の放流に戻っているものの、土地改良区はすべての田んぼに水を供給するにはまだ水量が足りないと見ています。

 県内は、8日にかけて大気の状態が非常に不安定で、8日午後6時までに予想される24時間降水量は多い所で内陸・沿岸ともに60ミリとなっています。

 盛岡地方気象台は、大雨による土砂災害や低い土地の浸水、河川の増水に注意・警戒するよう呼びかけています。