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備蓄米販売期限延長 米穀店 “新米シーズン” に不安も【岩手】

 政府は20日、8月末に迫る随意契約の備蓄米の販売期限を延長すると発表しました。入荷が遅れていた県内の米穀店は、安堵の一方、ある不安を抱えています。

 店頭に並ぶ、随意契約の備蓄米。当初小売業者は、8月末までに売り切ることが条件でした。しかし、小泉農水大臣は20日、販売期限を延長することを明らかにしました。街の人は。

 (インタビュー)

 「安く買えるなら、食べられない品質じゃないから、ありがたいですね」

 「秋口って食欲も戻って来る時期なのでありがたいなと」

 備蓄米を取り扱う盛岡市内の米穀店では。

 (佐々木米穀店 佐々木専務)
「少しホッとしたという感じと助かるなというのが本音」
5月末に申請した備蓄米が出荷や配送の遅れで7月末になってようやく届いたため、販売期限の延長を望んでいました。しかし、入荷した10トンのうち、まだ8トンが売れ残っています。
(佐々木米穀店 佐々木専務)

 「10月までいまの売れ行きが続けば売り切れるかなと。9月だけだと厳しいかなと」

 販売延長の期限については小泉大臣は、「1カ月以内に売り切る努力をしてほしい」としています。

 「消費者に安いお米を」と入荷した備蓄米。

 販売期間の延長は店にとってプラスですが、まもなくやってくる新米シーズンにも不安を抱えています。

 (佐々木米穀店 佐々木専務)

 「新米の検査をしたり受け入れをすることで倉庫の中が混乱してしまう。管理が大変になるし。備蓄米を精米するときに米ぬかがつきやすくて精米機の中が詰まりやすいというのもあり大変なんですよ実は。その手間を考えると早く売り切ってなくしてしまいたい。」

 そもそも政府が期限を延長したのは「出荷や配送の遅れ」が原因です。佐々木さんは、政府に対して販売形態の柔軟性を求めています。

 (佐々木米穀店 佐々木専務)

 「販売できる先を業務用でも可能にしてもらうことと、ブレンドしてもいいですよという販売方針が出るのであれば売り切れる気がする。」