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瀬美温泉 露天風呂に血痕 清掃中の男性不明 クマによる被害か【岩手・北上市】
岩手県北上市の温泉旅館で、露天風呂を清掃していた60代男性の行方が分からなくなっています。警察は現場の状況からクマによる被害とみて男性を捜索しています。
午前11時15分ごろ北上市和賀町岩崎新田にある瀬美温泉の支配人から「男性露天風呂に清掃に入った男性従業員の姿が見えない。露天風呂に血痕のようなものがある」と警察に通報がありました。
警察が現場を確認したところ露天風呂に複数の血痕があり、最大で直径50センチほどのエリアに広がっていたということです。
また、露天風呂のすぐ下を流れる夏油川に清掃用具や行方不明者の眼鏡などが散らばっていること、露天風呂と川の間にある柵に血痕が付いていたことから警察はクマなどの動物による人身被害と判断しました。
行方が分からなくなっているのは、笹崎勝巳さん(60)です。
警察や猟友会などが夏油川を中心に男性を捜索していましたが現在は打ち切られ17日朝、再開の見通しです。
この近くの山林では8日、男性の遺体が見つかっていて、遺体の状況などから警察はクマによる被害と断定しています。
岩手大学農学部の山内貴義准教授は8日に山林で発生した人身被害と16日、瀬美温泉で被害の関連性を指摘し、日にちや場所が離れていないところで立て続けに被害が発生している事について懸念を示しています。
山内准教授は特に山際や草や木が生い茂る川の近くに住む人は注意が必要で鍵をかけるなどの戸締りをしっかりしてほしいと話していました。