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露天風呂でクマ襲撃か 男性行方不明 付近で遺体発見【岩手・北上市】
岩手県北上市にある温泉旅館の従業員がきのうから行方不明になっています。警察や猟友会がクマによる被害とみて現場付近を捜索したところ、1人の遺体が見つかり、クマ1頭が駆除されました。
16日午前、北上市和賀町岩崎新田の瀬美温泉で、従業員の笹﨑勝巳さん(60)が露天風呂を清掃中に行方不明になりました。
現場には血痕やクマのものとみられる毛が残されていたことなどから、笹﨑さんはクマに襲われ連れ去られたとみられています。
警察や猟友会は午前8時からおよそ40人態勢で捜索を再開しました。
そして午前9時すぎ、露天風呂から北西に50m離れた雑木林の中で成獣のクマ1頭を発見し猟友会がその場で駆除しました。
ヘリからの映像には、駆除されたクマとみられる動物が軽トラックに乗せられる様子が映っています。
体長1.5mほどのオスだということです。
そしてクマが発見された場所のすぐ近くでは、男性1人の遺体が見つかりました。
損傷が激しく身元の特定には至っていません。
8日にも瀬美温泉から2キロほど離れた山林で身元不明の遺体が見つかっていて、警察はクマによる被害と断定しています。
警察は遺体の損傷状況などから、今回と8日の2件はいずれも同じ個体による被害の可能性が高いと見て調べています。
そして、北上市は臨時の記者会見を開き、八重樫浩文市長は次のように語りました。
(八重樫浩文市長)
「危機感をもっております。クマから襲った点でいえば、今回は川の横とはいえ深刻な事態だと思っております。」