なかおにっき 中尾考作

見つけた

酔仙酒造のお酒。

今、なかなか盛岡では手に入りにくいそうです。

それが大船渡の酒屋には思ったより種類もたくさんあって・・・

普段ほとんど日本酒は飲まないので、おススメされたものを買いました。

(カメラマンは地元に持っていくらしい。3本も買って大事そうに持って帰りました)

震災の翌日。私は陸前高田市の中心部を目指していました。

広い国道340号はガレキで寸断され、車はもちろん、歩いては10メートルも進めません。

どうしたものかと立ち止まったとき、道を覆うガレキの中に鮮やかな桜色が見えました。

手に取ったのはお酒の紙容器でした。

春に控えた出荷を待っていたのか、お酒の入っていない新品の容器があちらにもこちらにも土砂とがれきの中から桜色をのぞかせていました。

以前、番組の司会をさせていただいていたとき、

酔仙の方にはわざわざスタジオへ来ていただいたこともあります。

その土に埋まった容器を見たとき、目の前の山が「ただのがれき」でないと気付かされました。そこにはそこで生活していた人たちの「思い」があったことに気付かされました。

後日、酔仙酒造の金野社長、社員のみなさんを取材させていただく機会をいただきました。

強く、熱い思いを持ったみなさんでした。

「さて、この一本・・・大事にとって置こうか・・・」

いや、ひと思いにいただきます。

きっとまた飲めますよね

2011 年 4 月 29 日 10 時 21 分 01 秒